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『アンドロメダな朝』美少女とご主人様の愛の物語・毎日過激に更新中 

【絶対R18】愛故に奴隷になった美少女と愛する者を責め苛まずにはいられない男の愛の行方は。

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☆ その791=繋がれて。

「そうですけど、どうして私の名を・・・。」
 バーテンの手で揺れる鎖に釘付けになった咲織は俯いたまま聞いた。

『優しそうな方なのに、胸騒ぎが苦しいくらい。 どうして? あの鎖はお店の装飾用なのかしら。 それとも・・・。』

 咲織は不安な緊張でハイヒールの足元がぐらつくのを感じた。 怖くて、バーテンの顔が見られなかった。
 
「首枷を嵌められるために生まれてきた様なほっそりした首の可憐なお嬢さんはそうそういるものじゃありませんからね。 ドアを開けられた瞬間に判りましたよ。 想像していたよりも遥かに上品でお綺麗でしたが。 本当に首枷が良くお似合いです。 これ程触れなば落ちん風情が品よく立ち昇る人にお逢い出来たのは初めてです。 うちの会員様達も興奮を抑えられないでしょう。」
 バーテンは静かな動作でカウンターを出て咲織に近づいていた。 

「すいません。 一瞬で結構です、上を向いてください。」
 柔らかでいて有無を言えない怖さが感じられた。 咲織は考える前に顔を上向けていた。 

「上等な首枷ですね。 愛されていらっしゃるのが判ります。 寸分の隙もなくしかも締め付けてもいない。 こんな細い首にぴったりと嵌まっている。」
 バーテンは囁く様に話しながら、手にした鎖の先端に付いている小さいがかっちりとした作りのカラビナを咲織の首輪の前面にある金輪に取り付けた。 ガチャリと締まる冷酷な音が暗く冷たい空気を揺るがした気がした。 

「ほう。 銀色の鎖に白い肌が一層引き立ちますね。 囚われ者の印がお嬢さんの華奢さを見る者に鮮やかに印象付ける。」
 
『そう。 私は囚われ者。 奴麗。 人権も何もかもご主人様に捧げた女。 ご主人様の所有物。 あぁ、ご主人様に早くお会いしたい。 ご主人様。』

 バーテンの言葉を聞きながら咲織は三宅への想いで胸を熱く濡らしていた。 薄暗い店内もバーテンの姿も瞳には映っていても、脳には映って来なかった。 そこに映っていたのは朧な三宅の姿だけだった。

「うっ。」
 バーテンが強い力で首輪に繋がった鎖を引っぱった。 腰がぐらりと曲がり、咲織に突き刺さっている二本の凶器が敏感な粘膜を擦り上げる。 痛みと感悩が背骨を駈け昇る。
「こちらに。」
 バーテンは鎖を持ったまま、さっさと歩き始めた。

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☆ その792=曳かれるままに。

 咲織はバーテンについてバーカウンターの端まで覚束ない足取りで付いて行った。 その間も躯を貫く二本の凶器が咲織に容赦ない痛みを与える。  

『一体、何が。 この人は何をしようと・・・。 あぁ、こんな時に感じてしまう自分が、自ら入れた二本のディルドゥが哀しい。 こんな時はどうすれば・・・。』

 鎖が緩み、咲織は蹌踉けながらストールに寄りかかった。 戸惑いの中でバーテンを見た。 バーテンの口の端を僅かに上げただけの冷静な顔が見えた。 

「ふっ。 穢れ等まるで関係の無い天使の様な顔をしていても、根はさすが奴麗ですね。 初めて会った何処の馬の骨とも判らない男に鎖に繋がれ、無理矢理引っ張られても怒りもせず、悲鳴すら上げずに従うんですから。 室内では暑いでしょう。 コートはお預かりしておきます。」
 図星だった。 咲織は反感を抱きながらも、何も言えなかった。 その上、躯を突き上げる感悩を堪えるのに神経を集中させなければならなかった。 咲織は言われるままにコートをバーテンに預けた。 急に頼りなさを感じて胸の前で両手を組んだ。 丸い瞳を潤ませ、唇を不安に微かに開いてバーテンを見る。
「さっ、ここで四つん這いになって下さい。 それがご主人様を待つ奴麗の基本ポーズでしょう。」
 バーテンはコートを受け取ると、咲織を見下ろし、冷たく光る黒大理石の床を指さした。

『えっ、ここで・・・。 それはご主人様がご承知の事なんですね。 もう私は、何も抵抗せずに鎖に繋がれてしまった。 確かに、普通の女の子なら悲鳴を上げていた筈なのに。 ううん、普通なら引っ張られるよりも前、この人が鎖を持って近づいてきたその時に店を逃げ出している。 私は、もう普通の女の子じゃないんですね。 ご主人様の前以外でもご主人様のテリトリーでは奴麗になってしまう。 そう、この人は私を奴麗としてしか見ていない。 判っているのに。 判っているけど、やっぱり嫌。 奴麗だとはご主人様以外の人からは思われたくない。 でも、でも、抗えない。 あぁ、この躯を貫くディルドゥが。 う、動けない。 動けば感じてしまう。 どうしたら・・・。』  

 咲織は胸を黒く燻る哀しい雲を追い払おうと首を振った。 余裕で咲織を待つバーテンの静かな言葉が胸に重く圧し掛かる。

「さっ、早く。 それとも奴麗らしく、いや家畜の様に鞭で追い立てて欲しいですか。 突っ立っているあなたを見たら、三宅さんもお怒りになると思いますが。」
 バーテンの声はハイヒールに感じる大理石の床の様に冷たく堅かった。 バーテンは強い力で咲織の首輪に繋がった鎖を下に引っ張った。  

『あぁ、そんな事を言われては、私は逆らえない。 ご主人様が四つん這いで待てと仰ったのなら、従うしか無いんです。 どこまで従えば・・・。』

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☆ その793=言われるままに。

 咲織はストゥールを伝って崩れる様に床に這い蹲った。 冷たい大理石に触れた掌と裸の膝から躯が凍りついていく様な気がした。

 バーテンが鎖に余裕を持たせずストゥールの脚に結んだために、咲織は後ろのボックス席に尻を突き出したまま、殆ど身動きが取れない事に気がついた。 不安と恥ずかしさが床の冷たさと共に心まで戦慄かせる。

「ほう、突き出したヒップが素晴らしい。 日本人には珍しく丸くて形のいいヒップですね。 さぞいい音を立てるのでしょう。 皆さん、打ちたがりますよ。」
 バーテンは異常な言葉を当たり前に言った。 その自然さが咲織を怯えさせる。         

『えっ。 どういう事? 私はここでどうなるの? 嫌、嫌。 ご主人様以外の人に打たれるなんて。 それならそれなら、ここには居られない。 幾ら奴麗でもそれだけは・・・。 私はご主人様だから奴麗でいるのだから。 でも、もう私は他の人からも打たれてしまった。 あぁ、これ以上私を堕とさないで下さい。 私には耐えられる自信がありません。』

 咲織は顔を胸に埋める様に下を向け、小さく床の上で丸まった。 

「そんなに丸まっては小柄な躯に似合わない豊かな乳房が潰れてしまいますよ。 それに四つん這いになる時はヒップを突き出し、出来る限り脚を開けと習いませんでしたか。」
 そう言いながらバーテンが足元に回る気配に咲織は息を飲み込んだ。 小さな啼き声にも似た哀しげな吐息を一つ零すと、折りたたんでいた膝を少しずつ後ろに伸ばしていく。 

「ほほう。 ブラウスがはち切れそうですね。 腰はそんなに細いのに。 楽しみな事です。 そうそうお尻を高く掲げて下さいね。 奴麗の尻は鑑賞の対象であると同時に打たれる為にあるんですから。 ご主人様が何時でも打ちやすい様に掲げておくものです。 それと脚ももっと開いて下さい。 普通の女性が持っている慎みをご主人様の楽しみのためにはしたなく捨てた存在が奴麗なんですから。」 

『あぁ。 それ以上仰らないで下さい。 幾ら本当の事でも辛すぎます。 でも、でも、言う事を聞かなくてはいけないんですね、奴麗になった女は。』

 バーテンの言葉に胸が潰れる痛みを感じながらも、咲織の躯は動きを止めず、徐々に尻を高く持ち上げていく。 その姿をバーテンが冷徹な評価者の目で見下ろしていた。 

「黒いスカートは白い肌を殊更見せつけるためですか。 どんな服装でもあなたなら夢中にならない男はいないと思いますが。 形の良い太ももを見せつけながらあと少しというところで肝心な部分はスカートの中に隠されている。 秘宝は隠されているからこそ、見つけたくなる。 幼いかと思えば男の本能に油を注ぐのがお上手ですね。」

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☆ その794=鑑賞用奴隷。

「ち、違います。 そんな積もりは・・・。」
 咲織は不自由な首を後ろにねじ曲げて抗議した。
「じゃあ、何の計算もなくその淡いピンクがかった白い肌が映える黒光りするシルクの服を、そしてこの絶妙な長さのスカートを今日のために選んだと・・・。 それが本当なら、そんな上品な顔をして大した天性の妖婦でいらっしゃる。 三宅さんでなくては、いや三宅さんでも手に余る貪欲な奴麗と言う事ですか。」

『そ、そんな。 私は貪欲なのですか。 ご主人様に対して貪欲過ぎるのですか。 それとも、この人が揶揄するように自分の快楽に。 いいえ、それは絶対にありません。 でも、余りにご主人様を求めたら、いつかは・・・。 それが何より怖い。』

 咲織は現在の惨めで女性として恥ずかしい状況も忘れて、思い悩んだ。 心をまだ来ぬ三宅に馳せる程に躯の中心を貫く二本の凶器がその存在をじわりと肉に伝えてくる。 そのむずむずと躯を揺り動かす感覚に追い立てられ、咲織はますます三宅を想った。 その想いが全ての細胞膜を超えて染み込むのが自分でも判る程に。

「こんばんは。」
入ってきた初老の紳士は、鮮やかなオレンジのコートに包まれた女性の腰をまるで花束を抱えるみたいに左手で抱いていた。
「いらっしゃいませ。 お早いお着きですね、早坂さん。 今晩最初のお客様がいつもはゆったりといらっしゃる早坂さんとは思いませんでした。」
 バーテンの声に咲織の心臓がびくりと収縮した。 

『いゃっ。 お願い、私に気がつかないで。 見ないで。』

 咲織は振り返るのも怖ろしく、四つん這いの躯が強張った。 肌がびくびくと泡立ち、心臓の音が聞こえてくる。 

「はは。 私が最初か。 今日はスペシャルゲストの初舞台が見られるかも知れないと思うと、ちょっとわくわくして。」
早坂と呼ばれた紳士は自然に流した銀色の髪を掻いた。
「初舞台って? せいぜい縛りを体験させるだけと伺っていますが。 過度な期待はされないで下さい。」  

「うん?」
やや嗄れた声を上擦らせて早坂は、薄暗い店内の奥に眼を凝らした。 早坂に脇腹を突かれて女性もその視線を追った眼を見開く。
「ふふ、なかなか嗜虐欲をそそるシルエットに見えるが。 あれがその三宅さんの?」
 紳士は咲織の方に顎を杓った。 眼を細め、嬉しそうな含み笑いが血色の悪い唇に浮かぶ。 

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☆ その795=比べないで。

『あぁ、気づかれてしまった。 そう、私はご主人様の奴麗なんだから、奴麗だからここでご主人様をお待ちしているんだから、堂々としていなくては。 でも、初舞台って、一体? ご主人様は私の事をこの人達になんて仰ってたの。』

 二人の男性の会話に、不安の薄闇が身動きを禁じられた咲織を包んでいった。 それでいて神経は音が聞こえる程にざわめいていた。

「ええ、ドアを開けて入ってらっしゃった時にすぐそれと判りました。 一日東京の街中を歩いても見つからない程の上物でしたから。 どうぞ、奥の部屋でお待ち下さい。 すぐに飲み物をお届けします。」
「いや、そこのテーブルにしよう。 そこの方が眼に良さそうだから。 どうせ奥は未だ誰も来ていないんでしょ。」
 早坂は咲織が四つん這いに鎖で繋がれている反対側のテーブル席に着くと、体ごと咲織の方を向けてにんまりと見つめた。  

「全く、早坂さんには敵いませんね。 ま、私も仕事が無ければご一緒に鑑賞させて頂きたいですが。 何を飲まれますか。」
 カウンターの中で業務用の表情に戻ったバーテンの声が咲織の耳にも落ちてくる。 バーテンの言った上物、鑑賞と言う言葉が咲織に痛みを与える。 

「そうだね。 未だ宵の口だから、軽くスプリッツアでも貰おいましょう。 それにしてもそそる眺めですよ。」
 早坂は視線を咲織が突き出している丸い尻に向けたまま、脇に立ったままの女性のロングコートの裾を引っ張った。 自身も咲織に眼を奪われていた女性の顔にはっと緊張が走り、慌てた様子で早坂の足元に四つん這いに蹲った。

「三宅さんの物の隣に並べてやろうか。」
 意地悪い悦びを口の端に浮かべて、早坂は咲織の方を顎で示した。 
「・・・。」
 早坂の膝元で女性は切れ長の二重の瞳を伏せた。 

「嬉しいのか。 馬鹿な奴だ。 あんな綺麗なお尻の横に並べたらおまえの垂れ尻の醜さが際立つだけだというのに。」
 早坂は呆れ声を発すると女性の丸い顎をぐいと持ち上げる。 無理矢理早坂に向けられた女性の瞳がぎらりと精気を放った。  

「脱げ。」
 早坂の言葉に女性は膝を床に着けたままコートを脱いだ。 薄明かりにも白い裸身がいきなり顕れた。 麻縄が上下に掛けられた乳房が量感たっぷりに飛び出す。 

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☆ その796=奴隷は従順に。

 女性は綺麗な菱縄に彩られた背中を早坂に向けコートを手渡すと、四つん這いになって咲織の隣に這っていく。 四つん這いで誇張された豊かな双臀の肉のあわいに縦縄が没していた。

 咲織の隣に辿り着くと、女性は紅潮した艶頬を早坂に振り向ける。 じっとりと見る瞳がぬらりと濡れている。

「おまえの尻は三宅さんの物の倍も有るじゃないか。 よくそんなデカ尻を並べられたものだ。 恥知らずが。 その肉付きでは幾ら打っても応えないだろうが、後で真っ赤にしてやろう。 醜いその尻に紅い化粧をしてやろうという訳だ。 有り難く思え。」
 早坂の言葉に女性はこっくりと頷いた。 厚めの唇が嬉しげに引き上がる。 

「よろしくお願いします。」
 女性はすぐ隣の咲織に声を掛けた。 やや低いが円やかな声に咲織はほっと振り向いた。 
「はい。」
 それ以上は言葉が出なかった。

『この人も今来た人の奴麗? 幸せそうな顔をしていらっしゃる。 打たれると言われたのに。 ご主人様の事を愛していらっしゃるんだ。 この前の麗子さんもそう。 そして、私も。 あぁ、早くご主人様にお会いしたい。 そして、触れたい、ご主人様をこの躯に感じたい。』

 隣の女性の湿った体温に感応してか、咲織は躯が火照ってくるのを感じた。 男性の命令一つで反論の人もせずに見ず知らずの自分の傍らで床に這い蹲って素肌を曝している女性の事をはしたないとも、穢らわしいとも思わない自分がいた。 むしろその従順さに共感を覚える自分を不思議だとも思わなかった。 

「こうして二つ並ぶと三宅さんの持ち物の素晴らしさが一層引き立つと思いませんか。 それに引き替え、うちの奴麗の尻と来たら。」
 飲み物を持って来たバーテンに早坂が言った。 もちろん、早坂に向けて双臀を突き出している二人の女性に聞こえよがしの声だった。

「確かに良い眺めです。 でも、早坂さんの物も肉感的でとても魅力的に見えます。 どちらが劣っているとかではない。 どちらも非常にそそられます。」
 バーテンはにっこりと微笑んで戻っていく。 

 サンドベージュのトレンチコートを粋に羽織った女性が入って来た。 街の風で頬に掛かった長い髪をふぁさりと手で後ろに 流す手つきが決まっている。

「あら、私が一番じゃないのね。 しかも、もう調教が始まっているのかしら。 裸の豚が一匹恥ずかしげも無く打ち易そうにお尻を突き出してる。」

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☆ その797=蜜の肌。

「私ので良かったら、今すぐ始めて貰っても良いですよ。 いつでも疼き捲くっている奴ですから、よう子さんの鋭い鞭で打たれたらすぐにいっちゃいますよ。 ほらもう、尻を振り立てている。」
 早坂の言葉に反応したのか、女の香りが咲織の鼻を擽った。 その香りにふと隣を見ると女は小鼻をひくと開き、生唾をごくりと飲み込んでいた。  

「あはん。 早坂さんのでしたの。 じゃあ、そちらの子は三宅さんの? だから、早坂さんが早くいらっしゃってたのね。 それにしても胸がキュンとする様な腰の細さね。」
 そう言いながらよう子は店の奥に進み、躊躇もなく咲織の腰をスカートの上からするりと撫でた。 見ず知らずの女性からいきなり撫でられても、咲織は怒る事はおろか止めてと声を上げることさえできなかった。 

「うふっ。 まあ、この子ったらお上品な顔をしてスカートの下で凄い事をしてそうだわ。 ご主人様もまだいらっしゃらないのに一人で嵌めてるなんて相等な奴麗ね。」
 よう子は楽しそうに咲織の腰を撫で続けた。 業とその存在を知っている事を咲織に伝える様に腰に巻いた革ベルトをぐいぐいとスカートの上から引っ張った。 

『あぁん。 この人に秘密を知られてしまった。 あんなものを躯の中に埋めて街を歩いて来たのは事実だもの、何を言われても仕方が無い。 あぁ、本当に私は・・・。 お願い、これ以上何も云わないで、何もしないで。 そっとして置いてください。 あっ。引っ張らないで、ディルドゥが躯の中で動いてしまう。 感じてしまう。』

 咲織はうっすらと胸に汗を滲ませ、奥歯を噛んだ。 よう子はその細やかな咲織の動きが判るのか、楽しそうに腰の革ベルトを引っ張る。 引っ張られる度にベルトに繋がった二本のディルドゥが咲織の中にさらに深く侵入し、その間の敏感な粘膜を擦る様に動く。 

「あぁっ。」
 よう子がベルトをがっしりと掴んで咲織の腰が浮く程に引き上げた。 咲織の中のディルドゥが絶妙な位置にある粘膜の丘を強く擦り上げる。 鈍い痛みと歓覚が背骨に沿って脳天まで突き抜ける。 咲織は噛み締めた唇から甘い啼き声を漏らした。 白い頬が赤く色づいて蜜の艶を見せ始めている。

「まあ、ちょっと腰を撫でただけで色っぽ過ぎる善がり声? 素敵な秘密を早坂さんにもこれから来る人達にも見せてあげたいけど、後の楽しみに取っておくわ。 早坂さんの許可も頂いた事だし、この打ってくださいと差し出されたお尻を可愛がろうかしら。」
 よう子の手は咲織の腰を離れ、早坂が差し出した小型の一本鞭を手にした。

『良かった。 ご主人様のいらっしゃる前に何かされたら、私はもう・・・。』

「ぐわっ。」
 咲織が躯の力をほっと抜いた瞬間だった。

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☆ その798=触れられただけで。

「あらどうしたの? 怪我でもした様な声を出して。 綺麗な躯が傷ついてちゃいけないから見て上げるわ。」
 よう子はスカートの上から咲織の双臀の中心に鞭の柄を押しこんだ。 内臓をぎゅっと掴まれる様な抗い難い痛みに咲織は優美な眉間を寄せて呻いた。 四つん這いを支える細い腕がふるふると戦慄く。 

『いやっ。 お願い。 私には構わないで。』

「その愛らしいお嬢さんはスカートの中に何を隠しているんですか。 とてもちょっと触られただけの反応とは思えないが。」 
 早坂がにやにやと薄い唇を歪めてよう子に話し掛ける。

「ふふふ。 早坂さんが見たいんですって。 見せて上げてもいいかしら。 それとももっとこうして欲しい?」
 よう子はスカートの上から突き刺した鞭の柄をぐりぐりと捏ね繰り回した。 そのまま、傍らに膝を付くと咲織のつんとした顎を掴み、自分の顔に向けて言った。

「いやです。 やめてください。 お願いですから。」
 咲織は大きな瞳を潤ませて辛うじてか細い声を吐き出した。 

「嫌なの? それにしてはその細い腰が嬉しそうにくねっているわよ。 可愛いお口も涎が零れそうに濡れているし。」
 よう子はくっきりとした紅い唇の端を歓びに緩ませ、鞭の柄を円を描くように押しつけ続ける。 顎を掴まれ、つんと突き出された咲織の唇から苦しげな喘ぎが漏れる。 

「うふっ。 嫌じゃないんでしょ。 だって、嫌ならとっくに怒って私が打たれているわ。 それか耳を劈く様な悲鳴を上げてる。 それが嫌な事をされた普通の女の子の反応でしょ。 あなたは嫌々と言いながら、お尻をあげた儘うっとりとしているもの。 して欲しいって言う証拠よ。 何処までも欲深な奴麗女ね。」
 よう子は咲織の顎から掌を離し、さっとブラウスの上から胸を掴んだ。

「あはっ。 服の下は裸なの? ふぅん。 こんなに豊かな胸を見せつけられたらどんな男性もひとたまりもないわね。 凄い、このはち切れそうな弾力。 羨ましくって余計虐めたくなっちゃう。 さっ、早く決めて。 もっとこうしてイジって欲しい? それともすぐ後ろで喰い入る様に見ている早坂さんに秘密を見せちゃう? 本当は両方して欲しいんでしょう。 いいのよ、遠慮しなくても。 ここは奴麗が存分にその本性を晒して、性の歓びを満喫できる場所だもの。」
 よう子のツボを心得た乳房を揉む掌と躯の中のディルドゥを揺り動かす鞭の柄の動きに咲織は細い腰がよなよなと動きだし、スカートから伸びたすらりとした太腿がふるふると震えだすのを止められなかった。

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☆ その799=女の責め。

「あっ、あぁぁん。」
 シルクのブラウスをつんと突き上げ始めた乳首をよう子に荒っぽくそして繊細に摘ままれ、咲織は首輪の嵌まった細い喉を上げて小さく啼いた。 ストゥールに繋がった鎖が音を立ててぴんと張った。 

『嫌っ。 この躯。 やっぱりお母さんの血が・・・。 ご主人様を思う故に羞恥や痛みに耐えられたんじゃないの? こんな見ず知らずの人に玩ばれて、感じてしまうなんて。 許せない。 この躯。 壊れてしまえばいいのに。 ご主人様がきっと、壊してくれる。 そう、私はご主人様だけの物なのに、他の人の手で感じるなんて。 でも、これ以上この人に責められたら、きっと・・・。』

 喘いでしまった哀しみと羞恥が喉元まで込み上げ、涙となって熱い頬を一筋冷やしていく。 涙を見られまいと咲織は顔を伏せた。 緩やかな巻き毛が優しい頬を撫でて流れた。

「いい声ね。 こんな物を入れたままでここまで来たの? 人一倍感じやすそうなのに、それじゃあ、もう躯の芯まで疼いて蕩け出しそうなんでしょ。 いいのよ、もっと感じなさい。 ご主人様が来る前に私の手で。」
 よう子の手が乳房から離れ、素肌の足首から脹脛、太腿へと羽根の触れ方で這い上がっていく。 よう子の滑らかな指腹に触れられた咲織の艶肌がふっふっと感応する。 そのこそばゆさを伴った細胞が泡立つ感覚がよう子の動きに従ってスカートでぎりぎり隠された裡腿まで浸していく。 

『だめ、だめ。 それ以上は。 お願い、もう止めて。』
 
 咲織の願いも虚しく、よう子の掌はスカートの中に入り込み、裸の裡腿から尻たぼまで支配していった。 咲織の双臀がよう子の掌を求めて揺れる。 同時によう子は鞭の柄でディルドゥに咲織の中を掻き混ぜる様な動きを与えた。

「凄い艶香だわ。 女の私でもくらくらする程、甘い蜜の香りがこの肌理細やかな肌から立ってくる。 凄いわね。 どんな表情で耐えてるの。 見せて。」
 よう子は両掌の動きを止めず、体を傾け口で咲織の髪を掻き上げる。 項の後れ毛がよう子の吐息にさわさわと騒めく。 よう子は器用に髪を掻き分けると柔らかに首筋を唇で噛む。 

「いや、だめ。 やめてください。」
 咲織はよう子の唇から逃れようと首を振り立てようとして鎖に阻まれた。 よう子は少しざらつく舌で咲織の柔らかな首筋を嘗めまわす。 舌の這う首筋から肌に沿ってぞくぞくとする感応が咲織の躯を下へと降りて行き、足元から這い上がる泡立つ感覚とディルドゥの嵌まった花鞘でぶつかり合った。

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☆ その800=見せ物に。

『いやっ。 感じないで。 お願い、私の躯。 ご主人様、早く来てください。』
 
 咲織の願いを無視して、家を出てからずっと燻ぶり続けていた感悩の火はその華奢な躯の中で確かに火柱となって燃え上がった。 咲織は奥歯を噛み締め、込み上げる喘ぎを飲み込んだ。 細い喉が感悩の波に震える。 

「いいんでしょう。 もっと可愛がってあげる。」
 よう子は咲織に圧し掛かる様にして唇を咲織の首筋に這わせていく。 左掌がやわやわと柔肌を撫で、右手に握られた鞭の柄が躯内のディルドゥに振動を与え続ける。 敏感な粘膜はディルドゥが動く度にそれに巻き付き、擦り上げられ、咲織に止めどない感悩を送り続けた。 

 何度飲み下しても、後から後から感悩の炎は喉元まで燃え上がり、咲織の細い喉を焼いた。 繊細な粘膜は炎に曝されて、爛れ痛んだ。 

 よう子の掌の中に収まってしまう程のか細い脹脛がふるふると震えていた。 ブラウスのシルクをぴんと張らせる豊かな胸がゆらゆらと揺れる。 

「溜まらないな。 いい眺めだ。 うちのも隣で三宅さんの物の官能に当てられた様に肌を燃え立たしていますよ。 一鞭当てただけでいきそうだ。」 
 グラスを玩びながら、自分の中でも燃え始めた嗜虐の火に耐えかねたのか早坂が唸った。 

 飲み込みようの無い感悩の喘ぎに、咲織がその細首から伸びた鎖がぴんと張り詰めさせ、つんと顎を突き出した時、ドアが開く音がバーに響いた。

『ご主人様? あぁ。 お顔を見せて。』
 期待に躯の中で狂った様に燃え上がっていた感悩の炎が、三宅への熱い想いに変わった。 

「きゃー。 若しかして、もう始まってるの。 悠ちゃん、早く。」
 華やいだ声が蒸せる様な空気の中を吹き抜けた。 ドアから顔だけ覗かせた娘は、額に掛る明るい髪を躍らせてドアの外に声を掛けた。 繋いだ手を強く引き、男性を引っ張りながら、黒のショートコートとニーハイブーツの間の小麦色の太腿を輝かせ、つかつかとパーの中に入って来る。 

「江梨菜ちゃん、何もまだ始まってなんかいませんよ。 ここは健全なパーですからね。 これ以上するなら奥へ行ってくださいとよう子さんに注意しようとしていた所なんです。」
「そうね、その方がいいかも。 奥の方が設備も整っているし、恥かしがらずに思う存分声も出せるわよ。」
 バーテンの言葉を受けて、よう子が咲織の首に繋がった鎖をストゥールから外し始めた。

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☆ その801=不意の口付け。

『イヤっ。 まだご主人様が、ご主人様がいらっしゃっていません。 ご主人様のご命令もなしに私は・・・。 私はご主人様以外の誰にも従いません、誰の命令も聞きません。』

 よう子の行動に咲織は慌てた。 躯から溢れそうな感悩の疼きも忘れ、犬が駄々を捏ねる様に躯を揺らし、大きな瞳を怒らせてよう子を振り仰いだ。

「ねえ、その人ってもしかして、三宅さんの? シルエットだけでも可愛いって判る。」
 咲織がよう子に抗議の声を上げようと唇を開きかけた瞬間、江梨菜が燥いだ声を出しながらよう子の隣に駆け寄って来た。 

「ねえ、ねえ悠ちゃん来てみなよ。 すっごく可愛い子だよ。 ホンと、そこいらの集団アイドルなんて目じゃないから。」
 江梨菜は無遠慮に咲織の顔を覗き込みながら、大きく手を振ってを招いた。

「ねっ、嘘じゃないでしょ。 これだけ可愛い子はホンと居ないよ。 私も負けるなあ。 私はこの子みたく、上品な清純さは元々無いけどね。」
「本当だ。 すごく可愛い。 三宅さんのだっけ? いいなぁ、三宅さん。」
 彼氏も江梨菜に併せ少し大げさな感嘆の声を上げる。

「私、江梨菜。 波田江梨菜よ、でこいつが悠介、水口悠介。 よろしくね。 あなたは?」
「あ、ぁ、咲織です。 橋本咲織と言います。」
 今までよう子に弄ばれて身悶えていたのを見られたと言う羞恥と、首輪を繋がれて四つん這いになっている恥辱の遣り場に困惑しながら、辛うじてか細く答えた。

「咲織ちゃんは幾つ?」
「十八です。」
 
「そっかぁ、肌が綺麗な筈ね。 ぴかぴかしてるもん。 なんか年を感じさせられるなぁ、私は23歳、で悠ちゃんは28歳。 こう見えて、悠ちゃんは私のご主人様なの。」
 場違いな江梨菜の明るさに咲織は対応に戸惑った。 ご主人様と言う言い方に違和感を覚えて水口を見た。 

「あははは、不思議そうな顔してる。 これでも、私、弩エムなの。 ねっ。」
 江梨菜は同意を求めて水口を見た。
「うん、江梨菜は縛られるのも鞭も好きだからね。 後で判りますよ。 じゃあ、後で。」
 水口は嬉しそうな笑顔を残し、江梨菜の腰を抱いて奥へと消えた。  
 
「ふんっ。 助かったって顔してる。」
 よう子が咲織の両頬を持って、いきなり唇を奪った。 不意を突いて舌が入ってくる。

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☆ その802=股間に消える縄。

 咲織の口に侵入した舌は咲織の舌を見つけ、絡め付きながら自分の口へ中へ引き込み、そのまま強く吸った。 顔を両手で押さえられ、逃げる術も無く、咲織は声も奪われて痛みに眉を寄せる。 細い肩が戦慄いた。      

「後でね。 たっぷりと。 責め甲斐がある子だもの、楽しみにしていてね。」
 咲織を解放するとよう子はぞくっとする様な色香の漂う笑みを整った顔に載せて言った。 

「美人同士のキスは一つの芸術だね。 枯れかけた心が生き生きと蘇り始める。 私も楽しみですよ。 本当に責めが絵になる人の様だ。」
 早坂は立ち上がり、今一度咲織をじっくりと見下ろした。 
「早坂さん、この佳乃さん借りて良いんでしょ。」
よう子が赤い舌を見せて艶やかな唇をぺろりと舐める。 

「えぇ、ショーの前座に鳴かせてやって下さい。 もうこいつも待ちきれないみたいだ。 咲織さんの色っぽい喘ぎに反応したようだ。」
 早坂は佳乃の腰から回された縦縄に手を掛け、ぐいっと引き上げた。 豊かな双臀の中に消えていた縦縄がずるりと顔を見せる。 

「あぁぁぁん。 主様ぁ。」
 敏感な秘花に縄をこれでもかと食い込まされて、佳乃の佳乃は演技が入っているかと思う程に甘い声を粘らせ、じっとりと早坂を見つめた。 
「ほらね。」
 早坂が佳乃の双臀を両手で割り拡げ、縄を濡らす蜜を指に取ってよう子に見せた。 

「まあ。 もうそんな白い本気の蜜を。 うふっ。 声を凝らしてじっと躯を疼かせていたのね。 さあ、いらっしゃい。」
 よう子は佳乃の首輪に繋がったリードを引いて歩き始める。 佳乃は甘える様に呻き、くねくねと上気した双臀を揺らしてついて行った。

 バーテンも奥へ消えたのか、バーの中は急に深と静まり、空気さえ冷えて感じられた。 バーに辿り着いてから、慌ただしく我が身に起こった事が夢の中の事だった様に思える。 ただ、首から伸びた鎖の鈍い輝きが、咲織に奴麗であると言う重い事実を伝えていた。 

『ご主人様。 早く、早くお会いしたいです。 ご主人様。』

 四つん這いで感悩に悶える躯を支え続けていた細い腕と同様に心も折れそうになっていた。 咲織は形をなさない三宅の姿を胸に浮かばせ、ひたすらに追っていた。 バーに来るまでディルドゥに苛まれ、今またよう子の手慣れた焦らし責めを受けた躯の中で感悩の火は新たな火種を求めて狂おしく蠢いていた。

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☆ その803=声が止まらない。

 薄暗いバーの底で咲織は四つん這いになったまま、時間の感覚を失っていた。   
 よう子達が奥へ消えた後、何度か入口のドアが開いた。 その度に、咲織の胸は跳び上がらんばかりに躍り、躯の中で感悩の炎は燃え上がった。 そして、その度に胸は潰れる程に締め付けられ、躯の中の感悩の火は熱く熱く滾った。 

咲織の躯の脇を何人かの人が通り過ぎた。 幾つかの賞賛の言葉と業とらしい婬辱の言葉が咲織の背に振りかけられた。 人が通り過ぎる音も言葉も咲織には聞こえなかった。 

『ご主人様。 ご主人様。 早く来て。 そして、この躯を抱きしめて。 息も出来ない程、骨が軋む程に強く、強く。』

 華奢な躯は四つん這いの姿勢に悲鳴を上げ、細い腕は限界を示して震えた。 それでも、咲織は姿勢を崩そうとせず、三宅を待った。 余りに三宅を思い過ぎて、時も痛みも思考さえも失っていた。 三宅の声が、三宅の肌が、三宅が躯を打つ痛みが咲織の中にまざまざと浮かび上がる。 咲織は幾度も小さく、感じ、躯を震わせた。

 突然、躯の中で感悩が爆ぜた。 躯ががくがくと揺れるのを抑える事も出来ない。 熱い爆風が躯の中を吹き抜け、喉を震わせる。 

「あっ。 あん。 はぁ。 はぁ。 はっ。 はん。」
 堪えても堪えても啼き声が漏れる。 余りの衝撃に何が起こったのか自分でも判らなかった。 ざわっとした人の気配を感じたが、考える余裕もなかった。

『ご主人様、惨いです。 お姿も見せていただけないのに、ディルドゥのスイッチを入れられるなんて。 あぁ、声が出てしまいます。 は、恥ずかしい、誰かそばに? どうしよう。 声が止まらない。 あっ、あっ。』

 啼きながら、ようやく原因が分かった。 瞬間、誰かに見られていると言う羞恥に血が逆流する。 恥ずかしさに胸が痛んだ。 それでも、長い間焦れ続けていた躯は咲織の意思を離れ、感悩の炎を燃やす。 今や、その炎は咲織自身が消し様の無い程に燃え上がっていた。 

「ふふ。 尻を突き出して、勝手に悶えている。 どうせ、凄い事を頭の中に浮かべているんだろう。 それにしても好い声だ。 甘く、切なく、聞いているだけで立ってくる。 犯したくなる、無茶苦茶にな。」
「人前も憚らず、これ見よがしに嬌態を晒して、声を上げ続けるとは。 見下げた奴麗だな。 一人で勝手に感じるとは、躾がなって無いな。」
「誰もいないとでも思っているのか。 それとも、居ると知って態と見せつけているのか。 だとしたら、相当な婬濫だな。 仕方ない、構ってやろうか。」

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☆ その804=バカな奴。

 自分を揶揄する男の声は咲織にも聞こえたが、感悩の業火に曝された咲織には意味を酌み取る余裕は無かった。 ただ、自分の婬らな声を聞かれている、端ない姿を見られていると言う意識だけが頭の中を巡った。 

『恥ずかしい。 ご主人様以外の人の前で、こんなに乱れるなんて。 ああ、ご主人様に合わせる顔が無い。 ごめんなさい。 ごめんなさい。 咲織は本当に婬らな女なのかも知れません。 あぁぁぁ。』

 羞恥は哀しみを呼び、知らず知らず咲織は泣き出していた。 凍える様な羞恥の冷たさに躯を揺るがす感悩の火は下火になったが、白く霞んだ頭の中を哀しみが占領していった。

 燃え尽く事の出来ない感悩の火はじりじりと肉を焼き、痛みにも似た耐え難さを与えてくる。 その業火から逃げ出そうと躯はくねくねと踊り、見る者を悦ばした。

「何処までも恥知らずな奴麗だ。」
 羞恥の氷と感悩の炎に苛まされた咲織には幻聴にも思えた。 また、あの辛い諦めの煉獄が暗い口を開けているのかと、心が痛んだ。 

「ご主人様。」
 もしやと、小さく自分に聞かせる様に胸の中を占めているただ一つの言葉を口にしてみた。
「その姿勢ではおまえの官能に酔い痴れた顔を楽しめない。」
 怖くて、顔を上げられなかった。 ガチャガチャと鎖が外される音がした。 その間にも二本のディルドゥが与える凶暴な感覚に躯は揺れ続ける。 抑えても抑えても感悩の炎は喉元を焦がして燃え上がる。

「どれ、どんな婬らな顔で人前で感じていたんだ? 見せてみろ。」
 三宅は四つん這いになってゆらゆらと揺れている咲織の細腰を両手で抱え上げた。 

「あぁぁぁ。」
 赤子の様に三宅に抱え上げられ、咲織は思いが言葉にならず、ただ啼き声が溢れた。 四つん這いの姿勢で強張った腕を痛みを無視して三宅の顔に伸ばす。 

『ご主人様。 ご主人様だ。 本当にご主人様。』
 三宅に触れた掌から、三宅に会えた実感が温かく咲織の中に流れ込む。 どくどくと音を立てて、三宅が躯の中に染み込んでいく歓びに咲織は噎せた。

「馬鹿な奴だ。」
 腕の中でぴくんぴくんと震わせている咲織の可憐な躯を抱き締め、三宅は喘いでいる唇の赤を口に含んだ。

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☆ その805=暖かな瞳。

 唇と唇が触れた瞬間、咲織の中を電流が走り、溜まりに溜まっていた感悩の油が発火した。 それは既に燃えていたディルドゥの刺激と重なり、咲織の中を焦がす。 

 三宅の腕の中の躯が振り解こうとするかの様にがくがくと震える。 宙に抱え上げられた華奢な脚がびくんと宙に跳ねる。 振り落ちそうな咲織の躯を三宅は強く抱いた。 三宅の腕が腰に背中に喰い込み、細い骨が軋んだ。 その嬉しい痛みが躯の中に満ちていく。 

『ご主人様、咲織はもう、もう、壊れてしまいました。 いってもいいですか。 あっ、いく、いく、いってしまう。』

「うわぁぁぁぁぁぁ。」
 咲織の極まった啼き声は三宅の口で塞がれ、飲み込まれた。 躯の中心で感悩が幾度も爆ぜ、爆ぜながら更に感悩を生み出していく。 脳裏に真っ白な閃光が走った。

三宅は咲織をバーカウンターの上に横たえた。 
「いつまで感じてる? どん欲な奴。 もうスイッチは切ったぞ。」
 三宅の声が遠くに聞こえた。 カウンターの上で咲織の躯の可憐な曲線が波打ち続ける。

「あっ、あっ。 いっ、逝くうぅぅぅ。 ご、ごめんなさい。」
 咲織の唇がふるふると震え、啼き声が甘く滴った。 三宅は体を折って、その唇を再び口で覆った。 心と躯の歓びと感悩とが綯い交ぜになった感情が涙を溢れさせる。 

 三宅が咲織の舌を捉え、強く吸った。 舌が千切れる痛みが歓びに形を変えて背骨を引き攣らせる。 咲織の腕が三宅に巻き付いていく。 華奢な躯がカウンターの上で跳ねるのを抑える様に三宅は覆い被さり、抱き締めた。 

「いきなり、当て付けてくれるじゃないか。」
 後ろのテーブル席から声を掛けてきたのは飯田だった。 足元に蹲る麗子の髪を撫でている。
「ふっ。 駄目犬は可愛いものなんだ。」
 咲織から口を離した三宅が振り向きもせず答えた。

「このまま捨て置くぞ。」
 暖かみを湛えた光を瞳に隠して、酷薄な声で三宅がきつく言った。 
「すいません。」
 咲織は陽の光を始めて見た生き物の様に三宅に瞳を凝らし、消えそうな声を振り絞った。

「見せてみろ。」   
 三宅が咲織のスカートを捲り上げた。

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☆ その806=触れられたくない。

「おしっこでも漏らしたのか。 ずぶ濡れじゃないか。」
 
『あーーーっ。 冷たい。 本当に私はなんて恥知らずな。 ごめんなさい。 呆れないで下さい、ご主人様。』

 三宅の嘲りに咲織は意識を取り戻し、羞恥が躯を走った。 顔を両掌で覆った。 声も出ず、いやいやと躯をくねらせる。 

「雅士、見てやってくれ。 この破廉恥ぶりを」
 三宅は咲織の羞恥を嬲る様に声を上げた。 
「どれどれ。」
 飯田が近寄ってくる気配にも、咲織は躯を隠す身動きすら出来なかった。

「まさに、べっしょりと言う奴だな。 見ていたが、ただおまえが抱き竦めただけだったじゃないか。 それでこの洪水とは。 咲織さんは本当に感度がいい。 うらやましいな。 それに婬蜜で濡らし捲ってもこの清楚さ。 脚だけ見ても初々しい愛らしさに心を持っていかれる。 どんな味なんだ。 清純なお嬢ちゃんの婬水の味は。」
 飯田は咲織の羞恥を煽る様に演技の入った声音で言い、薄暗いバーの間接照明の中で輝きを放っている咲織の裡腿をゆっくりと撫で上げた。 咲織の肌がぴくんと反応する。 

『イヤっ。 お願いやめて。 あん、躯が動かない。 ご主人様以外の掌で触れられたくないのに。 あぁ、いゃ。いや。』

 咲織の羞恥を煽る様に飯田はその濡れた指をゆっくりと口に入れた。
「なる程。 一樹がずっと飼おうと決める訳だ。 蜂蜜の様な香気と仄かな甘さ。 穢れを知らない堕ちた天使に相応しい。 堕ち先が悪すぎるが。」
「余計な事を。」
 三宅が恥ずかしげに笑った。 

「本当だろう。 こんな可憐なお嬢さんをそのまま愛でもせずに、わざわざ婬らな奴麗に仕立て上げようと言う悪魔の掌に落ちたんだからな。 ま、お陰で俺まで楽しませてもらえる訳だが。」
「おまえだって、こんな淑やかな麗子さんを徹底的に調教しているじゃないか。」
 三宅は素直に飯田の足元に蹲っている麗子を眼で示した。

「いや、まだまだだ。 せいぜい、ピアスを施したに過ぎない。 飾るためじゃなく、責めるための物だけどな。」
 飯田がしゃがんで麗子の首輪からワンピースの胸元没している細いチェーンを引っ張ると、麗子は濃い眉を寄せ、苦しげに艶っぽく豊かな唇を歪める。

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☆ その807=慾望の対象。

 麗子は恨めしげなそれでいてうっとりした妖しさを秘めた瞳を飯田に送った。 

「ふふっ。 こいつが欲しがってる。 今日を楽しみにしていたからな。 なんせ、大好きな一樹と咲織さんに会えるんだから。 一樹の事が好きなのは前々からだが、どうも、この前咲織さんに会って今まで無かったレズっ気が目覚めたみたいだ。 何となく判る気がする。 咲織さんは清楚なのに男女問わずその奥底にある何て言うかな、判るだろ、仕舞って置きたい秘めた情念を呼び覚ます物があるらしい。 特におまえに責められてる時は、俺でもゾクッとする程の艶香を放っているから。 清楚さの中に秘められた天性の妖艶さのギャップが人の情念を呼び覚ますんだ。」
 飯田の話を聞きながら三宅は、カウンターの上の彫塑と化した咲織のすんなりと伸びた脚をそうしているのが習慣でもあるようにゆったりと撫でていた。 そのさわさわとした羽根の様な触れ方に肌が焦れるのか、咲織の躯がひくひくと反応する。 いつしか、その三宅の習慣に飯田の掌も加わっていた。 

『どうしたらいいの? あぁ、また声が出そうになってしまう。 そんな風に触らないで。 また、感じてしまいます。 本当に咲織は婬らなのですか。 そうなんでしょうね、飯田さんに触れられても、怒る事も振り払う事も出来ずに、自由に触れられているのだから。 あぁ、何も出来ない、声も出せない。 どうして?』

 咲織の上向いてもつんと突き出た胸が大きく呼吸をし始めていた。 咲織や足元で蹲る麗子が存在してもいないかの様に二人の男は話を続けた。

「それは褒めすぎだろう。 雅士の言い方だと、こいつがまるでアフロデーィテの生まれ変わりか何かみたいじゃないか。 そんな事を聞かされたらこいつが図に乗ってしまう。 そんないいものじゃないよ。 こいつはただの婬爛奴麗だ。」
「ふん。 まあ好きに言っていろ。 そんな口を叩いていてくれるなら、俺が一晩可愛がらせて貰うぞ。 言っておくが俺は本気だからな。 咲織さんを思いっきり啼かせられるなら、どんな犠牲を払っても悔いは無いと思っているんだ。」
 その言葉を聞いて、麗子は潤んだ瞳を飯田に纏わらせる。 それを楽しそうに無視して飯田は咲織を肌を愛でた。 

「そろそろ行こうか。 もう始まっているかも知れない。」
 三宅が咲織を床に抱きおろした。 愉悦の余韻にまだ言う事の利かない躯を三宅の足に縋りながら、咲織は四つん這いの姿勢を取った。 
「今日は皆、穏やかではいられまい。 俺達のこんな子を責めてみたいと言う願望をそのまま形にした様な奴麗が餌なんだから。 それにしてもおまえは酷い男だ。」 
 すたすたと奥へ進んでいく二人にリードを引っ張られ、咲織と麗子は四つん這いの躯をくねらせ必死についていった。 突き当りを右に折れるとドアも見当たらず、板壁になっていた。 

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☆ その808=絶対者。

「三宅と飯田です。」
 三宅が右手の壁際に仕込まれたマイクに向かって言うと、正面の板壁が板目に沿って内側に開かれた。 むっとする様な性を呼び覚ます湿った空気が立ち昇ってくる。 咲織は一瞬入るのを躊躇した。

「早くしないと首が苦しくなるぞ。」
 三宅に叱責され、咲織は四つん這いの手足を繰り出す。 部屋に入るや否や、眩しいスポットライトが当てられ、同時に室内にどよめきが広がった。 誰かがここ、ここと最前列に置かれたクッションへ手招きした。 三宅は眼で会釈して進んでいく。 どよめきはやがて拍手に変わり、まるで舞台に上がる主演女優の様に迎えられた。

『こんなに多くの人がいらっしゃったなんて。 じゃあ、私がご主人様をお待ちしている間、みんな私の事を見下ろして、きっと笑いながら通っていかれたのね。 あぁ、恥ずかしい。 お願い、見ないで下さい。 消えてしまいたい、ここから。 あぁ、躯が動かない。 ご主人様に叱られてしまう。 歩まなくては。 ご主人様、辛いです、鞭よりも。』

 咲織は髪で顔を隠す様に俯き、立ち止まろうとする手足に命じておずおずと三宅の後に付いていった。 部屋は数十畳程の広さだった。 天井から幾本かの鎖が垂れた中央の舞台を向いて二十人程の人々が半身がすっぽりと埋まる大きなクッションを背に思い思いに座っていた。

 咲織達は人の間を縫って進んだ。 騒めくは一向に鳴りやまない。 一歩一歩進む度に心臓は震え、床板に触れる掌は針に刺される痛みを伝えてくる。 逃げだしたくともそれが出来ない我が身を哀しんだ。 

「ねえ、咲織ちゃん、顔をちゃんと見せて。」
 そう声を出したのは舞台を挟んで向かいに座っている江梨菜だった。 彼氏の悠介と二人抱き合う様に並んで座っている。 その声にみんなが「顔を見たい。」「顔を見せて。」と言い立てた。 咲織は四つん這いの躯を縮め、床に額が付く程に蹲った。

「顔をお見せしなさい。 それとも俺の奴麗で居るのが恥ずいのか。」
 三宅は咲織の耳元で叱責すると、髪をぐいと掴んで後ろに引いた。
「あぁ。」
 いきなり襲った痛みに声にならない声を上げて、咲織は顔を振り上げた。 その羞恥に染まった顔に瞳も開けられない程のスポットライトが当てられる。 咲織は今にも泣き出しそうに可憐な唇を歪め、噛み締めた。 賞賛のどよめきが波の様に起こった。 

「おまえは初めてなんだから、ちゃんと皆さんに挨拶しなさい。」
 その命令に振り仰いだ三宅は厳格な絶対者の表情をしていた。

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☆ その809=奴隷の挨拶。

『何て、何て挨拶すれば良いんですか。 こんな所で、初めての人達に。 あぁ、恥ずかしいです。 言葉が浮かんできません。 でも、何か言わなくては。 ご主人様に恥を掻かせてしまう。 咲織はどうしたらいいの。』

 どよめきは消え去り、静寂がぴんと固化した。 言葉の出ない一秒一秒が永久に続く責め苦になる。 何か言おうとすればする程、頭は真っ白になり、呼吸が上がった。 

「俺との誓約書を思い出せ。」
 見かねたのか三宅が耳元に囁いた。 
「はい。 私、橋本咲織は三宅一樹様をご主人様とし、全ての権利と自由をご主人様に委ねた奴麗です。」
 三宅の叱責が怖くて、自分でも驚く程にはっきりとした声で何度も暗唱させられた誓約書の冒頭部分が口を突いて出た。 その高らかな宣言に誰からともなく拍手が起こった。 

『ああ、思わず大きな声で宣言してしまった。 でも、そう、私はご主人様に全ての権利を委ねた奴麗。 それを恥じたらご主人様を恥じる事になってしまう。 ちゃんとしなくては。 でも、でも、やっぱり咲織は恥ずかしくて、消えてしまいたいです。 あぁ、誰も誰も私を見ないでください。 どうしてどうして、ご主人様はこんな恥ずかしめを私に。 楽しいですか。 思いのままに恥ずかしがる咲織の姿をご覧になるのは。』

 咲織はそっと隣の三宅を見上げた。 三宅は整った唇端にニヒルな笑みを湛えて咲織を見やった。 
「と言う事ですから、よろしく。 お見苦しいものですが、後ほどご笑覧願いたいと思っています。」
 そう言うと三宅は咲織の後頭部を抑え、ぺこりとお辞儀をさせた。 それが合図になったのか、スポットライトが消え部屋が暗転した。 咲織はほっとすると同時に意味深な三宅の言葉に心を凍らせ、ぶるぶと躯が震えるのを覚えた。 

『やはり、やはりご主人様は咲織を皆さんの前で責められるのですね。 あぁ、きっと咲織は凍えてしまいます。 それでも私はきっと、ここから逃げ出せずに、ご主人様の望まれる通りに生き恥を曝すのですね。 あぁ、それが奴麗だから、それがご主人様の仰る恥知らずで婬爛な私の本性だから。 怖い。 時間が戻ってくれればいいのに。』

「じゃあ、お待ちかね、杉山則雄先生にご登場いただきましょう。」 
 慣れた女性の声が壁際から聞こえ、咲織達の眼の前が明るく浮かび上がった。 その光の中に着古した作務衣を粋に着こなした初老の男性が歩み出る。 細い杉浦は大きく見えた。 やや落ち窪んだ細い眼でぐるりと見渡す。 それだけで室内が息を飲んだ。 

 その沈黙の中を緋色の襦袢も艶やかな女性が助手と思われるドレス姿の女性に伴われて現れた。

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☆ その810=呼吸も許されず。

 杉山は助手から麻縄を受け取ると、無言で女性に近づいた。 女性はするりと腕を背中に廻し、すっと胸を反らした。 杉山がその胸に縄掛けしていく。 しゅるしゅると衣擦れの音だけが熱い沈黙の中に響く。 スポットライトの中、良く滑した麻縄がぬっとりと光っていた。 

「彼は当代一流の縄師だ。 良く見ていなさい。」
 三宅が咲織に囁いた。 咲織にも杉山の無駄の無い動作の美しさは判った。 それ以上に一縄掛けられる度により美しく、より妖しさを帯びていく女性の表情も。 

 胸の上下に縄が走る度に、膨らみがぐっと強調されていく。 女の線が鮮やかに浮び出す。 女性のやや古風な顔が艶めき始め、唇が紅く輝きを増していく。 

『胸があんなに上下している。 きつい縄。 演技なんかじゃない。 唇をわななかせて。きっと息をする度に縄が喰い込んできっと苦しいのに違いないのに。 それなのに、あんなに美しく。 縄が掛けられる度に躯の線が美しくなっていく。 あぁ、感じてしまう。 綺麗。 私まで、息が苦しい。 それなのに、躯が熱くなってくる。 お腹にじんじんと血が集まってくるみたい。』

 咲織は四つん這いの姿勢の辛さも忘れて女性に魅せられていた。 杉山の手で縄が生き物の様に女性に絡み付き、女性をどんな衣装よりも美しく飾っていく。 衆人の中、一人ライトを浴びながら、女性の瞳は妖しく輝きだし、誰もその中に映してはいなかった。 

 映っているのは、より女になっていく自分の姿か、あるいは虚空の中の感悩の光だろうか、咲織には判る気がした。 

 沈黙していながら、見る者の吐息が一つになり、部屋を婬美に満たしていくのが肌で知れた。 女性は今や呼吸さえ許されない程に締め上げられていた。 そのきつさは二の腕の緋色の袖の中に麻縄が没しようとしている事でも判った。

 腰縄が打たれ、既に紅の勝った紫に変色し始めている手首から伸びた縄が胸の上下の縄を引き締め始めると両の乳房が緋色の衣を纏って裸体よりも艶香を放って突き出される。 

 女性の閉じられていた紅い唇が苦しげに開き、婬薫を宙に吐き出した。 縦縄にさらに縄が掛けられ、女性の躯を引き立てながら、見事な亀甲文様を緋色のキャンパスに描いていった。 誰もが魅入られ、胸いっぱいに女性の吐き出す婬薫を吸いこんで、内なる本能が燃え立つのを感じていた。 

 杉山は女性の上半身を亀甲に縛り上げると、冷徹な眼で女性の周りを巡った。 一度無言で頷いた。 助手からさらに麻縄を受け取る。 杉山はその縄を女性の太腿に巻き付ける。 襦袢を突き破らんばかりに豊かな双臀が光の中に一際生々しく現れた。

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☆ その811=啼き声を上げるしか・・・。

 脚の自由を奪われふらつく女性の肩を助手が支える。 杉山はさらに女性の膝の上下そして足首にも縄を打ち、最後にその脚を縛る縄を縦に繋ぐ縄を掛けた。 

「よしっ。」
 杉山が気合いを吐く。 天井から降りている鎖をじゃらりと鳴らし、体重を掛けて強度を確かめる。 助手と二人で女性の背中で高く結ばれた手首と腰縄をその鎖に結びつけると女性から離れ、腰に挟んだ手ぬぐいで額の汗を拭った。

 スポットライトが一段と明るさを増す。 その光の中で緋色の襦袢を括る麻縄のコントラストが鮮やかに浮かび上がる。 襦袢に包まれた女性の肢体は麻縄で要所を括られ、見る者を圧倒する女性美を引き出されていた。 不自然な程に重力に逆らって上向きに突き出された胸、丸さを強調された豊かな双臀、その間を繋ぐ菱縄で飾られた腰は余りにも細かった。 そして量感溢れる上半身を支える脚は縄で一本にされ、すっと伸びている。 女性の豊饒な曲線とそれを括る麻縄の直線が共に美を高めあっていた。

 髪をアップに纏めている女性のうなじから汗が蒸気となって煙っていた。 その朱みを帯びた柔肌にほつれ毛が張り付いている。 俯いた女性の頬は濡れた様に艶を放ち、その中でひときわ赤い唇が苦しげに艶めいていた。 眩しいのか、恥ずかしいのか、恍惚の中なのか、伏せられた睫がそよいでいる。 その風情が見る者の胸を締め付ける艶やかな美を湛えていた。  

「ほおっ。」
 張り詰めた息を吐き出す様に、客達から感嘆の溜息が一斉に漏れた。 それを期に口々に女性を杉山を賞賛する声がざわめき広がっていく。 

「あの女性でこの美しさだ。 咲織さんならどれ程なんだろう。 それを想像すると胸苦しい程だ。 なあ、おまえもだろう。」
 咲織の斜め後ろに座を占めていた飯田の言葉に、ワンピースの上から飯田に豊かな胸を揉みし抱かれている麗子がこくりと頷いた。 

「あれが本当の縛りだ。 美しいものだろう。」
 三宅が四つん這いの咲織の肩を抱いた。 
「はい、綺麗です。」
 咲織は素直に答えていた。 

「縛られた者は感悩の要所を縄で刺激され、息をする度に感じるそうだ。 それが縛られた者をより婬美に見せ、見る者を惹き付ける。 しかも、縛られた女性はこれから誰にどんな責め苦を与えられても啼き声を上げる以外に逃れる術が奪われている。 そのことが余計に女性を美しく見せる。 ここで、よく見なさい。」
 三宅は咲織の躯を持ち上げ胡坐を組んだ足の上にひょいと乗せた。

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☆ その812=生唾。

「回れ。 回ってお客様にその姿をあらゆる角度から見て頂くんだ。」
 賞賛のざわめきが消えるのを待って、杉山が女性に声を掛けた。 足首まできつく縛められた女性は赤いペディキュアで飾られた足指をにじり、ゆっくりと少しずつ回り始めた。 覚束ない足に躯が傾ぎ、躯を繋ぐ鎖が鳴いた。 

「はあぁぁぁ。」
 じっとしているだけでも呼吸の度に肉に喰い込む縄がさらに締め付けるのだろう、女性はすぐに足を止め、顎を上げて荒い息を吐いた。

「足が止まっているぞ。」
 杉山が助手から受け取った穂先の長い房鞭で女性の丸い双臀を打った。 ぱしんと高い音が客達の上に落ちた。 

「ひゃぁぁぁぁ。」
 女性は甲高く啼き、鎖の下で躯が揺れた。 床を探して足指が藻掻く。 背中で一つに括られた手は血が止まり、痛々しい程に赤黒い。 女性はその手を握りしめ、再び回り始めた。 

『ご主人様の仰ったとおり。 この人は、今感じている。 凄く感じて、そしてもっと刺激を求めてる。 飢えてるみたいに。』
 足元を確かめるために俯いた女性と咲織は眼があった。 その焦点を失いかけて潤んだ瞳が咲織に全てを伝えてきた。 咲織はごくりと生唾を飲み込んだ。 

「ふっ。 判った様だな。 おまえもあの人以上に反応を見せるだろう。 そして、縛って欲しいと請い願う奴麗になる。」
 三宅は咲織の耳元に囁きを吹き込んだ。 腰に回していた手が動き、ブラウスのボタンを一つ、器用に外した。 

『あっ。 ご主人様、おやめ下さい。 ここは明るくて、向こうの人に見えてしまいます。 それに、きっと感じてしまって、恥かしい声が・・・。 あぁ、でも触れられたい。 ご主人様に触れられる事が、うれしい。』

 三宅の両掌が左右からブラウスの隙間を潜って、咲織の柔肌に直に触れて来た。 芯に硬さを残した柔らかな肉が三宅の掌にぴったりと吸い付いていくのが、自分でも判った。

 三宅の掌は咲織のたぷたぷとした乳房の弾力を楽しむように下から持ち上げては、大きく円を描く様に艶肌の上を滑っていく。 三宅の掌に触れられた肌から静電気が躯の奥に走っていく。 咲織の躯は三宅の腕に包まれ、びくびくと細やかに震えた。 

「今日のショーはこれからだ。 見ていなさい。」
 咲織には三宅の声も届かなくなっていた。

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☆ その813=糸を引く悲鳴。

『ご主人様に包まれている。 暖かで心強い掌。 私の肌と一つになって、ご主人様が私の中に入り込んで下さってるみたい。 ああ、そんな甘い吐息を掛けないでください。 咲織は蜜になって融けてしまいます。』

「気持ち良さそうだな。 人前だと言うのに。」
「あんっ。 だって、ご主人様に包まれているんですもの。」
 三宅の囁きにいやいやと咲織の躯が小さく揺れた。 三宅はその華奢な躯を愛おしげに抱き竦める。 柔らかな髪を顔で掻き別け、蜜の湯気がふわふわと立ち昇るうなじに舌を押し付けた。 蜜の汗を掬い取る様に強く下から上へと動かす。 ずゅぽずゅぽという音が咲織の耳に響いてくる。 
 
『いやん、嘗めないで下さい。 恥かしいです。 さっき、感じてしまっていっぱい汗を浮かべてしまったのに。 あぁ、だめ・だめ。 何も考えられない。 声が漏れそう。 人前なのに。 あん、気持ちいい。 ご主人様、咲織はご主人様の事が・・・。』

 女性が身に付けた緋色が瞳の中に滲んで拡がる。 それは婬らに形を亡くし、ゆらゆらと揺れていた。 

「どうした、回らないか。」
 杉山の声に続いて鞭が爆ぜる音が咲織の肌に波紋を描いた。 
「うっ、うぅぅん。」
 全ての身動きを封じられた女性は飛んでくる鞭を避けようもない。 鞭の意の儘に躯を苦しげに折り曲げる。 鎖がじゃらじゃらと鳴き、女性の足指が虚しく虚空を掴む。 その傾いだ躯の中で殊更に丸く突き出された双臀を鞭が咬んだ。 

「いゃぁぁぁんんん。」
 女性の絹を裂く啼き声が咲織の胸を穿つ。 打たれてもいないのに、咲織は確かに痛みを下腹に感じていた。 乳房をゆったりと揉む三宅の掌に小さな掌を重ねた。 

 鞭の衝撃に女性の一本に縊られた躯が宙に揺れる。 痛みに涙を流しているのだろう、濡れた頬にほつれ毛が張りついている。 杉山は過たず女性のぷくりと突き出された双臀を鞭打った。 長い房鞭は咲織がいつも聞く鞭音よりも遥かに高い音を鳴らして女性の双臀に噛みついていく。 その鞭音の後に女性の悲鳴が更に高く糸を引いた。

 鞭が女性を襲い、女性は鎖に吊られて、ゆっくりと回転していく。 一周した女性の躯を助手が支えた。 杉山は女性の躯を一旦鎖から外し、鎖を床に着くまで下させた。 その鎖に足首を幾重にも巻いた麻縄を縛り付ける。 苦しげに突き出た胸を上下させている女性の顔が明らかに引き攣った。 

「あぁ、それは。」

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☆ その814=振り子の様に。

 女性が初めて悲鳴に近い声を上げた。 遠慮がちだったが明らかに動揺しているのが判った。 
「話しておいたろう。」
 杉山は突っ慳貪に呟き、何事も無かった様に何処かに居るであろう鎖の操作係に向かって手を上げた。 

 杉山は麻縄が菱形に躯を括っている腰と腕の拉がれた背中を支え、女性を横抱きにした。助手は女性の一本に縛られた脚を捧げ持つ様に持ち上げる。 ウインチの巻かれる音が部屋の空気を震わせ、鎖が上がっていく。 鎖は床を離れ、女性の足から天井までたわみ無くピンと張った。    
 
「あぁっ。」
 足が引き上げられる力を感じたのだろう女性が小さく鳴いた。 杉山は鎖の巻き上げられる速度に合わせて、女性の躯を鎖の直下に寄せていく。 客達が息を呑んでいる間にも、女性の足は高い天井を向いて上がっていく。 女性の躯が腰からくの字に折れ曲がってもさらに鎖は巻き取られていった。 

「おおっ。」
 室内を歓声とも悲鳴とも付かないどよめきが揺らし、咲織は夢から覚めた様に顔を上げた。 杉山が女性を手離すと、女性は紅い振り子となって、大きく揺れる。 女性の解かれた黒髪が床を掃いては離れ、また戻ってくる。 女性は更に杉山の腰ぐらいまで引き上げられ続けた。 赤い唇を開き、悲鳴にならない息を大きく吐き続けている。

 赤い襦袢に包まれた脚がすーっと一本に伸び、ぱんと張った双臀へと続く。 その双臀から麻縄で誇張された豊胸までを見事な程のくびれが繋いでいる。 

「綺麗だと思わないか。」
 三宅の言葉に咲織はこくりと頷いた。 
「あの程度と言っては悪いが、あの女性でも縛られるとあんなにも美しさを放つ。 おまえだったらと俺が思う気持ちも分かるだろう。」
 
『ああ、ご主人様はやはり、この咲織を人前で・・・。 あぁ、それをお望みなのですね。 どうしてかしら、恥ずかしくて、辛くて居ても立っても居られない程なのに、なのに、胸の底でご主人様に求められているのが嬉しいと思ってしまう。 ご主人様を悦ばせたいと思っている私が居る。 きっと、咲織はご主人様のご命令を結局聞いてしまう。』

「嬉しそうだな。 自分もあんな風に吊されたいと思って、もうずぶずぶに濡れているのだろう。」
 三宅はそう囁くと咲織を軽く持ち上げ、胡座を掻いた自分の踵の上に咲織のディルドゥの底が当たる様に降ろした。

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☆ その815=許しの無い身。

「あぁん。」
 咲織の双臀の谷間が載っていた踵を三宅はくいっと立てた。 咲織の腸を貫くディルドゥがより深く侵入した。 その内蔵を掻き毟られる苦しみに咲織は溜まらず声を上げた。 粘膜一つ隔てた感悩の壺いっぱいに突き刺さっているもう一つのディルドゥが共鳴する様に敏感な粘膜の襞を擦る。 重い苦痛の中に甘やかな感悩が忍び込み、下腹全体がぐるぐると渦巻き始める。 

 自分の放った嬌声に激しい羞恥を覚えて俯いた。 その顔に幾つもの視線の針が突き刺さって来る気がする。 その痛みに耐えかね、咲織は細首を巡らし、三宅を見た。
 
「衆人の中で声を上げるなんて、余程人に見られたいのか。 それとも気持ちよくて仕方がないのか。 いずれにしても俺に感謝するんだな。 おまえの欲望をこうして満たしてやっているんだから。」
 三宅は咲織の乳房を揉みながら、咲織の躯を揺らした。 スカート越しに菊華と秘花を貫くディルドゥの下端が三宅の踵で擦り上げられ、咲織の体内で大きく蠢く。 二本のディルドゥは薄い粘膜を挟んで擦れ合い、鋭い波が子宮の入り口まで突き上げてくる。 

 細い腰の辺りからどっと汗が噴き出すのを感じた。 耳元から三宅の掌に張り付いている乳肌まで血が駆け巡り、肌を朱く染め上げる。 

「許して、ください。 こ、声が出てしまいます。」
 か細い声で咲織は啼いた。 
「奴麗に許しがあると未だに思っているのか。」
 咲織は哀しげに首を左右に振った。 秘花と菊花、二つの感悩の入り口はディルドゥに掻き回され、限界近くに押し広げられて悲鳴を上げ続けていた。 感悩を伴った痛みが背骨を通って、脳頂まで走り、閃光を放つ。 

『あぁ、苦しいです。 責められている所だけでなく、躯中がもう、燃えてしまいます。 あぁ、啼きたい。 声の限りに。 もう、判りません。 一体私の躯がどうなっているのか。 苦しいのか、痛いのか、辛いのか、止めて欲しいのか、このまま続けて欲しいのかさえ。 あぁ、ご主人様、どうか抱いてください。 私を強く。 強く。 でなければ、この躯がばらばらになって壊れてしまいそうです。』

 咲織は乳房に貼り付いている三宅の掌を上から抱き締めた。 それに呼応する様に、咲織を羽交い締めにしている三宅の腕に力が籠もる。 ずぅぅぅんと大きな感悩が沸き上がり、咲織の躯を突き上げていく。 咲織は胸を突き破らんばかり爆ぜた歓喜の声を必死で堪えた。 細首に筋が走り、痙攣する。 

 吊り下げられた女性は鎖の下でゆらゆらと回転しながら、その凄惨な美しさを観客に余すところ無く魅せつけていた。 血が下がり、顔が真っ赤に腫れて見える。 荘重なソプラノのアリアがスピーカーから流れ始めた。 一つのクライマックスの始まりを知って部屋の空気が張り詰めた。 

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☆ その816=打擲音。

 杉山が1メートルはある房鞭の穂先を扱いた。 革束が一本になった。 杉山は逆さに吊り下げられている女性のほぼ横に立つと、脚を開いて腰を落とした。 同時に手にした房鞭が空気を切った。 黒い革束が緋色の襦袢で爆ぜ、それが包む双臀の肉を凹ませる。 高い打撃音がソプラノのアリアを引き裂いて響く。 思わず瞳を閉じた咲織の脳裏に朱い痛みが走った。  

「ひゃぁ~~~ん。」
 女性の躯が打たれた双臀からくの字に仰け反る。
「ひぃぃ~~~ぃぃ。」
 鞭の衝撃に支えのない躯が大きく揺れ、女性の口から更に高い悲鳴が漏れる。 

 女性の躯が杉山の横を通り、後ろに揺れ、振り子となって再び戻ってくる。 その尻を目掛けて二発目の鞭が鳴った。 

「いたぁいぃぃぃぃぃぃ。」
 女性の開いた紅い唇を震わせて啼き声が棚引く。 女性の躯は鎖の下で木枯らしに曝されている蓑虫の様に揺れる。 その自由を奪われた背中を助手がぐいっと押し、人間振り子の振幅を大きくする。 

「はひいぃぃぃ~~~~。」
 悲鳴を上げる紅い唇の端から涎が糸を引いて流れる。 紅く充血したその顔に怖れと陶酔が入り交じる。 助手に勢いを付けられ杉山を目掛けて戻ってくる。 三発目の鞭が腰に当たって砕けた。 

「はぷっ、はぶっ、あうっ。」
 悲鳴すら上げられず、女性は一本に縛り上げられた躯を鎖の下で捩る。 止めようのない涎が紅い顔の上を滴った。 

「これからだ。」
 杉山が気合いの籠もった声を吐いた。 揺れているのも構わず鞭がうなりを上げて女性の双臀を腰を前後から襲う。 立て続けに、ぴしんぴしんと襦袢の衣が裂ける様な高い打擲音が響いた。 

「いたぁぁぃぃぃ。 いやぁぁぁぁ。 あふぁぁぁん。 ごぶっ、げふっ。 あぁぁ。」
 高い打擲音を追う様に女性の喉から絞り出された嗚咽がカノンを奏でる。 十を超えて鞭が女性を翻弄し続けた。 吐き続けた悲鳴を吸い込む苦しげな呼吸音が泣く。 杉山の鞭打つ手が止まった。 

「自分が打たれたくて、躯が疼き出したか。」
 三宅の手が咲織のスカートの中に潜り込んでくる。

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☆ その817=羞恥に染められて。

「違います。 打たれるのは嫌いです。 本当に。」
 咲織はいやいやと顔を小さく振り、切れ切れに言葉を振り絞った。 
「じゃあどうしてこんなにぐっしょりなんだ。 あの女性が打たれるのを見ながら、自分に置き換えて興奮して居たんだろう。」
 三宅の手が咲織の幼女の様につるつるの秘丘に喰い込む革帯を撫でた。 三宅の指が咲織の柔肌に革帯を更に押し付ける。 そのひやりとした感触が、秘花から溢れた蜜でぐっしょりと濡れているのを咲織に教えてくる。

『違います。 濡れているのはあの人が責められるのを見て興奮したからなんかじゃありません。 ずっとご主人様の腕の中で可愛がって貰っていたから。 ご主人様の暖かさを躯中で感じていたから。 それにご主人様が私に埋めた凶器を揺さぶるから。 さっきから、咲織はもう息も出来ない程、苦しいんです。 決して感じて居る訳では。 でも、きっとご主人様は咲織を許しては下さらないのでしょう。 咲織に酷い事を仰って、羞恥に染めるのが楽しいのでしょう。 でも、そ、そんなの嫌です。 でも、何処かで、私は。』

 咲織は羞恥に耳朶が熱く燃えるのを感じた。 三宅の腕の中で蹲る様に躯を小さくし、項垂れる。 さざ波に揺られる様に巻き毛を振っていた。 その俯いた咲織の唇に婬蜜に濡れた三宅の指が押し付けられた。 

「綺麗にしろ。 おまえが汚したんだ。」
 三宅の声に咲織は唇を開き、三宅の指をしゃぶった。 哀しく甘酸っぱい物が胸の中を焼きながら落ちていく。 それでも、三宅の指の温かさが躯の奥をきゅんとさせる。 何時までもしゃぶっていたくなる。 咲織は、一人恥ずかしげに三宅の掌を両掌で包み、そっと口から引き出した。 

「よく見ていろ。 彼女がこれからどうなるか。 次はおまえなんだから。」 

『あぁ、やっぱり。 私はこの人達の前で気を失う程に責められるのですね。 あぁ、逃げ出せない。 今は何処も縛られていないのに。 手も足も自由に動くのに。 あの入り口まで走る事が出来るのに。 怖くて、哀しくて、辛くて、胸がこんなに痛いのに、逃げ出せない。 躯が動かない。 ご主人様、私はやっぱり心からの奴麗なんですか。』

 咲織は胸が潰れる痛みに唇を噛んだ。 動悸が自分の耳に聞こえる程だった。 三宅の肌の温もりさえ感じられず、三宅を探して振り向いた。 
「前をちゃんと見ていなさい。」

 咲織の胸に宛がわれた儘の三宅の掌が動き、小さな蕾を撮み上げた。 千切れる恐れと痛みが躯を走る。 自分に痛みを与えている三宅の掌をブラウスの上から両掌で押さえた。 

 喉元に駆け込む悲鳴を飲み下した。 涙で滲む視線を女性に向ける。  女性は既に鎖から降ろされ、杉山と助手の手で再び立たされようとしていた。

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☆ その818=歪む乳房。

 女性の過呼吸気味の息遣いが咲織に聞こえてくる。 大きく息をしたいのに胸をきつく縛る麻縄がそれを許さず、息をする度に女性を締め付ける。 女性は苦しげに顔を顰め、切れ切れの吐息を漏らすしかなかった。 それでいて麻縄が女性の感悩の集結点を正確に押さえ、苦痛と共に歓びを肉の奥に染み込ませる。 縄酔いとも言われる深い蕩ける様な歓びに浸っている事をその虚ろな瞳と無防備な唇が物語っていた。 

「感じている。」
 三宅がぽつりと言った。 咲織が返事の代わりに頷く。 

『ご主人様の言われるとおり、あの人は今感じている。 昇り詰めようとするのに、昇り詰められない。 新たな刺激に餓えて苦しんでいる。 私と同じ。 ご主人様、辛いです。 ご主人様の腕の中に包まれて幸せなのに、辛いです。 お願い、もうこれ以上感じさせないでください。』

 三宅が貧乏揺すりの様に足を揺らす度に、咲織の二つの花を割り裂くディルドゥが秘奥を突く。 貼り付いた粘膜が擦り上げられ、感悩が焦り焦りと迫り上がってくる。 咲織は唇を半開きにして感悩を逃がした。 声を上げたい衝動と三宅に抱きつきたい想いを辛うじて胸に留める。

 女性は一旦縄を解かれた後、再び杉山の見事な縄使いできつい高手小手に縛り上げられた。 その肩胛骨の上までも引き上げられた手首と天井からの鎖が結ばれる。 杉山の合図でモーターがうなりを上げた。 鎖ががらがらと無慈悲な音を立てる。 辛うじて足の親指の腹が床を掴む高さまで女性はずるずると引き上げられた。  

 杉山が女性の前に立った。 女の顔に覚悟と恥じらいが走る。 声にならない声が唇から零れた。 客の眼を避ける様に瞳を閉じた。 

 紅い襦袢の襟元をぱっと左右に開いた。 途端に客達の熱い溜息で空気が霞んだ。 緋色の襦袢を額縁にして、乳白色の乳球が二つこぼれ出る。 その上下を麻縄で厳しく縛めているために、二つの胸球はたわわにも関わらず、垂れることなくぴんと突き出している。 その頂きで既に立っている乳首は見せるために紅い口紅で彩られていた。 

 杉山は更に背中の手首から麻縄を伸ばし、朱く恥じらう首筋の下で結び目を作った。 その縦縄で上下の胸縄をぎゅっと引き結ぶと、剥き出しの胸球は歪みながら更に飛び出させられる。

 女性の顔に苦悶が走り、頤を上げてか細く呻いた。 その感に堪えない風情が見る者の血を沸騰させる。

 客達の興奮を余所に、杉山は手早く女性の上半身を菱縄に縛り上げていく。 女性の脇が麻縄で最後の化粧をされる。 上下に潰されていた胸球の根元が引き絞られ、歪さは消えてまん丸な肉風船となって客達に展示された。

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☆ その819=覚悟の貌。

「おまえも負けそうな迫力だな。 だが、色がいけない。 肌は薄っすらと土色が載っているし、蕾は化粧がなければ薄汚れて見えるだろうが、それにしても毒々しく化粧され過ぎている。 それに躯の線がごつごつと固い。 あれでは、芸術にならない。 せいぜいがその場の本能を刺激するだけの安写真誌のレベルだ。 あれなら襦袢を纏ったままの方がずっと良かったな。」 
 三宅が批評家の冷徹さを声に載せて斜め後ろの飯田に言った。 

「そう言うものじゃない。 あれはあれで刺激的だ。 飛び抜けて美人じゃないが、そそるだけのものは備えている。 何処にでもいる、誰でも手に入るかも知れないと思えるからこそ、見る者を真剣にさせる。 惹き付けると言う事もある。 三つ星レストランの料理より、大衆食堂の肉じゃがの方がより涎を出させる事が有るようなものだ。 それに何より、彼女には悪いが、彼女は所詮メインの引き立て役、客のシズルを引き出す前菜だ。 その役目は十二分に果たしている。 同傾向の女性では粗だけが目立ってしまうからな。」
 飯田が、なあおまえと言う様に傍らで四つん這いになっている麗子の尻たぼをぴしゃりと打った。 麗子は甘ったれた喉を鳴らして、催促する様に飯田を仰ぎ見た。

「まあ、おまえの言いたい事は判る。 が、嗜虐美はやはり、普通に服を着ていれば性の対象とさえ思えない程の美や気高さ、純粋さ、あるいは劣情では無く愛情を注ぎたくなる様な幼気ない風情を持った者でなくては出ない。 そんな性とは無縁の存在が縛られ、鞭打たれる事で一転、誰の物にでもなる、誰でも自由にできる存在に墜ちる、その落差こそが被虐美だ。 その落差を覚悟した表情が美しいのだし、何よりも見る者の胸を打つ。 例え現実には出会う事の無い存在でもな。 そう思っている。」
 話ながら三宅の指が咲織の乳首を弄ぶ。 咲織は三宅の脇に頬を擦り寄せ、切なげに唇を開いて喘いだ。 

「それは持てる者の贅沢なご意見だな。 そんな美術館のメインホールに飾られる様な芸術作品は誰にも持てるものじゃない。 単に眺めるだけの存在だと、所詮は自分とは無縁の物と見る者は最初から諦め、冷めている。 熱くさせるのは彼女の様な手の届く、何処にでもいる子が脱いだと言うレベルなんだよ。」
 飯田が胡座を掻いた足からソックスを脱ぐと、麗子は尻をぴしゃぴしゃと叩かれながらも、嬉しそうに顔を綻ばせて、その足指を嘗め始めた。 飯田がワンピースの裾を腰まで捲り上げ、裸の尻たぼを剥き出しにしても、顔も上げなかった。 
 
 飯田達の気ままな批評とは関係なく、モデルの女性は杉山の手でさらに縄化粧され、美しく、そして惨たらしく形作られていった。 女性の左足は膝の上で幾重にも縄掛けされて、剥き出しの乳房に付くまで吊し上げられた。

 それにつれて緋色の襦袢は帯の下まで左側が捲られて、咲織と同様に無毛の秘花を煌々と光るライトに晒させていた。 その微かに色を載せた秘唇のあわいから、紅い秘花が顔を覗かせる。 既にたっぷりと蜜に濡れて生々しい。

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☆ その820=使って頂くために。

 片足の指先だけで躯を支える女性の土踏まずが深く弧を描き、躯の辛さを伝えていた。 緋色の襦袢が纏わり付く脹ら脛がぶるぶると震える。 すっと伸びた太腿の内側がライトを浴びて輝き、その中に一本綺麗に緊張の筋が浮かび上がる。

 客達の呑んだ溜息が咲織の耳を揺さぶった。 助手が襦袢の裾を帯の後ろに入れ込んだ。 つま先立ちの辛い姿勢でぷりっと引き締まった尻朶があからさまにされる。 象牙の艶が鞭跡の朱線で飾られていた。 

 杉山が長い房鞭を手に傍らに立つと、女性の顔が覚悟に引き締まった。 紅を引いた唇の端が諦めと期待に震えていた。 きりっとした瞳がライトに光った。 

「あぁ~~~っ。」
 房鞭が女性の裸の内股をさわさわと撫で上げた。 紅い唇から発せられた啼き声が客達の本能を共振させる。 鞭先はなおも女性の内股から拡げられた秘唇まで柔らかに撫でいく。 女性のうなじにすっと筋が走り、襦袢に隠れた脇腹がくっくっと感悩に戦慄く。
 
 鞭は更に秘唇から襦袢で包まれた腹を伝い、剥き出しの胸肌を刷いていく。 床に着いた足指がきゅっと曲げられ、女性は鎖の下でゆらゆらと揺れた。 熱い溜息が白い蒸気となって紅い唇からふわりと舞い上がる。   

『あの人も鞭で撫でられてあんなに感じている。 どうして? すぐに打たれると酷い扱いを受けると躯で知っているのに、肌に鞭の革を纏わり付かされると、それだけで感じてしまう。 やっぱり、私達は変なの? 根っからの奴麗なの? あぁ、ご主人様に打たれたい。 心を無にして啼き叫びたい。』

 咲織は自分の胸に貼り付いた三宅の掌をぎゅっと握りしめた。 その籠められた思いを知ってか、乳房の頂きで固くなっている蕾を三宅の指が撮み、押し潰してきた。 痛みが感悩の回路を通って、ディルドゥの填った肉の花鞘の奥を突き上げる。 

 咲織の恥じらいが喉を絞めて、切ない喘ぎを押し返す。 出口を失った喘ぎが胸の中を甘く切なく染めていく。 血の中に溶け込んだ切なさが躯の中を駆け巡っていく。 

『はい。 咲織はご主人様の物です。 ご主人様に自由に使って頂くために私はいる。 あぁ、もっと自由にして下さい。 咲織が咲織の躯が、ご主人様の物だと判る様に。』

 三宅の指が更に蕾を捻り上げる。 その指の自分の物だと言わんばかりの遠慮の無さが咲織を薔薇色の幸福で満たしていく。 女にとって一番大切な蕾が千切れそうな痛みが、躯に染みていくのが嬉しかった。 下腹がきゅっと縮み、ディルドゥを包んでいる粘膜がじゅんと泣いた。

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