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『アンドロメダな朝』美少女とご主人様の愛の物語・毎日過激に更新中 

【絶対R18】愛故に奴隷になった美少女と愛する者を責め苛まずにはいられない男の愛の行方は。

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☆ その1506=全てを見せなさい。

 突然三宅から見捨てられた咲織の躯は感悩の海に溺れ、漂っていた。 三宅の冷たい物言いに怖れを感じてはいても、その言葉の意味を理解など出来なかった。 今も咲織は一人ソファに預けた躯をぴくりぴくりと曖撫の余韻に虚しくくねらせて続けるしかなかった。    

「何をしている? ご主人様置いて一人で善っているのか。 もう、おまえの願いは聞いてやったぞ。 ここへきて、そのお礼を言い、そして、今日勝山さんにどんな調教をして貰ったのか、詳しく報告しなさい。」 
 三宅の怒気を含んだ声に、咲織の火照り続ける躯が縮まる。 そっと窓際の三宅を見た。 窓いっぱいに拡がる街の灯りに三宅の顔が凛々しく浮び上がっていた。 

『ご主人様。 綺麗。』

 込み上げる熱いものに突き動かされて、咲織は三宅の前に転がる様に躯を運んだ。 

「血が滲むまで打って貰ったお礼は?」
 心の準備も躯の準備も全く整っていない咲織に、三宅は冷たく言った。
「あ、ありがとうございました。」
 咲織は三宅の足元に跪き、ようやく言葉を継いだ。

「それだけか。」
「あっ。」
 咲織はくりくりとした瞳で三宅を見上げた。 頬を赤らめて、三宅の投げ出した足にほわりと開いた唇を寄せる。 胸が痛い程に高鳴った。 それを三宅に気取られまいと、恥ずかしさを隠す様に床に両手を付き、足指に舌を伸ばした。 石鹸の清々しい香りの中に仄かに三宅の薫りがした。 咲織は自分でも気付かない裡に三宅の足を取り、その指を口いっぱいに含んでいた。 三宅が躯の中に入ってくる気がした。 歓びに胸が爆ぜそうだった。 咲織は口の中の三宅の足指に舌を絡ませ、しゃぶった。

「嬉しそうに。 まるで犬だな。」
『はい。 咲織は犬です。 ご主人様に飼われている犬。 そうだったらどんなにか嬉しいのに。』
 
 咲織は三宅に答える代わりに、一層熱を籠めて足指をしゃぶった。 溢れる唾を飲み込む度に喉を三宅のエキスが降りていく気がした。 咲織は真っ赤に腫れた尻たぼを歓びに震わせ、夢中でしゃぶり続ける。
 
「もう、止めなさい。」
 三宅の冷厳な声に咲織は恨めしそうな顔を上げた。
「膝立ちになりなさい。 後ろに手を回し、両足首を自分で持つんだ。 そう。 胸を張って。 膝はもっともっと開く。 ご主人様に全てを見せる様に。」

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☆ その1507=喉を鳴らして。

 三宅に命じられるままに、咲織は膝立ちになった。 両掌を後ろに回し、足首を探した。 自然に躯は弓反りになる。 意に反して、ぶるんと丸い乳房が弾んだ。 普通の恋人同士なら明かりを消してと頼む所を、自分は光が溢れるなかで乳房も黒い革帯が割り裂く秘部をも自ら差し出す様に三宅に向かって突き出している事を意識させられる。 羞ずかしさに身が縮んだ。

 苦しい姿勢からか、三宅に見られていると言う羞ずかしさとその裏に潜む期待からか、裡太腿がぷるぷると震えた。 同時に秘唇と菊華の奥深くまで貫く二本のディルドゥがその存在を示して来る。 咲織は突き上げる感悩をようやく飲み込んだ。

「いつ見てもそそる奴麗だ。 どんなに婬らな姿を取らせても何処までも清楚で可憐さを失わない。 そのくせ、その奥から泉の様に透明な婬美さを滲ませている。 今にも壊れそうな危うさが、見た男を全てを駆り立てずには置かない。 天性の奴麗だ。 嬉しいぞ、おまえの様な奴麗を持てて。 俺でさえ、煙草でも吸っていないと衝動を抑えられないくらいだ。 勝山さんもさぞ丁寧に調教してくださった事だろう。」
 三宅はそれがまるで一つの儀式の様に煙草の灰をサイドテーブルの灰皿に落とした。 

「さ、事細かに報告して貰おうか。 どんな調教をその身に受けて、どう感じたか。 勝山さんは言ってみればおまえがより理想の奴麗に近づくための俺の道具に過ぎない。 おまえに痛みを与えるための鞭と同じだ。 ただ、今回はその道具がどうおまえを調教したのかを見ていない。 これから、おまえを調教していくためにもおまえが今日受けた調教の中身を知っておかなくてはいけない。 判るな。」
 三宅はごくりと喉を鳴らしてビールを煽った。 ふぅと大きく息を接いだ。

『良かった。 勝山さんは勝手に咲織を玩んだんじゃなかった。 勝山さんにされた事はご主人様にされた事。 咲織が感じてしまったのは、ご主人様にされたから。 あぁ、うそ、嘘。 それでも、咲織は・・・。 なんて、はしたない女。』

 咲織の躯は勝山に逝かされた記憶をまざまざとその肉に思いだしていた。 深い哀しみと悔しさが胸を抉る。 と、同時にその身が砕ける様な感悩が突き上げて来る。 咲織は自分の足首をぎゅっと掴んだ。 

「どうした? 震えているぞ。 勝山さんの調教を思い出して感じてでもいるのか。」
「違います。 そ、そんな事ありません。 咲織はご主人様の物、ご主人様にしか感じません。」
 咲織はぽってりとした唇を尖らせ、勢い込んで言った。 言いながら、哀しみが喉を灼いて落ちていく。

「そうか、それなら余計に話しやすいだろう。 さ、聞かせて貰おうか。 正直に言わなければ、判っているな。」
 三宅は射る様な視線で咲織を睨んだ。

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☆ その1508=凍える涙。

『一番知られたくない人に、一番話したくない人に、自ら恥ずかし過ぎる事を、哀し過ぎる事を、話さなくてはいけないなんて。 でも、昨日の晩も勝山さんに犬の様に侵されている所を見られてしまった、この身。 穢れ果てた女だとご主人様はもうとっくにご存じの筈。 それでも、辛い、辛すぎます、ご主人様。 だけど、話さなければ、この胸の閊えは取れない。 この身の穢れは洗い落とせない。 でも、私が、これまでにない程深く感じたと知ったら、ご主人様は・・・。』 

 咲織は喉を灼く様な辛さを奥歯を噛み締めて飲み込んだ。 胸が張り裂けそうに痛かった。 だが、身を捩ればその身を苛む哀しみとは関係なく、二本のディルドゥが暴れ出すのも知っていた。 咲織の頬を涙が凍らせる。

「焦らすな。 それともそんなに勝山さんの調教に魅せられたか。 勝山さんに仕えたいと言うのなら、俺から話をしてやってもいいぞ。」
 声は笑っていたが、咲織に向けられた三宅の鋭い眼は笑ってはいなかった。
「いやぁぁぁぁ。 お願い、お願いです、ご主人様。 咲織はご主人様が、ご主人様だけにお仕えしたいです。 一生、ご主人様に・・・。」
 堪えなくてはと思いながらも、堪えられなかった。 咲織は悲鳴を上げていた。 恨めしそうな捨て犬のつぶらな瞳で三宅を見詰めていた。

「早く、話せ。 まず起きてからだ。 恐らく昨日の犬責めに精も根も尽きて昼まで野良犬の様に眠りこけていたんだろう。」
 三宅の眼が笑った。 
「はい。」
 咲織はもじもじと身を捩った。 苦い覚悟をごくりと飲み込んだ。

「はい。 咲織は寝入ってしまっていました。 そして、勝山さんに起こされました。 秘唇を嘗められて。」
 咲織は自らの胸に刃を立てる様にあからさまに言った。 本当に胸がきりきりと痛む。 その痛みが穢れた肉を浄化してくれる事を願って。
「それで。」
 三宅の男らしい顎が次を促した。

「目覚めた私に勝山さんはジャグジーでも浴びろと言われました。 ジャグジーを浴びて部屋に戻るとお昼が用意されていました。 それを食べていると勝山さんが戻っていらっしゃいました。 そしてご主人様に私がもっと従順な奴麗になる様に託されたと言われてご調教が始まりました。 ご主人様から頂いた手枷足枷を渡せと言われて、渡せないでいると、電気鞭を頂きました。」
 言いながら、電気鞭の痛みが躯に蘇った。 躯がびくんと震える。 瞳に映る三宅の顔が涙に歪んだ。 咲織は消え行く三宅を求める様に二度三度と瞼を瞬いた。

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☆ その1509=哀しい告白。

「そうか、電気鞭を。」
 三宅はほぉと溜息を吐いた。 

「どんな味だった?」
「もう二度と味わいたくはありません。 痛いのとも、焼けるのとも違う、耐え様のない苦しみです。 無機質で冷たくて、それでいて熱くて。 もう二度と嫌です。」

「俺が耐えろと言ってもか。」
「あぁぁ。」
 咲織は諦めの浮かんだ縋る様な瞳で三宅を仰ぎ見た。
    
「耐えます。 ご主人様のされる事なら、咲織はどんなに辛くても受け入れるしか・・・。」
「そうか。 いい心がけだ。 時々、その心がけが挫けていないかその躯に聞いてやろう。 おまえがそれ程嫌がるなら、今度、勝山さんに電気鞭の入手先を聞いておこう。 それで、手枷足枷を嵌められたおまえはどんな責めを受けた?」
 三宅の口の端から紫煙が立ち昇っていく。 咲織は宙に消えていく煙を見るともなく見ていた。

「天井から梁の様な物が降りてきて、部屋の中央で大の字に固定されました。 そして、随喜で出来た張り型を秘唇に咥えさせられました。 重い錘をぶら下げられて三十分耐えろと、落とすなと言われました。」
 話しながら、その時感じた感覚が蘇って来た。 随喜の張り型の代わりに今はディルドゥを咥え込まされた粘膜の襞がひとりでに蠢き始める。

 あの時勝山に与えられた責め苦が、そして強引に感じさせられた全ての感覚が一気に蘇ってくる。 心に浮かべるのも忌まわしく哀し過ぎるのに、咲織の躯は感じていた。 感悩は刻一刻と大きくうねり、怒濤となって押し寄せて来る。 

 咲織は弓反りにした躯をがくがくと震わせた。 苦く重い感悩が躯を押し包む。 咲織の白い柔肌は朱を纏い、脂汗に光り始める。 

「耐えられなかったのだな。 落としたのか。」
 三宅の冷たい声に、あの時の屈辱感がわっと湧き出し、気が遠くなる程だった。 と同時に勝山と言う知らない男に玩ばれても感じてしまった自分の躯を呪った。 その躯が今、三宅の前で再びとろとろと蕩けようとしている。

 咲織には言葉が何もまとまらなかった。 ただ、尻たぼが焼ける様にじんじんと呻いていた。 秘唇を縦に割る革帯を濡らし、更に溢れた婬蜜が内太腿を滴っていくのを感じた。 躯が勝手に震えだした。 

「つくづく婬らな奴麗だ。 欲しいか。」
 三宅はバスロープの前を肌蹴た。

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☆ その1510=細頸。

 咲織の瞳の前で、白いバスロープを跳ねのける様にびんと三宅の物が飛び出した。 その肉傘は光を跳ね返す程にぴんと張り詰め、黒々と天を向いて漲っていた。 咲織の全身の血が沸騰した。 そして、勝山のそれを見た時には凍り付いた血が今は沸々と沸き立つ。 咲織にはその躯の動きが嬉しかった。

「ほ、欲しいです。 抱いて、抱いてください。」
 咲織は叫んでいた。 湧き出していた哀しみも苦しみも自分の躯への呪いさえ巻き込んで全ての思いが三宅へ、瞳の前の三宅の物へ向かっていた。 

「こらっ。 まだだ。」
 三宅の怒声にはっと咲織の躯は動きを止めた。 気が付けば、咲織は三宅の物にむしゃぶりつこうとでもする様に、三宅の膝に倒れ込んでいた。 小さな掌が三宅の脚に触れていた。 

そこから暖かな血が流れ込んでくる気がする。 叱られても、咲織は動けずにいた。
「焦るな、ばかっ。 まずは、ちゃんと自分の義務を果たせ。 ちゃんと最後まで勝山さんにどんな調教を受けたか話すんだ。」
 三宅は咲織の肩を掴んで起こした。 何かを訴えたげに紅い唇をぽかりと開けている咲織の頬をぴしんと平手で打った。 咲織はぐらりと折れた細頸を振り、恨めしそうな瞳で三宅を見詰めた。

「だって、だって。 ご主人様があんなに酷い事を咲織に。 咲織は、咲織は本当に哀しかったんです。 車でここに来る間も、ずっとずっと不安で哀しくて。 ご主人様にようやくお会いできたのに。 あんな酷い事を思い出させられて。 辛くて、辛くて、もう、もう。」
 咲織の打たれて朱の現れた円やかな頬を大粒の涙が洗っていく。 打たれた事も、涙を流している事さえ気づかぬままに、咲織は幾度もしゃくりあげ、思いの丈を口にした。 三宅に真っ直ぐに向けられたその貌は幼女の様にあどけなかった。 

「判っている。 勝山さんは厳格な事で有名な方だから。 その方の調教を受けたんだから、さぞ、従順な奴麗になったかと思えば、前以上に甘えん坊な奴麗になってしまったか。 ちゃんとご主人様の言う事を聞きなさい。」
 三宅は仕方なそうに頬に笑みを浮かべた。 ぷっくりと膨らんだ涙丘を朱く一層腫らして、咲織は切なそうに上目遣いで三宅を見る。 三宅はその小さな頭を子供をあやす様にぐりぐりとした。 咲織は頷き、名残惜しそうに三宅の膝を離れて元の態勢を取った。

「よしいい子だ。 ご褒美をやろう。」    
 三宅は携帯電話を取った。 すぐに携帯の受信部がスイッチになっているディルドゥが咲織の中でぶるぶると動き出した。 咲織はつんと尖った頤を反らせ、喘いだ。 その下でたわわな胸がディルドゥの動きを顕す様にぶるぶると揺れた。

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☆ その1511=お慕いしててもいいですか。

「で、三十分も耐えられず、おまえは随喜の張り型を落とした訳だな。」
 三宅の言葉に咲織は頷く事しかできなかった。 既に二時間もの間、咲織は二本のディルドゥに敏感な粘膜の鞘を刺激され続けていた。

 しかも、勝山から随喜のエキスを染み込まされていた粘膜は自分の物とは思えない程に敏感になり、今にも溶け出すかと思う程にとろとろと熟していた。 歩くだけでも、いや少し内太腿に力を加えただけでも、二本のディルドゥに擦れらる粘膜は突き上げる様な感悩の波を起こした。

 それが、今、二本のディルドゥは思う様咲織の中で暴れていた。 しかも秘唇に喰い込む革帯が連動して震え、花びらの下に佇む秘芽さえ揺さぶられていた。 咲織は血が止まる程自らのか細い足首を掴み、躯の中で渦巻く感悩の嵐に耐えた。

 耐えるだけで精一杯で、意識を纏める事など叶う筈も無かった。 咲織は三宅の言葉を聞きながらも、その意味すら捉えられずにいた。 ただ、そうしていろと言われた奴麗の待てのポーズを辛うじて保つ事のが精一杯だった。

「どうした? はいと言う返事さえ言えないのか。 いいのか、このままおまえを置いて出ていっても。」
 三宅は立つ仕草をした。 
「いや、いやぁぁ。」
 全てが失われる気がした。 涙瞳で咲織は哀願した。 その間にも咲織の腰は縊れを強調する様に右に左にくねくねと捩れる。 見る間に汗ばんだ白磁の柔肌がてらてらと光を放っていた。 荒い息に揺れる深い胸の谷間には汗の粒さえ浮かんでいる。 

「そんな啼く程嫌なら、さっさと返事をしなさい。」
「だって、だって、ご主人様が・・・。 あぁ、駄目、駄目です。 感じてしまいます。 い、逝きそう。 止めて、止めてください。」
 咲織は紅い唇を濡らして訴えた。 全身の筋肉が硬直し、か細い肩がぶるぶると震えている。

「逝くな。 今日は俺に侵されるまで逝くな。 耐えなさい。 それがおまえの俺への思いの証しだと思え。 俺が好きなんだろう? なら、その思いの強さを示してみろ。」
 三宅は立ち上がり、咲織の震える肩を強く掴んだ。 見上げた咲織の瞳に映った三宅の顔はいつになく暖かな眼をしていた。 

『ご主人様。 ご主人様の事を咲織が思っていていいんですね。 うれしい。 どんなに強くご主人様の事を咲織が思っているか、ちゃんと、ちゃんと示してみせます。』 

「はい。」
 咲織は濡れた瞳で三宅を見上げながら、こくりと頷いた。

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☆ その1512=貌を輝かせて。

「そうか。 ちゃんと思いは躯で示しなさい。 可愛がってやるから。」
「はい。」
 咲織は躯を突き上げ来るディルドゥの刺激さえ忘れ、貌を輝かせた。

「で、落としたんだな、勝山さんの命令にもかかわらず。 それでどんな罰を頂いんだ?」
 三宅は一瞬の裡に冷たい表情になっていた。 尖った言葉が咲織の胸に突き刺さる。 薄靄の掛った咲織の脳裏にも勝山に与えられた責めの数々が、そして、感じさせられた肉の悦びが閃光の様に一瞬の裡に蘇る。 咲織は熱蝋を浴びせられながら犯されてでもいる様に妖しくも苦悶の表情を見せた。

『お話ししなくては、どんなに辛くても。 ううん、辛いからこそ、お話ししなくては。 ご主人様に隠し事はしてはいけないもの。 したら、きっと、もっと辛くなる。 ご主人様のお顔をまともに見られなくなる。 ご主人様に抱いて貰えなくなる。 咲織がご主人様の事を思っていていいと仰ったんだから。 耐えれば可愛がってやると仰ったんだから。 お応えしなくては。 奴麗なんだもの。 咲織はご主人様の。』

 思いながら、咲織はむねが熱く熱くなるのを感じた。 瞳の前にはその思いの全ての源泉である三宅がいた。 その今は冷静な顔を困難な命令をやり遂げる事で綻ばせたい、と全身で思った。 

「ははい。 許してと言ったために、胸全体を大きなお布団用の洗濯ばさみで挟まれて。 落とした罰として、乳首と秘芽をクリップで挟まれました。 クリップには卵型の重いバイブが付いていました。」
 きゅっと持ち上げた尻たぼは三宅に打たれた余韻にじんじんと痛む。 その中を秘唇と菊華だけでなく、二本ディルドゥが躯全体を激しく揺さぶり、感悩の渦を巻き上げ続けていた。

 話す度に思いだされる勝山の惨い責めと、その時感じさせられた記憶が胸を掻き乱す。 今までなら、身も心もとっくに限界を超えている筈だった。 それでも、咲織は自らの足首を握り締め、華奢な躯を震わせながら話すのを止めなかった。 

 クリップ責めの後、腰を直角に折らされた姿勢で固定され、秘唇を随喜の張り型で弄られながら菊華を侵された事も、両足を頭上高くまで折り曲げられて熱蝋責めにあい、脚の付け根から吊り下げられて口を使われた上で全身をヘラ型の鞭で打たれた事も、咲織は全て包み隠さず話した。

 話しながら心はずたずたに痛みながらも、その上から清涼な薬でも塗られていく様に、どこか清められていくのを感じていた。 

「それで、おまえは何回逝ったんだ?」
 三宅は静かに聞いた。

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☆ その1513=痛む胸を振り切って。

「う、ぅぅぅぅ。」
 一番、聞かれたくない質問だった。 話している間も、知らぬ裡に遠ざけていた質問だった。 何よりも忘れたい事だった。 咲織はただ、喉を震わせた。 訳も判らず涙が溢れた。 唇が切れる程に唇を噛んだ。 その痛みだけで辛うじて咲織は崩れ落ちるのを耐えていた。 

「全て話すと約束した筈だ。 何度逝ったのか、どれ程感じたのか、正直に話しなさい。 おまえが今日その身に受けた事の全て、その身に感じた事の全ては俺が与えたものだ。 それにおまえがどんな反応をしたのか、俺は知っておかなくてはならない。」
 三宅の冷厳な声が聞こえた。 咲織は痛む胸を振り絞り、口を開いた。

「幾度も、幾度も逝きました。 とても数えられないくらいに。 咲織は、咲織は本当に婬らな女なんです。 見ず知らずの人にぼろぼろになるまで責められて、世にも恥ずかしい姿を曝して、身を切る様な屈辱を受けて、それでも咲織は幾度も幾度も果てました。 今まで感じた事が無い程に深く。 咲織は婬らな女です。 咲織はご主人様を裏切ってしまいました。 それでも、それでもご主人様は、咲織の事を奴麗にしておいてくださいますか。 お願い、お願いです。 こんな咲織を、どうか咲織を捨てないで・・・。」
 咲織は泣き崩れた。 知らない内に三宅の膝に顔を押し付け、泣きじゃくった。 訳も判らなかった。 悲しいのか、苦しいのかも。 ただ、胸が潰れそうだった。

 頭に力強く暖かな感触を覚えた。 振り仰ぐのも怖かった。 だが、力強いものが頭をぐりぐりと撫でる度に、胸の痛みは癒されていくのを感じた。 泣き声は弱まり、いつしか、痙攣の様な嗚咽に躯をひくつかせるだけになっていた。

「捨てない。 捨てる筈が無い。 言っただろう。 おまえが奴麗の辛さに逃げ出そうとしても無駄だと。 おまえは生涯俺の奴麗でいると誓ったんだ。 同時に俺もおまえを生涯奴麗として飼う積りだ。」
 初めて咲織は泣き濡れた貌を上げた。 涙に滲んではいても三宅の顔が暖かく柔らかいものだった事だけは感じられた。 

「一生飼う積りで、調教している。 俺の言う事ならどんなに辛い事でも歓びに換えられる奴麗になる様にな。 勝山さんはそのための言ってみれば鞭に過ぎない。 幾ら感じようと、幾ら果てようと気にする事は無い。 むしろ、歓べ。 敏感な躯になった事を、痛みの中でも感じられる女になった事を。」
 咲織は顔を三宅の両掌で包まれ、三宅の顔間近まで持ち上げられていた。 涙で滲んだ景色の中で、三宅の顔がふわりとこれまで見た事も無い様に優しく微笑んだように歪んだ。

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☆ その1514=清らかな涙。

「あぁ。」
 歓びの感嘆は三宅の口の中に洩らしていた。 熱い三宅の唇が嬉しかった。 胸の中の全ての痛みを癒す秘薬でもある様に、咲織は三宅の吐息を胸一杯に吸った。 

 三宅の舌を受け入れ、それが口の中を動くに任せた。 その柔らかで暖かな物は、咲織の口の中を自由に嘗めていく。 やがておずおずと咲織の舌も絡んでいった。 柔らかな二つの舌は互いの口の中で歓喜の踊りを舞った。    

 三宅の唾をごくりと飲み込む。 それが喉を落ち、躯の中に染み込むとともに、咲織の躯は震え、力が抜けていった。 その溶けだした躯は三宅の力強い腕に抱かれて支えられた。 細い咲織の腕がしなやかに三宅の首に巻き付く。 

 感悩でなく歓びが躯の中を走り、幾度も爆ぜた。 咲織は夢中で紅い唇を押し付け、三宅の舌を啜った。 啜る度に、そして吸われ返されて舌が抜ける様な痛みを感じる度に咲織の中で閃光が煌めく。  

 唇を重ねたまま、咲織は軽々と三宅に持ち上げられ、ベッドの上に運ばれていた。 バスロープを脱ぐ間も三宅は唇を重ねていてくれた。 透明で清らかな涙が咲織の頬を流れていく。 

 咲織の小さな掌が三宅の肌を求めて、その胸を腰を背中を彷徨う。 掌から三宅の熱が血が咲織の中に流れ込んで来る様だった。 その確かな感触だけで、咲織は逝った。 三宅の下で細い腰は舞い、熱い歓びに膨らんだ胸が躍った。 

「おまえは俺が追い求めていた女だ。 それを奴麗にできたんだ、手放す筈がない。 そして、奴麗になっておまえは一層輝きだした。 俺の思い通りに。 いずれ近いうちにもっと俺の手で歓びを感じられる躯にする積りだ。 その後で、俺の物だと言う印を、一生消えない印をこの肌に刻んでやる。 いいな。」
 咲織の顔を両掌で包み、その掌の熱さと同じように三宅は熱く語った。

『なんて、なんて嬉しい事を。 勿体ないです。 勿体なさすぎます。 追い求めていた女だなんて。 怖い。 嬉し過ぎて怖い。 咲織を一生飼って頂けるのですか。 どうぞ、どうぞ、ご主人様のお印をこの肌に、この躯に刻んで下さい。 もう、とっくにこの胸の奥にはご主人様の印が刻まれているんですから。』
 
「はい。 この躯もこの心も、全てご主人様の物。 どうか、お好きな様にしてください。 お印を刻んで下さい。 一生消えないお印を。」
 思いを口にしながら、咲織は歓びに震えた。 躯の中を、胸の中を歓びが突き抜けていく。 

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☆ その1515=しがみ付く。

「あぁんんんんんんんん。」
 三宅の手で腰に巻き付いた革帯が外された。 二本のディルドゥが感悩の粘膜を擦り上げていく。 咲織はたわわな乳房を天に突き上げ、背が折れる程に仰け反った。 躯の中を感悩の稲妻が貫いていく。 咲織は高らかに歓びの啼き声を上げた。 

『あぁ、ご主人様。 うれしい。 こんなにも心が晴れやかに。 感じても、感じてもいいですか。 ご主人様をこの躯に。』

「あぁん、あん、ぁひん。」
 三宅の掌が指が、咲織のうなじから肩、鎖骨から胸へと柔らかに渡っていく。 咲織の肌は三宅の掌が触れる前から騒ぎ、触れられてぴくぴくと脈打つ。 骨細の華奢な躯が三宅の掌の動きに連れてたおやかに波となった。

 咲織の柔肌を滑る掌の後を追う様に三宅の唇が優しく嘗めていく。 その掌は咲織の華奢な躯からはみ出すまろやかな乳房の麓を円を描いて昇って行こうとしていた。 唇がやがて、と言う予感だけで咲織は爆ぜようとしていた。

 繊細な躯からは想像できない程の力で三宅にしがみ付き、その首筋に小さな顔を隠れる様に押し付ける。 胸一杯に三宅の薫りが拡がる。 肺の細胞一つ一つから入り込んだ薫りが躯中の細胞へと拡がっていくのを咲織は感じていた。 

『あぁ、ご主人様。』

 咲織の中で歓びが爆ぜた。 三宅に密着させた華奢な躯が幾度もがくがくと波打つ。 細い脚はしなかやに三宅を求めてその腰に巻き付き、締め付けながら震えていた。

「こらっ。 何もしない裡から勝手に逝くな。」
 三宅は咲織の腕を力任せに振り解き、細い肩に手を突いて抑えつけた。 まだうっとりとしている咲織の顔に叱責を浴びせる。 が、叱りながらもその声には何処かじゃれつく子犬を叱る飼い主の優しさと嬉しさが入り混じっていた。 

「あぅん。」
 感悩の余韻にぷるぷると揺れている乳房を平手で強かに叩かれた。 じんと痛みが躯に拡がる。 咲織は甘える様に啼いた。 半ば開いた唇が艶々と濡れて光った。
「一々感じるな。」
 三宅は再び咲織の乳房を打った。 まだ揺れている乳房をがっしりと掴むと、骨太の指から若い肉がぷにゅっと、はみ出す程に強く力を籠めていく。 太い指先が柔肌の中に喰い込み、形のいい丸い胸は悲痛に歪んだ。 

 三宅から与えられる痛みは咲織には痛みでは無くなっていた。 与えられる痛みは、三宅の咲織への思いの様に思えた。 その心の動きに躯は従っていた。

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☆ その1516=我が物顔に。

「ぁひぇぁんんん。」
 乳房を根こそぎ引き千切られる痛みが全身に走る。 息も出来ない苦痛に咲織の躯はびくりと硬直した。 その痛みに固まった躯の中を何処からともなく歓びが湧き起った。 乳房を我が物顔に掴んで圧し掛かる三宅の躯を跳ね上げる程、咲織の華奢な躯がベッドの上で踊った。 

「痛みが好きだな。 お前には最高の愛撫のようだ。」
 三宅は咲織の胸から掌を離した。 ぶるんと震えて乳房は優美な丸さをすぐに取り戻す。 その白い柔肌に三宅の指の跡がくっきりと朱く浮かび上がってくる。 三宅の言葉に咲織は呻きを洩らしながら、その指跡を愛おしそうに見た。

 咲織は巻き毛をいやいやと揺らした。

『違います。 違います。 痛いです。 苦しいです。 もの凄く。 でも、ご主人様が与えてくださっていると思うと、ご主人様が愉しんでいらっしゃると思うと、それが嬉しいんです。 もっと、もっと痛くしてください、と思ってしまうんです。 咲織は耐えればいいのだから。 ご主人様、好きです。 判っていて頂けますか。』

 苦しげに胸を大きく上下させながら、咲織は紅い唇を少し尖らせた。 まだ躯に残る痛みと膨らみ続ける三宅への思いの大きさに言葉は出なかった。 言葉の代わりに、咲織は自分を見下ろしている三宅に腕を伸ばした。 小さな掌が三宅の髪に触れる。 嬉しさが込み上げ、咲織は夢中で唇を重ねていく。

 指が三宅を確かめる様に首筋から肩、肩から広い背中へと戸惑い、彷徨う。 舌がおずおずとそれでいて全てを覚悟した様に、決然と三宅の口の中に入っていく。 舌先で三宅の口をまさぐり、唾液を飲み込んだ。 膨れる胸に熱い物が満ちていく。 それでも、飽き足らず咲織は三宅を求めた。 しなやかな脚を三宅に絡ませ、柔肌を密着させる。 汗の浮かんだ柔肌は滑らかに三宅の肌に寄り添っていく。 

『もっと、もっとご主人様を感じたい。 ご主人様に包まれたい。 ご主人様と一つになりたい。 欲張りなの? 咲織は欲張りな奴麗ですか。』

 三宅の背に回した腕に自然と力が籠っていく。 いつしか、まるで躯ごと三宅の中に埋める様に、ありたけの力で三宅にしがみ付いていた。 充足感が躯に満ちていく。 しがみ付きながら、咲織は全ての感覚が爆ぜるのを感じていた。 躯中の細胞が一つ一つ爆ぜ、白い閃光を放つ。

「こら、そんなにしがみ付いたら俺が何も出来ないだろう。 全く、甘えん坊で婬らな奴麗だ。 欲しいのだろう。 今日は良く耐えたご褒美にくれてやる。 良く味わうんだぞ。」
 三宅は咲織の片脚を抱え、持ち上げた。 朝露に濡れて命の輝きを放っている様な咲織の桃色の花弁が今、開こうとしていた。

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☆ その1517=薔薇の肌。

 咲織の桃色も鮮やかな花びらに黒光りする己れの物を押し当てた。 咲織のうっとりとはにかんだ貌が一瞬、苦悶にも似た耐える貌に変わる。 三宅の下の咲織の躯がきゅっと縮まる。 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。」
 三宅はぐっと体を沈めた。 ディルドゥに責められ続けたとは思えない窮屈さを見せながら、咲織の花鞘は三宅を受け入れた。 若い弾力に富んだ窮屈さを見せながらも、婬蜜を溢れさせた咲織の花鞘は三宅の硬い物の形に寄り添っていく。 ぐっと張った三宅の肉傘を粘膜の細やかな襞が包みこんでいく。

 部屋を満たす光の中、咲織の柔肌は朝露を載せた若い薔薇の様に輝きを放った。 全身で高らかに歓びの声を上げている様だった。 

「ぬるぬるだな。 ここへ来るまでの間、俺にベルトで打たれている間もずっと欲しくて欲しくて堪らなかったんだろう。」
 すらりと伸びた咲織の片脚を肩に掛け、その身を咲織の中に深々と埋めて、三宅は咲織の花鞘の熱と感触そのものを味わう様に体を動かさなかった。

「あぅぁぁぁ。」
 咲織は腕を三宅の腰に絡めたまま、羞恥にぱっと赤らんだ花の顔を隠そうともせず、こくりと頷いていた。 頷く優美な頬は恥らいながらも、何処か誇らしそうにも見えた。 そして、その大きな瞳は眼の前の三宅の顔を焼き付ける様にまんじりともせず、ひたむきに潤んだ視線を真っ直ぐに向けていた。 その顔を三宅は暖かい眼で包み、愛でた。 

「自分の婬らさを認める様になったか。 成長だな。 じゃあ、両脚を俺の肩に掛けて、婬らに開け。 もっと深くおまえを貫けるように。」
 三宅の言葉に咲織は頷き、咲織は膝を曲げていく。 三宅の掌に足首を掴まれ誘われるままに両脚の膝を抱え込まれていった。 

「うぁぅんん。」
 三宅はぐっと体を咲織に浴びせかける。 三宅の長大な物が花鞘を貫き、子宮の入り口までも押し開く様に突いてくる。 苦しさの中に歓びが弾ける。 咲織は甘い啼き声をぽっと開いた唇から放ち、躯を震わせた。 

『あぁ、ご主人様が私の中に。 一つに溶けていく。 こんなにも、こんなにもご主人様がうれしい。 ご主人様に抱かれる事がうれしいことが何よりもうれしい。 やっぱり、咲織はご主人様の物。 この歓びはご主人様だけが与えてくれる。』

 三宅は躊躇い無くぷるぶると慄く咲織の乳房をひっ掴み、体を支えた。
「感じろ。」
 三宅はゆっくりと腰を動かし始めた。

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☆ その1518=不思議な娘。

「うぁぁん、はぇんん、あぅぅん。」
 三宅が腰を引いても、押し付けてきても、少し動くだけで咲織の中を歓びの電流が煌めき走った。 その電流が二度三度と咲織の躯を灼く様に貫く裡に、全ての思考は弾け飛び、咲織はただ感覚だけになっていた。

「あぁぁぁぁぁ、あぁぁぁぁぁ、うぁぁぁぁんんんんん。」
 感覚だけになった咲織は大波に攫われた小舟の様に大きく持ち上げられ、そして水底に砕けるかと思われる程に落ちていく。 三宅が咲織の中に深々と入り込む時には命が満ちて来るような歓びが爆ぜ、縋り付く粘膜の襞を引き摺りながら引いていく時には、真っ暗な闇に叩きつけられた。 啼き声は甘さを失い、悲しいまでの悲鳴に変わっていた。 

 細い喉首を折れる程に反らして啼き続ける。 三宅は腰をゆっくりと動かしながら、その妖しいまでに婬蕩さと儚げな可憐さが同居した咲織の美貌に見入っていた。 

「不思議な娘だ。 逝き顔がこんなに綺麗だなんて。 壊してやろう。」
 三宅は呟くと、咲織の両足首を掴み、上から叩きつける様に己れの硬い物を咲織の秘唇に打ちつけた。 

「あぁぁぁ、あ、ぁ、ぁ。 い、い、いきますぅぅぅ。」
 咲織はシーツを引き千切りそうに掴み、高く細く叫んだ。 巻き毛が肩から胸、そしてまた肩へと乱れて揺れる。 細く匂い立つうなじにぴきんと筋が張り、今にも切れそうにひくついている。 開かれた紅い唇の端からつーっと透明な雫が糸を引いた。
「いけ。 いきまくれ。 壊れろ。」
 ぱんぱんと高く湿った肉打つ音を立てて、三宅はさらに腰を叩きつける。

「い、いぃぃぃ。 あ、あ、ぁぁぁぁんんんんん。」
 シーツを掴んだ繊細な指が白かった。 咲織は三宅の下で断末魔を迎えた鯉の様に躯を跳ねさせる。 三宅の指跡に朱く彩られた乳房がたぷんたぷんと誘う様に揺れた。可憐な美貌は苦しげに歪み、閉じられた長い睫毛から溢れた涙が白いシーツの染みとなろうとしていた。
「もっと感じろ、もっとだ。」
 三宅は深く熱棒を咲織の中に埋め、花鞘を掻き回す様に腰を廻した。 三宅の熱棒に絡み付く咲織の粘膜の襞は捩れ、感悩の雷が咲織の躯を逆巻く。 咲織の小さな手はシーツを離れ、救いを求める様に三宅の肩に縋った。 

「い、い、いやぁぁぁぁぁ。 だめ、だめ、だめ。 ゆ、ゆるして。 もう、もう。」
 咲織は熱に浮かされた様に啼き叫んだ。 感悩の波は疾うに華奢な躯には収まらない程巨大な波濤となっていた。 既に神経の限界を越え、歓びと言うより苦しみに変わろうとしていた。 ようやく三宅の肩を掴んだ咲織の小さな掌がその苦しみを伝える様に肉に喰い込む。 

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☆ その1519=おまえも逝け。

「許さない。 越えてみろ。 今日のおまえは越えられる筈だ。 随喜で責められ、縛られ、鞭打たれて限界を越えて敏感になっている。 怖がるな。 越えろ。」
 三宅は一層腰の動きを大きくそして速めた。 反り返った躯体に血管が浮かぶ程ぎんぎんに漲ったそれは咲織の粘膜を擦り上げながら、子宮までも突き破る様に咲織の中に埋まっていく。

 そして、巻き付いた粘膜を引き剥がしながら、蜜に濡れた黒光りする威容を見せて引き抜かれる。 透明に紅い咲織の花びらが今にも散りそうな儚さで追い縋った。 

「だめぇぇぇぇ。 ゆぅ、ゅぅ、ゆるしてぇぇぇ、くださいぃぃぃぃ。」
 三宅の肩に背に、咲織の桜貝の指先が喰い込む。 その顔からは可憐さは陰を顰め、妖艶な女が現れていた。 苦痛に優美な眉根を寄せ、頬を喘がせてはいてもその美貌は醜く崩れる事無く、却って見た者の胸を鷲掴みにする凄艶さに輝いている。

「許さない。 逃げるな。 しっかり味わえ。 この俺を。 その躯に刻め。」
 ぱんぱんと肉が打ち合う音に、ぬちょぬちょと濃密な蜜が湿った音が重なっていた。 
三宅は片手で咲織の乳房を乱暴に鷲掴みにして体を支え、片手を己れの物が蹂躙している咲織の秘唇に持っていった。 親指の腹で咲織の密かに息づく秘芽を捉えると、押し潰す様に捏ね回した。

「ひぇんんんん。 ひ、ひ、ひぃぁんんん。 だめ、だめ、くるしぃぃぃ。」
 いつしか三宅の肩を離れ、腰に回っていた咲織の脚がひしと三宅を挟む。 その脚に、自分の身を苛む感悩の渦そのままに全身の力を籠められる。 小さな足の先で愛らしい指はその桜色の爪先が足裏に喰い込む程に曲げられていた。 三宅に鷲掴みにされた乳房が歪み、千切れることさえ構わないとばかりに、咲織は上半身を苦悶させる。 その艶肌は濡れた様に密度を増し、桜色の宝石の様に輝いていた。 咽返る様な婬薫をその躯から立ち昇らせて。

「切れるなよ。 今日は最後まで感じ続けろ。」
 啼き叫ぶ咲織の頬を三宅は強かに打った。 容赦のない打擲音が夜の空気を震わせる。 咲織は痛みに一瞬、真顔になり、濡れた瞳で頷いた。 

『感じたい。 ご主人様をもっと。 もつとこの躯に刻みたい。 染み込ませたい。 壊れてもその痕が消えない程に。 でも、でも、もう、もう消えそうです。 あぁ、ご主人様、もっともっと優しく。 咲織の意識がご主人様が逝かれるまで持つように。 ご主人様の精がこの躯に注がれるその時まで。』
 
 一瞬に過ぎなかった。 透明な顔を見せた咲織はすぐに感悩の波に攫われた。 美貌は苦悶に妖しく歪み、その紅い唇からは再び悲鳴にも似た啼き声が迸る。

「いくぞ。 おまえも逝け。」

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☆ その1520=放たれた精。

 三宅は叫ぶ様に言った。 三宅の腰が咲織の尻たぼを激しく叩く。

「い、いっくぅぅぅぅ。」
 高く高く艶啼を噴き上げた。 華奢な躯がばらばらになる程に震え、そして止まった。 白くなった。 逆巻き、あらゆる感覚が乱れ飛んでいた咲織の意識がすーっと静まる。 透明な眠りに落ちかけたその時、咲織の中に三宅の精が放たれるのを感じた。

 躯は歓びに震えて痙攣する。 幾度も幾度も閃光が煌めいた。 その煌めきの中、静かに咲織は落ちた。 

「清めなさい。」
 全ての感情も感覚も消えて静謐な淵に落ちている咲織の胸に無造作に跨った。 その重さに咲織は軽い呻きと共に目覚めた。 三宅は優しく微笑みかけ、どろどろと白い精と蜜に塗れた硬直を開きかけた咲織の唇に押し付ける。 
「はい。」
 三宅の命令を聞いていた訳では無かった。 苦しくとも三宅の重みに目覚められた事が嬉しかった。 そして何より、三宅が自分の中で果ててくれた事が。 咲織は小さな掌を三宅の物に恭しく差し伸べた。 

『ご主人様の物、熱い。 こんなに濡れて。 あぁ、恥ずかしいです。 嬉しいです。』

 まるでそれが聖なる物の様に咲織は両掌で三宅の物を押し頂き、おずおずと舌先沿わせた。 その熱が伝わった瞬間、咲織の躯を電流が走った。 躯の中の感悩の熾き火が再び赤々と燃えだし、血がかっと沸騰した。

 三宅のまだ張り切った肉傘を咲織は大胆に頬張り、咲織は夢中で嘗め回していた。 ずゅるずゅると言う音がしんとした夜の空気を婬美に響かせる。 

「よくそんな物を旨そうに舐めるな。」
 三宅の嗤い声が降りてきた。 咲織は瞳を一度ぱちりとすると、それが答えだと言う様にそれまで以上に熱心に舐め始めた。 肉傘を舐め尽くすと顔を傾け、三宅の竿部に大きく舌を這わせていく。 

「口も、尻も侵して欲しいか。」
 その言葉だけで、咲織の躯は燃え上がった。 喉が苦しいのも構わず、いや三宅の物で喉を突かれる苦しみを求める様に精一杯に唇を開き、三宅の物を迎え入れる。 口の中を圧する三宅の存在に血が湧き出す。 知らない裡に両掌は上に伸びて、三宅の腰に絡まり、自らの口の中へ三宅の物を押し込む様に自分の顔を押し付けようとしていた。 

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☆ その1521=気遣いは要りません。

「うっ、ぐっ。」
 口の中で硬さを取り戻し再び猛々しくなった三宅の物が咲織の喉を突く。 吐き気と息苦しさが込み上げる。 たわわな胸を苦しげに波打たせ、細いうなじを引き攣らせても、咲織はなお三宅を喉のさらに奥まで迎え入れようと顔を持ち上げる。

『もっと、もっとご主人様をこの喉で迎え入れたいです。 そして、ご主人様が逝かれるまで、精を放たれるまで、ずっと耐えてみせたい。 咲織の喉を、咲織の喉で楽しんで欲しい。 なのに、駄目。 あぁ、ご主人様を吐き出してしまいそう。 駄目な奴麗。 少しも愉しんで貰えない。 すぐに涎でご主人様を汚してしまう。 あぁ、もっと、もっと愉しんで頂きたいのに。 苦しい。 もっと、苦しめて下さい。 あの人にでさえ、突かれ、精を放たれた喉を。 ご主人様の物で清めて下さい。 あぁ、離れないで。 お願いです。 奴麗にお気遣いは要りません。 思うがままに歓びをこの咲織で貪ってください。 好きなだけ、この躯をお使いください。』

「大丈夫か。 無理をするな。」 
 三宅は咲織の形のいい頭を抱くと上を向かせ、その見上げた泣き顔を慈愛に満ちた眼で見つめた。 咲織は大きな瞳を息苦しさに白黒させ、苦い涙を流しながらも、必死に首を横に振る。 腰を引こうとする三宅に追い縋る様に、咲織は三宅の腰に回した腕に力を籠めた。 

「あぐぅぅぅ。 がはっ。」
 三宅の物に塞がれた咲織の口の端から、苦しげな呻きが漏れる。 それでも、咲織は三宅の腰を抱いた腕の力を緩めようとはしなかった。 自ら三宅の腰に顔を押し付け続けた。 優美な頬は奥深く含んだ三宅の物の形に歪み、白い肌は朱に染まる。 三宅は咲織の腕を振り解き、強引に自らの物を咲織の口から引き抜いた。 透明な唾が紅い唇からつーっと糸を引いた。 

「そうか。 そんなに俺の物が美味しいか。」
「はい。 美味しいです。 嬉しいです。」

「最後には精まで飲みたいんだな。 勝山さんに調教をお願いした甲斐があったか。 婬濫極まりないおまえの本性が表に出てきた訳だ。 いいだろう。 おまえの顎が外れようと、息苦しさに呻き息も出来ずに悶絶しようと好きなだけ愉しんでやる。 俺を最後まで愉しませろ。」
 暖かな声だった。 咲織はこくりと頷いた。 三宅を見上げるその大きな瞳に歓びの色が拡がる。 三宅はベッドの上にごろりと横になった。 

 咲織は三宅の大きく開いた足の間に躯を滑らせた。 ぴんと天を突いて黒い威容を誇る三宅の物の根元に赤い舌を伸ばしていった。

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☆ その1522=満ち満ちて。

『あぁ、ご主人様。 こんなに・・・。 嬉しいです。 ご主人様が燃えている。 きっと、最後まで、最後まで咲織の口で。 幸せ。 ご主人様に触れられるのが、こんなにも幸せ。 やはり、咲織はご主人様の物。 ご主人様だけの奴麗です。 それが、何より嬉しい。 それを咲織に・・・。』

 舌先に三宅の熱が伝わる。 咲織は躯が震えた。 胸が熱いもので潤い、満ち満ちてくる。 咲織はごくりと唾を飲み込み、熱棒の根元の柔らかな肉に舌を強く押し付けた。 小さなの掌の一つは頬のすぐ横の三宅の滑らかな内太腿をその力強さを確かめる様に伝い、もう一つの掌は漲る熱棒を愛おしむ。 

「ずゅる。 ず、ずぅぅぅ。」
 咲織は精一杯に押し付けた舌で清め、全てを嘗め取る様に三宅の熱棒を下から上へと嘗め上げる。 その婬美な音が乾いた空気を湿らせていく。 

『どうしたら歓んで頂けますか、ご主人様。 どこが気持ちいいですか。』

 三宅の物に舌を這わせるほどに、舐め取るほどに咲織の胸は熱く燃えた。 飽きることなく三宅の物が神聖な御物でもあるかの様に傅き、柔らかな唇をしなやかな指を絡め、纏わらせていく。 

『いいですか。 ここですか。 ここをもっと?』

 頬に触れる三宅の裡太腿が時折ぴくりと動く。 それが自分への褒め言葉の様に嬉しくて、咲織は一層奉仕に励んだ。 やがて、三宅の先からぬるりとした雫が滴り始めた。 それを指先に取り、やわやわと漲る肉傘に絡めていく。 同時にほってりとした唇を根元の柔らかな肉に押し付け、甘噛みしながら移動させた。 

 掌に三宅の脈動が伝わってくる。 舌先に熱を感じる。 それと共に咲織は頭がぼぅと霞む程に感悩に染まっていった。 三宅に何かをされている訳でもないのに、躯はじゅんじゅんと蕩け出し、内側からぬめぬめと感悩の熱いものが溢れ、溺れそうになる。 咲織は時折、宝の海から顔を出した海女の様に大きく息を接ぐと、すぐに宝を探しに三宅の肌へと降りていく。 

『ここがいいんですよね。 そう、前に教えて頂いたんでした。 これで、いいですか。 こんな感じでいいですか。 もっと? もっと強く?』
 
 咲織は三宅の臀部の下に顔を埋め、会陰の柔らかな肉を口にし、やがて菊華に舌を差し伸べた。 嫌悪感など微塵も感じなかった。 それどころか、そんな所まで咲織に許してくれている事が切ない程に嬉しい。 菊華の襞の一つ一つを数え上げる様に舌先で清めていく。 咲織は掌の下で三宅の裡太腿が緊張するのを感じた。

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☆ その1523=口の端から。

 菊華全体を唇で覆い、柔らかな粘膜の襞が口の中で震える様に啜った。 そしてその中心に舌先を丸めて差し入れる。 舌先に微かに感じる苦味すら咲織には歓びだった。 神が許した者だけに与えられる美味だった。

 三宅に奉仕しながら、咲織の中で感悩の熾き火は炎を上げ、マグマとなってどろどろと肉を燃やしながら大きくなっていく。 舌先が触れる三宅の粘膜が、唇を付けた肉が、掌の下の筋肉が、ぴくんと反応する度に咲織の中を感悩の波が洗った。 

「上手くなったな。 その腕前なら高く売れるだろう。 いつか金に困ったら売ってやろう。 が、もういい。 含め。 その口いっぱいに含め。」
 三宅は咲織の頭を両掌で掴み、まるで咲織の紅い唇に杭を打ち込む様に天を向いた己れの物に一気に押し付けた。 咲織は唇に三宅の物が触れた瞬間、三宅の物を迎え入れようと小さな唇を精一杯に開く。 硬く漲った三宅の杭が喉の奥まで叩き込まれた。 
 
「うがぁぁ。 ぐはぇ。 ぐぅぅ。」
 声にならない呻きに咲織の細い喉が苦悶する。 胸が込み上げる苦い物で溺れ、咲織は躯を跳ねる様に捩らす。 それでも、三宅の腰にひしと腕を絡め、三宅の物をさらに喉の奥まで迎えようとした。 口の端から吐瀉物が漏れない様に吐き気を堪え、喉を開く。 三宅の張り切った肉傘が咽頭を押し拡げて咲織の中に入ってくる。 窒息の暗黒を歓びの稲妻がびりびりと引き裂いていく。 咲織の躯は痙攣していた。  

「そうだ。 苦しみを飲み込め。 味わえ。 いいぞ。 いい子だ。」
 頭をがっしりと掴んだ三宅の掌が、一瞬優しく撫でてくれた気がした。 苦しみに溺れる胸の中に甘い蜜を咲織は感じた。 それは束の間の幻だったのかも知れない。 次の瞬間には三宅の太い硬直は咲織の口の中を荒々しく擦り上げながら引き抜かれ、そして息継ぎも出来ぬ裡に、小さな唇を引き裂いて叩き込まれた。 

 三宅は咲織の苦悶も感情も全てを無視し、まるで命の欠片も無い無機物を扱う様に咲織の頭を上下に動かした。 自分さえ感じられれば、自分さえよければいいと言う様に、咲織の身も心も自分の愉悦のための道具に過ぎないと、その躯に嫌という程教える様に、三宅は咲織の喉を好きなだけ突いた。 

『耐えます。 もう、ご主人様のされることを拒んだりはしません。 どんなに苦しくても、耐えなくちゃ。 吐いたりはしない。 最後まで。 例え息が絶えても。 もっと、もっと乱暴に扱ってください。 お好きな様に。 咲織はご主人様の物なのですから。』

 苦しみの中、咲織は一層三宅への思いが燃え盛るのを覚えていた。 三宅の腕の動きに合わせ、自ら苦界に飛び込む様に顔を振った。 喉さえ裂けろと言う様に。

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☆ その1524=しとどに。

「ぐはっ。 がふっ。 んんっ、は。」
 喉を溺れさせ、口の中に溢れた苦い胃液が唇の端から泡となって湧き出していた。 もがく代わりに咲織は三宅の腰に回した腕に力を籠めた。 細い腰は捩れ、ベッドに突いた膝が軋んだ。 長い睫毛は疾うに意味のない涙の底に沈んでいた。 

 ふーっと意識が白んだ。 喉を押し拡げられる苦しみだけが命のしじまの中で生きていた。 それを歓んでいる自分を遠い所で感じながら。

「ベッドに伏せて、尻だけを持ち上げろ。」
 命の火が消えるかと思えたその時、咲織は乱暴にベッドの上に投げ出された。 ぼぅとした意識の中、ただベッドを汚してはと、込み上げる吐き気を飲み込んだ。 飲み込んで、ごふごふと咽返り、白い裸身をのたうたせる。

「びちーーーん。」
 三宅は咲織に目を覚ませと言う様にのたうち続けている紅く腫れた尻たぼを力任せに叩いた。 華奢な躯がベッドの上を跳ねる。 嗚咽を堪え、涙瞳を三宅に向けた咲織の細腰を引っ掴み、まだ荒々しく胸を上下させているのも無視して持ち上げた。 ぴくぴくと震えている太腿を握り、左右に押し拡げる。 白い肌の中心で濡れそぼつ花びらが鮮やかな桃色を見せた。 

「しとど、と言う言葉がぴったりな程に濡れているじゃないか。 俺に喉を突かれて気絶する様な苦しみの中で感悩の蜜を溢れさせる程、まぞ奴麗になってきたと言う事か。 否、ようやくその婬濫な本性を顕してきたと言うべきかな。」
 三宅は判ったかと言う様に咲織が差し出した尻たぼをぴしゃぴしゃと叩いた。 ベルトの容赦ない打擲を受けて幾筋も浮かんだ蚯蚓腫れから再び紅い血玉がぷつぷつと浮かんだ。 痺れる様な痛みが肉を引き裂いていく。 咲織はベッドに顔を押しつけながら、悲痛な啼き声を響かせた。

「嬉しいか。 叩かれて。」
 三宅の言葉に、ベッドの上に拡がった咲織の巻き毛が頷く様に波打った。
「よく吐いてベッドを汚さなかったな。 ご褒美に菊華を使ってやる。 ありがとうございます、と言いなさい。」
 今度はベッドに伏せた胸の蕾を捻り上げられた。 咲織は悲鳴を飲み込んだ。

「ありがとうございます。 咲織の菊華をお使い頂けるなんて、本当にうれしいです。」
 咲織は躯を捩って、三宅を振り仰いだ。 奴麗の哀しい口上を口にしながら、咲織はその言葉に嘘は無いと熱い思いが胸を降りて来るのを感じていた。 
「あぁぁっ。」
 三宅は眼の前でその痛みに震える尻たぼをがばと押し拡げた。

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☆ その1525=唾液。

「そうか。 そんなに奴麗の穴を使って貰うえるのが嬉しいのか。 可愛い事を言える様になったな。 その心根に免じて、菊華を傷つけない様に、この溢れ返った蜜を潤滑剤にしてやろう。」
 三宅は咲織の唾液に濡れた硬直を桃色の花びらに突き立てた。 上から圧し掛かる様に体ごと咲織に浴びせる。 硬く太い物は期待に疼く粘膜の襞を引き毟りながら、一気に奥の戸口まで突き破った。 

「あひぃんんんんん。」 
 咲織のしなかやな白い背がぴくんと跳ね上がった。 細い指をシーツにめり込ませ、咲織は啼いた。 傷口の様に敏感過ぎる花鞘の粘膜は悲鳴を上げながらも、歓喜の波をに溺れる。 
「はぁんんん、あん、あん。 いゃぁぁぁんんん。」
 咲織は三宅の物に支配されていた。 三宅の思うがままに啼き、その華奢な躯を跳ね上げ、のたうたせる。 三宅は二度、三度と突き出された尻たぼに腰を打ちつけた。

「あぁぁぁぁぁっ。」
 深々と花鞘を貫く三宅の物がゆっくりと引き抜かれる。 後ろ髪を引かれる粘膜の襞が哀切な啼き声を咲織に奏でさせた。 

「ほぉら。 ここでも感じろ。 奴麗らしく。」
 事前に指で優しくほぐす事も無く、三宅は咲織の菊華を刺し貫いた。 菊華は引き千切れる痛みに悲鳴を上げ、直腸は太い物を飲み込まされて破裂する怖れに慄く。
「ひぇぁぁぁぁ。 裂けますぅぅぅぅ。 あぁぁぁん。」
 咲織は啼いた。 痛みを苦しみをベッドに叩きつける様に細い指を喰い込ませる。 巻き毛が細い肩を幾度も洗った。  

「裂ければいいじゃないか。 おまえの物じゃない。 菊華も、全て俺の物だ。」
 三宅は体重を載せた。 咲織の菊華を深々と貫いたまま、裂ける様な痛みに緊張している菊華が馴染んで来るのを静かに待った。 

 意識さえ吹き飛ぶ様な痛みがゆっくりと解れていく。 いきなり貫かれた激痛が去っても、まだ菊華は今にも引き裂かれる痛みと怖れに慄いていた。 それでもぴったりと纏わり付いた粘膜に伝わってくる三宅の熱が咲織を歓ばせる。 

 勝山にいい様に玩ばれた時はもちろん、三宅に使われても、菊華を使われる時には、咲織は底知れぬ忌まわしさと哀しみを感じた。 それは菊華が本来最も他人に秘すべき器官であり、普通の女性なら好きな男性にも一生触れさせない器官を愉悦の道具として使われる忌まわしさであり、本来共に歓ぶべき花園が放っておかれる哀しさだった。 それは心の問題だけでなく、感覚的にもただ痛く、苦しく、怖しく、そして忌まわしい便意さえ感じるだけで歓びとは程遠いものの筈だった。 それが・・・。

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☆ その1526=菊華だけで。

『あぁ、ご主人様が私の中に。 咲織の中にいてくれている。 熱い。 感じます、ご主人様を。  歓びを。 うれしい。』

 感悩の壷である花鞘を裏から擦り上げられる歓びでは無く、初めて、咲織は菊華を三宅に使われる事に純粋な歓びを確かに感じた。 張り裂けそうな痛みに慄きながら、三宅の熱と共に歓びがじわりじわりと拡がって来る。 咲織はベッドに押し付けた胸が歓びに膨れるのを感じていた。 

「あぁぁぁぁっ。」
 三宅はじわじわと灼熱を咲織の菊華から引き抜いていく。 纏わり付いた粘膜が引っ張られ、内臓が引き出される感覚に咲織は悲鳴を上げる。 ぴったりと三宅の物に張り付いた粘膜は根こそぎ引き剥がされる感覚に怯え、同時に菊華から歓びのビブラートが奏でられる。 咲織の悲鳴に甘い蜜が絡まり、細く棚引いた。

「勝山さんに散々使われて、俺の物などずぶずぶと入る程ゆるくなったと思ったが、まだまだだな。 これでは拳など到底入れられそうにもない。」

『そ、そんな。 ご主人様は本気なの? それとも咲織を怯えさえて愉しまれているだけ? でも、きっとご主人様はいつか本当に。 それでも、咲織は、きっと受け入れてしまう。 この躯が壊れても。 ううん、ご主人様にこの忌まわしい、婬濫な躯を壊して欲しい。』

 三宅の言葉に躯が凍った。 悲鳴さえ忘れて、息を飲んだ。 が、それも一瞬だった。 次の瞬間、ぐっと三宅の物が咲織の菊華を軋ませ、奥深く入り込んで来た。 粘膜を通して直接三宅の熱が咲織の躯を燃え上がらせる。

 痛みよりも、苦しみよりも咲織は恋に焦がれた少女の様に、胸が焦がれる思いがした。 思いは胸を焦がし、喉を灼いて、啼き声となって零れた。 

「怖いか。 だが、おまえに出来るのは怯える事だけだ。 この躯は俺の物なんだから。 拳どころか、足首まで入れられる程に調教されて、二度と締まらない菊華から絶えずお漏らしをする様な躯にもしてやろう。 見るだけで奴麗だと誰にも判る躯に。 会っていない時にも、俺の奴麗だと絶えず思わずにはいられない躯に。 世にも穢らわしく、哀しい存在になるんだ。 その代わり、おまえは普通の女性では一生想像する事も無い、暗くて忌まわしいが、深い深い歓びに身を浸せる。 もう菊華だけで感じられる躯になったんだろう。 堕ちろ、何処までも。 何処までも感じろ。」

「はい。 感じます。」
 咲織は心が震えるのを感じた。 三宅の言葉が今は怖くは無かった。 むしろ、三宅が愛を囁いてくれている様に思えさえした。 心が震えるままにきゅっきゅっと締め付けて来る咲織の菊華の感触を三宅は愉しんでいた。 張り切った肉傘に粘膜が咲織の心を現す様に渦を描いて絡み付く。

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☆ その1527=波打つ巻き毛。

 三宅はゆっくりとそして大きく腰を動かした。 菊華を出入りする三宅の物に引きづられ、咲織は身も心も前後に揺さぶられた。 唇を震わせて、細い啼き声の糸を引く。

「今は感じろ。 ただ感じて、逝け、奴麗の穴で。」  
 その頼りなげに縊れた咲織の細い腰をがっしりと三宅は掴んだ。 自らを咲織の菊華に叩き込むのではなく、咲織の華奢な躯ごと凛凛と張り切った灼熱に串刺す様に大きく前後に揺さぶった。 その動きが徐々に早くなっていく。 咲織の裸身は白いシーツ上で大きくくねり、朱に染まった柔肌の上で栗色の巻き毛は波打ち続けた。  

『ご主人様、ご主人様、ごしゅじんさま、・・・。』

 三宅が躯に満ち満ちて来るのを咲織は感じていた。 そして感じるままに啼いた。 啼くしかなかった。 内側から三宅の灼熱に炙られた躯は熱く熱く燃え、白い肌は紅く火照り、そして意識は白く透き通っていく。 言葉は何も浮かばなくなっていた。 

「あぁぁぁぁんんん、はぁん、あはぁぁん。」
 咲織の啼き声が窓の外の煌めく闇に吸い込まれていく。 逞しい三宅の体の下で咲織のたおやかな躯は木の葉の様に揺れ続けていた。 

 ただ一点で、それも本来愛を交わすための器官では無く、普通の女性にとっては忌むべき菊華だけで繋がっているだけなのに、その菊華から三宅の熱が躯中に拡がり、全ての肌と言う肌が三宅を感じていた。 まるで三宅に包まれてでもいる様に咲織は三宅を感じ、幸せに包まれた。 三宅に突かれる度に、放って置かれている花鞘でさえ寂しさではなく、歓びを放ってくる。 

 引き裂かれる痛みは静かに薄れ、今は感悩の波が次から次へと咲織を飲み込んだ。 それは敏感な花鞘が起す意識が一瞬で飛ぶような荒々しいものではなく、三宅への思いを募らせる余地を残した緩やかさがあった。 それだけに咲織は啼き声を上げ続けながらも自分を貫く三宅を思い、三宅を感じ続けた。

『咲織は奴麗。 ご主人様の奴麗。 奴麗になったからこそ、今ご主人様を感じられる。 今、歓びを感じられる。 これからも、ずっと咲織はご主人様の奴麗でいたい。 奴麗でいさせてください、ご主人様。』

「いくぞ。」
 三宅が鋭く唸った。 直腸の粘膜に三宅の滾る精が放たれた。 咲織は気だるい躯を無理やり起し、引き抜かれた三宅の物を自ら口に含んだ。 舌を這わす度に血の様な精の薫りが躯に拡がる。 汚らわしさの欠片も感じはしなかった。 むしろ聖なる物が躯の中に入ってくる様な神々しさに心が震えた。

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☆ その1528=別れ。

「もう搭乗時間だ。 おまえは朝まで居ていいぞ。」
 三宅はシャワーを浴びた体に光沢のある海島綿のカッターシャツを羽織りながら、バスルームの咲織に声を掛けた。 
「待ってください。」
 咲織はまだ濡れた髪にドライヤーを当てていた。 洗面台の鏡に既にネクタイを締めようとしている三宅の姿が映った。 咲織はその華奢な躯を包んでいた大きめのバスロープを肩から落とし、裸身の上からそのままワンピースを滑らせると慌てて三宅の元に駆け寄った。 

「すぐにこれだ。 恋人にでもなったつもりか。」
 三宅は背後から胸に巻き付いた咲織の腕を強い勢いで振り払った。 
「そんな。 私はただ、ただ・・・。」
 咲織には離れる事は出来なかった。 三宅の背中に顔を押し付け、その腰に腕を必死で絡める。 

「ただ何だ?」
 冷たい声ではなかった。
「せめてゲートまで見送らせて下さい。」
 今にも泣き出しそうな咲織の声に三宅は振り返り、その頬を両掌に包む。 不意に唇を重ねられて、咲織は言葉を失った。 思いがわぁっと胸に詰まった。

「そこのドアまでだ。 ロビーには一緒に行く奴が来ている筈だ。 我が社の花と一緒に現れたら、きっと奴は落胆して今回の仕事が手に付かなくなるだろうからな。」     
 三宅の言葉に咲織は花を萎れさせた。

「我が社の独身男性は全員おまえを狙っているらしいぞ。 おまえがまさか婬濫な奴麗だとは知らずに、清楚で可憐な女だと幻想を抱いているからな。」
「ご出張は長いんですか。」
 咲織は三宅の言葉に頬を朱く火照らせながらも聞かずにはいられなかった。

「企業を二つ買収しなきゃいけないから、二週間と言うところだ。 その間は下着の着用を許してやろう。 それと拡張もしなくていい。 が、もし我慢できないなら、勝山さんか飯田にでもおまえの調教を依頼しておいてやろうか。」
「そんな。 ご主人様以外の人には、もう絶対に・・・。 もう二度と。」
 
「聞き捨てならないな。 おまえは俺の物だ。 おまえをどうするかは俺が決める。 出張から帰るまでおまえに休養させてやろうと思っていたが。 まだおまえが自分の立場を判っていない以上そのままにはしておけないな。 覚悟しておきなさい。」
 三宅は厳しい顔で言い捨てると、咲織に背を向けて部屋を出ていった。 咲織は何も言えず、ただその後ろ姿を見送るしかなかった。 三宅が踵を返す直前、ワンピースの上から悲鳴が出る程強く抓られた胸の蕾を咲織は大切に抱き締めた。

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☆ その1529=残り香。

『ご主人様。 ありがとうございます、本当に。 わざわざ出発を遅らせてまで抱いて頂いて。 お陰で、咲織はご主人様がお帰りになるのを、この幸せな気持ちのまま待つ事が出来ます。 咲織に最後に見せてくれたあの微笑み。 勝手かも知れないけど、咲織は信じてしまいます。 いいですよね。』

 咲織の網膜には部屋から出ていく三宅の凛とした背中では無く、唇を重ねてくる前に見せた暖かな微笑みが強く焼き付いていた。 三宅と別れる時は何時も棘の掌でぎゅっと締め付けられるような痛みを感じた。 今も胸は締め付けられる痛みに悲鳴を上げていたが、同時に暖かな血が流れ込んでくるのも感じていた。 

 もうディルドゥが埋められている訳でも無いのに、秘唇にも菊華にも何かが挟まっているかのような残り香を感じた。 混んだ終電近くのモノレールの中で立っているだけでも、ベルトで打たれた尻たぼがひりひりと痛む。 躯は今にもばらばらに砕けそうに気怠るかった。

 肌は三宅に触れられていない肌までが三宅の熱を感触をリアルに感じている。 その肌に、今も肌の上を滑る三宅の掌を感じたくて、躯の前で揃えたその掌が動きそうになる。 咲織ははっと、その掌を自分の掌で掴んだ。 

『ご主人様、ありがとうございます。 あのまま、帰されていたら。 ご主人様の鞭を頂いていなかったら。 この躯を愛されていなかったら。 今頃咲織は、この車窓に映る自分を許せなかった。 憎んで、あの母を憎んだ様に、悲しくて、消し去りたくて。 身の置き場が無かった。 ありがとうございます、ご主人様。』

 鏡に映した尻たぼは瞳を覆いたくなる程に悲惨な姿だった。 牛乳を溶かした様な白さは潰れた葡萄の様な痣に覆われ、その上を未だ血の色も生々しい々しい幾本もの蚯蚓腫れが走っている。 咲織にはそれが忌まわしい勝山の記憶を打ち消す三宅の優しくも力強い愛にさえ感じられた。 咲織はそっとその蚯蚓腫れを指でなぞってみる。 びくびくと肌がその下の肉が震える。 菊華が秘唇が、その奥の粘膜がじぃんと疼く。 

『触れてはいけないの。 自分で触れては。 これは、この躯はご主人様の物。 次にお会いできる日まで、ご主人様に触れて頂ける時まで、触れちゃいけない。 誰にも。 ご主人様の物なんだから。 自分でも、綺麗にしておく以外は。 まして、婬らな心で、触れたりしては。』
 
 日に日に薄れていく蚯蚓腫れや青黒い痣とは逆に三宅への思いは色濃く募っていった。 心だけでなく、躯が三宅を求めて啼き出しそうだった。 それを忘れようと仕事に打ち込んだ。 就業時間が過ぎても副社長の会議資料を隅々まで読み込んで纏め、面談相手のデータを詳細に整えた。 明日が休みだと言う事も忘れ、ビルが夜の帳に包まれている事にも気づかないでいた。 珍しく自分用の内線電話が鳴った。

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☆ その1530=予期せぬ訪問者。

「橋本さんですか。 警備の者ですが、橋本さんに会いたいと上野と言う男性が来てますが、追い返しましょうか。 それともお会いになられますか。」
「いえ、会いに行きます。 今、ロビーですか。 すぐに降りていきます。」
 電話は営業時間が終わって帰っていった受付嬢達に替った警備員からだった。 上野と言う名前に記憶は無かったが、一体誰か確かめるなら警備員もいる会社で会っておいた方が安全だと咲織は考えた。

 戻る積りで何も持たず鍵だけ掛けて部屋を掛けた。 人気の無くなった廊下は冷たい。 自分のヒールが立てる音がやけに大きく響く。 会うと言うべきじゃなかったかと後悔が頭を過る。 折れそうな気持を追い出す様にエレベータの中で背筋を伸ばした。 もう尻たぼは痛みを殆ど訴えては来なかった。 安堵と同時に三宅は遠く海外に行ってしまっていると言う寂しさと心もとなさを感じた。 

 地下鉄の改札口の様なゲートに社員証を通し、ロビーに出る。 
「すいません。 あそこの男性が橋本さんにお会いしたいと言われて。 よろしいですか。」
 人の良さそうな中年の警備員が心配顔で駆け寄り、ソファを示した。 ソファの背から見える男性の細そうな首筋に掛る長めの襟足が若さを感じさせていた。
「はい。 有難うございます。」
 訝しく思いながらも、咲織は笑顔を作って頭を下げた。 警備員はほっと顔を緩め、ここで見守っていますからと、背筋をぴんと伸ばした。

「上野さんでいらっしゃいますか。」
「本当にここの社員だったんだ。」
 青年は咲織が近づく前に立ちあがり、咲織を真っ直ぐに見た。 明かりを落としたロビーの薄暗さに慣れた咲織の瞳に青年の顔がはっきりと映った。 

「あなたは・・・。」
 青年の顔に思い当った途端、咲織を羞恥が襲った。 心臓が凍り、逆に躯はかっと熱くなる。 耳の燃える様な熱さに気づいて、余計に羞ずかしさが込み上げた。 
「思い出してくれたみたいだね。」
 動転した咲織を見て落ち着きを取り戻した青年は、咲織の爪先から天辺までゆったりと値踏みする様な眼で射抜いていく。 その視線に咲織は俯くしかなかった。

「でも、どうして?」
「どうしてなんだろう。 近くに来たらどうしても確かめたくなったんだ。 本当に君がここの社員だったのかどうか。 それさえ、確かめたら帰ろうと思っていた。会う積りは無かった。 そうしたら、警備員が君に電話して。 まだ帰れないの?」
 青年はぶっきらぼうを装い、両掌を黒いコーデュロイのパンツのポケットに突っ込んだ。 青年の隠そうともしない好奇の視線が痛かった。

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☆ その1531=震え。

「い、いえ。 もう終わります。」
 咲織に答えた事さえ気づかせない程、あの時の情景が振り払う事も許さず脳裏に映り続ける。 この青年の顔を見たあの日は遠い日では無かった。 冬の日差しが白々としていた。 その光の中で咲織は三宅の命令とは言え、自ら柔肌を、それどころか責め具を付けた乳首も、秘唇さえも晒した。 そして、この青年の見ている前で三宅に菊華を玩ばれ、この青年の友人を口と菊華で慰めていた。 全てを、人に見られてはならない事の全てを今瞳の前に立つ青年は見ている。 羞恥は引くどころか、刻一刻と強くなった。 全身の血の気が引き、くらくらと景色が霞みだす。 
 
『なんて羞ずかしい。 なんて婬らな姿を、咲織はこの人に。 この人はどれ程蔑んでいるの。 見ないで、咲織を見ないで。 お願い、忘れて。 この場から消えて。』
   
 咲織にはその場を走り去る事も、自ら口を開く事も出来ず、青年の眼に射られるままに、羞恥の矢でその胸を射られ続けた。

「じゃあ、付き合ってくれないかな。 晩御飯はまだなんでしょ。」 
「はい。 バッグを取ってきますから、ちょっと待っててください。 すぐ戻りますから。」
 永遠に終わりの来ない煉獄に青年の方から幕を引いてくれた気がした。 咲織は自分の言葉がもたらす意味も考えず、青年の言葉に飛び付いていた。

 コツコツとヒールの音を響かせて、咲織は急いだ。 何も慌てて戻る必要は無いと思いながらも、脚は早くなった。 何故だか一人でいる事が辛かった。 羞恥の全てを知っている人間を一人にしておくことが怖かった。 このままでは、自分の恥が自分を離れて一人歩きしてしまう様な怖さだった。

「すいません。 お待たせして。」
 暗いロビーに青年の姿を認めて、咲織はほっとした。 まるで恋人が待っていてくれた安堵感と嬉しさが声に出た。 自分の華やいだ女の声に咲織は羞じらった。
「いや。 良かったの? 家で食べなくて。」
 柔らかな声だった。 その声が咲織を少し落ち着かせてくれた。 咲織は初めて青年の顔を見た。 窓の明かりに浮かんだその横顔を咲織は綺麗だと思った。 男性の横顔を綺麗だと思ったのは三宅以外では初めてだった。 その事が咲織を緊張させた。 

「いつも一人ですから。」
「仕事で遅いから?」
「いいえ、ひとり暮らしなんです。」
「そぅか、でなきゃ奴麗なんてやってられないよな。」
 青年は突然冷たい口調で吐き捨てた。 付いてくるんだろうと決め付けた様に歩き始める。 咲織は後を追うしかなかった。

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☆ その1532=私って変?

 いつもなら階下のショッピングセンターの喧騒が昇ってくるエスカレータも今は沈黙を守っていた。 その沈黙が、青年の後を追う咲織を三宅の失くしたスーツのボタンをここで見つけたあの時に引き戻す。 今と同じ薄暗がりのがらんとした空間の中で、青いボタンが輝いて見えた。 それを見つけた時、垂れこめた沈黙を歓びに踊る鼓動が高らかに鳴ったのを咲織の細胞が思い出す。 

『ここでボタンを見つけた。 あの時から、咲織は随分変わってしまったけど、ご主人様を思う気持ちは変わっていない。 それだけは。 今も、ご主人様を思うと胸が締め付けられる。 甘い蜜の中で溺れそうになる。 良かった。 あの時ボタンを見つけられて。 咲織はずっと、これからも。』

 先を振り返りもせずに進む青年の後を追いながら、咲織の脳裏に浮かぶものは三宅への思いばかりだった。 青年が一体何をしに来たのか、何処へ連れて行こうとしているのか、そもそもどうして咲織の職場を知ったのか、と言う当たり前の疑問すら思い浮かばなかった。
 
 ショッピングセンターの灯りが消えて何処か侘しさが漂う通路の先から、地下鉄乗り場の光が眩しく零れている。 駅特有の騒めきに気押される様に咲織の青年を追う歩みが遅くなった。 

「どうしたの?」
 青年は足を止め、生真面目な顔で振り返った。
「いえ、何でも。」
 咲織は青年に並ぶと、先を促す様に歩き始めた。

「何が好き?」
「えっ、好きって?」

「料理だよ。 これから晩飯食べに行くんだろ。」
「あぁ、特に好きな料理は無いです。 嫌いな料理も。」

「いつもは何を?」
「そこのデリが開いてれば、適当に買って。」

「今日はどう言う予定だったの?」
「何も考えてませんでした。」 

「何も? 普通夕方には今日は何食べようか考えない?」
「普通そうなんですか?」   

「普通はそうだよ。 おかしいよ、絶対。 絶対、変だよ。」
 青年は初めて笑顔を見せた。
「私、変?」
 その白い歯に釣られる様に、咲織も思わず笑みを浮かべていた。 そして、その笑みはすぐにふっと消えた。

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☆ その1533=忌まわしい記憶。

『私、変なの? そう、そうだったの? そう言えば、こんな風に男の人と普通におしゃべりするの、初めて? なんだか、くすぐったい。 どうしたら、いいのか判らない。 楽しくなく無いのに、逃げ出したい。』

「怒った?」
「いいえ。 私って、変なのかなと思って。」
「気になる?」
「ううん。 でも・・・。」
 ゆっくりに歩く二人を駅へと向かう足早なサラリーマンが追いこしていく。 

『今の人、追い抜きざまに私達の事をじろっと見ていった。 一体、あの人は私達の事を恋人同士とでも思ったの? 恋人? 私達? この人の名前も知らないのに。』

「変ですね。 やっぱり、私。 あなたの名前も知らない。 それなのに・・・。」
「あっ、ごめん。 俺は君の名前を知ってたから、言うのを忘れてた。 上野慎二。 シンって呼んでくれればいい。 こんなそう呼んでるから。」

『シン。 そうだった。 この人はシンと呼ばれていた。 そしてこのシンと言う人が呼び掛けていたもう一人の人の名前は一真。 その一真と言う人が私の口を使いながら、この人にそう呼びかけていた。 シン、おまえもこの女を犯してみろ、と。 そして、この人は私の顔を綺麗にしてくれた。 一真と言う人が放った精で汚れた私の顔を。 怒りながら。 一真と言う人にもう止めろと怒りながら。 私にも、このシンと言う人は怒っていた。 あんな男の奴麗なんて止めろと。 そして、ご主人様の事を悪魔だとまで罵って。』
 
 青年が名乗ったシンと言う名が再び咲織の記憶を呼び覚ました。 その時に胸を焦がしたこのシンと言う青年に感じた反感も。 それが、今は何故かこのシンと言う青年の気持が少し嬉しいものに感じられる。 その汚れ果てた記憶を少しは洗ってくれる春を告げる雨の様に。

 咲織は固まって、動けなくなった。 灰色の硬い床の上で黒いヒールがかたかたと音を立てた。 

「大丈夫? 思い出させたかな、嫌な記憶を。 ごめん。 俺が現れた事自体、嫌だよな。 忘れたい顔だもんね。」
 慎二は困り果てた顔を咲織に近づけた。 その顔に向かって、何か言おうと開きかけた桃色の唇はふわりと開いたまま動かなかった。 何を言えばいいのか判らなかった。 咲織は泣き出しそうな顔の上に笑みを無理やり浮かべた。

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☆ その1534=羞恥。 

『判ったの? 私が思い出した事を。 羞ずかしい。 でも、この人は私の事を考えてくれている。 こんな私のことを。 でなければ、気付かない筈だから。』

 咲織が無理に作った笑顔の頬を涙が一つ落ちていった。

「ごめん。 本当に。 本当は来たくなかった。 忘れようとも思った。 でも、どうしても忘れられなかった。 来ないではいられなかった。 確かめずには居られなかった。 君が本当にあの男を好きなのか。 君はどんな女の子なのか。 本当にごめん。 女々しいよな、こんな奴。 たった一度会っただけなのに、会社まで押し掛けて。 どうかしてる。 許してとは言えないけど、謝るよ。 もう、帰った方がいいね。 そして、二度と君の前には現れないから。 安心して。 一真は君の事は全く知らないし。 本当にごめん。」 
 慎二はくるりと体を翻した。
「いやっ。 このまま一人にしないで。」
 寂しげに小さくなった慎二の背に咲織は小さな声で叫んだ。 そのジャケットの裾を掴んでいた。 振り向いた慎二を咲織は大きな瞳に捨てられた子猫の憂いを浮かべて見あげた。  

 固まった二人を通行人が冷たい視線を浴びせながら無表情に通り過ぎていく。 
「とにかく店に入ろう。 近くでいいお店知ってる?」
 慎二はほっと顔を和ませた。
「このビルの上の方がレストラン街だから。 そこでもいいですか。」

「このビルのレストラン街って高そうだけど。」
 慎二ははにかみを浮かべて、言い淀んだ。
「大丈夫です。 私、これでも働いてますから。 私に奢らせてください。」
 咲織は晴れやかな笑みを浮かべた。 

「いいのかな。 でも、じゃあ。」
「はいっ。」

 勝手を知っている咲織の方が少し前を歩いていた。 咲織は自分が人をリードしている事に不思議な軽やかさを感じた。 二人は何も話せずに歩いた。 二人きりのエレベータの中でも沈黙は続いた。 それでも、その沈黙は棘の生えた荊では無く、どこか木洩れ日の優しさを持っていた。 

「中華でいいですか。」
「うん。」
 そう言いながら、店の前に置かれたメニューの値段を見て困った様子を見せている慎二の顔に、咲織は心の中で微笑んだ。

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☆ その1535=判ってください。

『誠実なんだ、この人。 私が奢ると言ってるのに、まだ値段を気にして。 人の好意に乗じるような人じゃない。 この人なら、色々話してもきっと判ってくれそう。』

「何からお話ししましょうか。」
 咲織は柔らかに笑みを浮かべて慎二に聞いた。 
「君は何から話したい?」
 白を基調にした品の良い個室に通され、メニューを見せられた時の落ち着きの無い様子を振り払い、慎二は体を緩やかに構えた。 

「私が? 話したい? あなたが聞きたいのでは無くて?」
「そう。 君が話したい事を聞いてあげる。」

「そんな。 私から話したい事なんてありません。」
「本当かな。 きっと、その胸の奥にいっぱい詰った人には言えない思いで苦しんでいる様に見えるよ。 だから、吐き出させてあげる。 楽になるよ。 一人でも何でも話せる人間がいると。」
 慎二はぐっと体を前に乗りださせた。

『確かに私には一人も話相手がいない。 これまでずっと。 でも、今はご主人様がいる。 怖くて咲織からは話せないけど、ご主人様は全てを判っていてくれる。 咲織の心の痛みも疼きも。 父がそうだったように。 きっと。』

「私にはご主人様がいますから。 大丈夫です。」
「そのご主人様が一番の悩みの種なんじゃないの。 じゃあ、聞くけどさっきはどうして泣いたの。 俺の名前を聞いただけで。」

「それは・・・。」
 その後の言葉が浮かばなかった。 困って咲織は視線を自分の膝に落とした。 
「辛かったんじゃないか。 とても、辛い事だったんだろう。 思い出すのさえ、辛い事だったんだろう。 記憶の奥底に追いやって忘れてしまい事だったんだろう。 違う?」

「それは、そうです。 でも・・・。」
 咲織は俯いたまま、消え入る様に言った。
「でも、何?」

「でも、好きなんです。 ご主人様の事が、本当に好きなんです。 好きで好きでしょうがないんです。 どうしようも無いんです。 ご主人様の事を思うと今も胸が熱くなるんです。 居ても立っても居られなくなるんです。」
「躯が疼くとでも? 欲しくて堪らなくなるとでも?」
 慎二の問いに、咲織は白い頬をぱっと薔薇色に染めた。 まるで今にも自ら慰めようとする小さな掌を押し留めでもする様に、胸の前で固く指を絡め合わせた。

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