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『アンドロメダな朝』美少女とご主人様の愛の物語・毎日過激に更新中 

【絶対R18】愛故に奴隷になった美少女と愛する者を責め苛まずにはいられない男の愛の行方は。

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☆ その1535=判ってください。

『誠実なんだ、この人。 私が奢ると言ってるのに、まだ値段を気にして。 人の好意に乗じるような人じゃない。 この人なら、色々話してもきっと判ってくれそう。』

「何からお話ししましょうか。」
 咲織は柔らかに笑みを浮かべて慎二に聞いた。 
「君は何から話したい?」
 白を基調にした品の良い個室に通され、メニューを見せられた時の落ち着きの無い様子を振り払い、慎二は体を緩やかに構えた。 

「私が? 話したい? あなたが聞きたいのでは無くて?」
「そう。 君が話したい事を聞いてあげる。」

「そんな。 私から話したい事なんてありません。」
「本当かな。 きっと、その胸の奥にいっぱい詰った人には言えない思いで苦しんでいる様に見えるよ。 だから、吐き出させてあげる。 楽になるよ。 一人でも何でも話せる人間がいると。」
 慎二はぐっと体を前に乗りださせた。

『確かに私には一人も話相手がいない。 これまでずっと。 でも、今はご主人様がいる。 怖くて咲織からは話せないけど、ご主人様は全てを判っていてくれる。 咲織の心の痛みも疼きも。 父がそうだったように。 きっと。』

「私にはご主人様がいますから。 大丈夫です。」
「そのご主人様が一番の悩みの種なんじゃないの。 じゃあ、聞くけどさっきはどうして泣いたの。 俺の名前を聞いただけで。」

「それは・・・。」
 その後の言葉が浮かばなかった。 困って咲織は視線を自分の膝に落とした。 
「辛かったんじゃないか。 とても、辛い事だったんだろう。 思い出すのさえ、辛い事だったんだろう。 記憶の奥底に追いやって忘れてしまい事だったんだろう。 違う?」

「それは、そうです。 でも・・・。」
 咲織は俯いたまま、消え入る様に言った。
「でも、何?」

「でも、好きなんです。 ご主人様の事が、本当に好きなんです。 好きで好きでしょうがないんです。 どうしようも無いんです。 ご主人様の事を思うと今も胸が熱くなるんです。 居ても立っても居られなくなるんです。」
「躯が疼くとでも? 欲しくて堪らなくなるとでも?」
 慎二の問いに、咲織は白い頬をぱっと薔薇色に染めた。 まるで今にも自ら慰めようとする小さな掌を押し留めでもする様に、胸の前で固く指を絡め合わせた。

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