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『アンドロメダな朝』美少女とご主人様の愛の物語・毎日過激に更新中 

【絶対R18】愛故に奴隷になった美少女と愛する者を責め苛まずにはいられない男の愛の行方は。

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☆ その1716=差し伸べられた手に。

 仰け反った躯に麻縄が喰い込む。 苦しいのが何処かも判らない。 躯中が軋みを上げる。 それでいて縄はずる賢く感悩の壷を的確に刺激するのを忘れない。 苦痛の下から甘い蜜が与えられる。 やがてその蜜欲しさにきつい縄を求めさせる罠だった。 

「服を取ってくるぐらいの事で、何時まで時間を掛けている? 仕方が無い、ケースを持って来てやる。 その代わり、戻ったら失神するまでお仕置きだぞ。」
「ごめんなさい、動けなくて。 どうぞ、後でご存分に罰を与えてください。」
 咲織は奴麗の常套句を自然に口にしていた。 口にしながら、どこかで本当に罰を、許しの無い罰を望んでいる自分に怖れを抱いた。

「ほら、早くしろ。」
 瞳の前にキャリングケースがどかりと置かれた。 
「これでいいですか。」
 決めていた灰色がかった淡いピンクのロングセーターを取り出すと、咲織は膝立ちの躯に宛がって見せた。 抑えた華やかさが咲織の肌をより白く華奢に見せる。 

「ロングセーターか、いいんじゃないか。 それなら、何処でもおまえの躯を楽しめそうだな。 いい色だ。 おまえの白い肌に良く合っている。」
 三宅の言葉に咲織はぱっと笑みを拡げた。 もどかしげにセーターを頭から被った。 アンゴラの細い毛が既につんと突き出た乳首を軽やかに擦る。 ずむずむと躯が疼き、咲織は三宅に気づかれないように身を捩った。

「人並みに立つのを許してやる。 行くぞ。」
 三宅はくるりと踵を返した。 まだ太い革ベルトを締めようとしている咲織を余所に歩き始める。 咲織はセーターの裾を直すのもそこそこにコートを片手に後を追った。 

 バスルームに繋がるドアに消えた三宅を追って小走りに長い廊下を急ぐ。 早く追いつきたいと心は急いても、秘唇と菊華に埋めた随喜がそれを許してはくれない。 よちよちとした小股で歩いても随喜の網目が確実に敏感な粘膜を捉えて、意地悪く刺激してくる。 麻縄が呼応する様に肉を食む。 その二重三重の苦悶に三宅への思いが辛うじて打ち勝ち、咲織はようやく脚を運んだ。

「本当に何をするのも勿体ぶる奴だ。」
 既に靴を履き、カシミアのコートを着て、三宅は玄関先で待っていた。 嗤いながら、ハイヒールに足を入れようとして躊躇っている咲織の足首から黒い革枷を外す。
「ご主人様に嵌めて頂いた足枷だから、外すのが勿体なくて、嵌めたままヒールを履きたかったんですけど。 嵌めたままだと足首のストラップが留められなくて。 ごめんなさい。」
 寂しそうな陰を瞳の隅に浮かべた咲織の髪を三宅は撫でる様に指で櫛梳った。 ほわりと見上げた咲織の前に掴まれと掌が差し伸べられていた。 

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☆ その1717=陽光輝く下で。

『ご主人様、いいのですか。 私なんかと掌を繋いでくださって。 この街はご主人様の街。 お知り合いに会われたら・・・。』
  
 躊躇いがちに差し出しかけた掌を三宅が力強く掴んで、引き上げた。 傍らにきた咲織の肩をその掌が包む。 コート越しにもその暖かさが伝わってきた。 咲織は幸福と言うものを確かめる様にその掌に触れた。 

『このまま歩いて頂けるのですか。 本当に? 嬉しくて、どうしていいか判りません。 肩が躯があったかいです。』

 玄関を出ると透明な冬の空気を抜けて青空が足元まで降りてきていた。 南天の葉が白く見える程輝き、実が一層赤かった。 眩しさに瞳を落とすと、自分の小さなハイヒールの灰色のすぐ隣に三宅の黒い靴が並んでいた。 このまま何処までも並んで歩きたいと心から願った。

 墨の色も美しい三宅の家の板塀を横に見ている裡にも、咲織の息は既に上がり始めていた。 三宅は咲織を気遣ってゆっくりと歩を運んでくれていた。 それでも、乳房を突き出させ、躯の要所を締め付けている菱縄が息をする度に肉を食む。 華奢な骨までも軋ませてくる。 大きく息は出来なかった。 常に酸素不足の肺腑が痛んだ。

 それ以上に、秘唇と菊華の奥深く埋められた随喜の張り型の存在が怖かった。 二つの張り型は脚を運ぶ毎に敏感な粘膜の襞を咬んで擦れ合う。 しかも下腹を縦に割る麻縄の瘤が随喜の張り型に呼応して、花びらを菊華を痛い程に擦り上げてくる。 咲織の歩みはまるでつるつるの氷の上を始めて歩く幼子の様にならざるを得なかった。 

「ご主人様はこの家でずっと?」
 何か言わなければ、感悩の蜜に溺れてその場に立ち尽くしそうだった。 三宅の事を少しでも多く知りたいと思う以上に、自分の気を縄から張り型から、そして自分の躯から逸らしたかった。 
「そうだ。 生れてから三十六年間、一度もこの家を出ていない。 狭い世間しか知らない、つまらない男かも知れないな。」

「そんな事ありません。 ご主人様は飛びきり優秀だと社内の評判です。 ご主人様は私の誇りなんです。」
「幾ら煽てても何も出ないどころか、罰しかやらないぞ。」
 楽しげに笑う三宅の横顔を盗む様に咲織は見た。 引き締まった頬が陽光に輝いて見える。 一瞬、躯を締め付
ける菱縄の事も随喜の存在も忘れていた。 

「罰でも何でもご主人様から頂けるなら嬉しいです。」
 咲織は自分の声がはしゃいでるのを感じた。
「羞恥でもか。」
 三宅の右掌が咲織のコートの前を肌蹴た。 丁度向こうの角から人が現れた時だった。

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☆ その1718=内腿を弄る風。

 三宅の掌が動き、コートのボタンを下から順に外していく。 

『ご主人様、一体何を。 こんな処で何をされるのですか。 駄目、今あそこに触れられたら、きっと縄までがじゅくじゅくに濡れている。 また嗤われてしまう。 いや、いやです。 ご主人様に咲織が婬らだと思われるのは。 どうか、どうか、ご主人様、それ以上触れないでください。』

 突然の事に咲織は棒立ちになった。 セーターの細かな網目を通って冬の空気が直接咲織の柔肌を撫でていく。 気が付くと、完全にコートの前は拡げられていた。 全身の血が羞恥に染まり、かっと躯が熱くなる。 

 金縛りにでもあった様に躯が動かなかった。 縄掛けされてはいても躯の自由を奪われている訳ではないのに、手も脚もぴたりと動きを止めてしまった。 三宅の掌を払い除けようとか、コートの前を合わせなくてはと言う様には気が回らなかった。

 それどころか、前から近づいてくるスーツの男性にすら心が及ばなかった。 咲織はただただ三宅に恥ずかしい程濡れている事を知られる事だけを怖れ、羞じていた。

「どうした? ちゃんと歩きなさい。」
 咲織の肩を掴んだ三宅の腕に力が籠められる。 三宅に押され、咲織ははっと歩き出した。 その不用意な脚の運びに、敏感な粘膜の管を二つの随喜が内外から扱き上げる。 同時に麻縄の瘤が花びらに喰い込み、擦り上げて来た。 
「ぅくぅ。」
 口を押さえた時には小さな悲鳴にも似た声が漏れていた。 その声にすれ違おうとしていた男性が足を止め、咲織を凝視する。 その瞬間を狙った様に三宅の右手が動き、咲織のロングセーターを一気にたくしあげた。 ぴんと張り詰めた冷気がまるで細い鞭の様に裡腿の熱く湿った肌を咬んだ。 

「うわっ。」
 男性の驚愕の声が咲織の耳を打った。 咲織はさっとセーターの裾を引き下ろした。 そのまま頬に掛る巻き毛に隠れる様に俯き、顔を上げられなかった。 

『人に、見ず知らずの他人に見られてしまった。 全てを知られてしまった。 きっと、なんて恥知らずの女だと、なんて婬濫な変態だと蔑んで・・・。 それでもいい、事実だから。 でも、ここはご主人様の家のすぐ近く。 ご主人様の事を知ってる人だったら、どうしよう。 ご主人様まで、蔑まれてしまう。 お願い、早く、早く遠ざかって。』

 三宅に肩を押されながら、泣き出したい思いを抑えて、自動人形の様に歩んだ。 一瞬止まったと思った男性の足音が離れていく。 咲織はほっと息を継いだ。 羞恥に凍り付いていた血が再び巡り出す。 その瞬間、歩く事もままならない程に、麻縄に随喜の張り型に感悩の底無し沼に引き摺り込まれてしまった事を咲織は知らされた。

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☆ その1819=指を受け入れて。

「どうした? 歩きなさい。 さもないと、ここに置いて行くぞ。」 
 三宅の腕が咲織の肩を押す。 それでも、咲織は自分の躯の中で湧き起った感悩に溺れるのが怖くて、その場に立ち尽くすしかなかった。

「動けないんです。」
 辛うじて声を絞った。
「どうせ、勝手に感じて、ここをどろどろに蕩かしているんだろう。」
 三宅の掌が肩から滑り、セーターの上から下腹を割った麻縄を掴んで引き上げた。 

「ぅぐぅ。 くわっ。」
 三宅の掌で引き上げられた麻縄の瘤が咲織の秘唇に突き刺さる様に喰い込む。 重い痛みが背骨を揺るがし、咲織の膝は崩れかける。 その動きに麻縄が更に咲織の肉を咬んでくる。 咲織は啼き声を挙げて、躯を一度跳ね上げた。 衝撃的な痛みがじわりと引いて行く。 ほっと息を吐く暇も与えず、今度は抗いようの無い疼きが爆ぜた。 セーターから伸びた細い脚ががくがくと震えながら、ぴんと硬直する。 

「どうなんだ? 正直に報告しなさい。」
 三宅はセーターの上から掴んだ麻縄を右に左に揺さぶった。 咲織の秘唇を咬んだ瘤が花びらの粘膜を思う様に擦り撫で上げてくる。 咲織はオフタートルの襟から覗かせた細頸を真っ赤に染め上げて、啼き声を堪えるしか出来なかった。 一声でも漏らしてしまえば後はもう崩壊するまで留める事など出来ないと躯が知っていた。 

「うぐぅ。」
 咲織は歩道の真ん中で鶴の様に躯を硬直させ、天に向かって呻きを上げる。 三宅がロングセーターの裾を捲り上げ、秘唇に半ば埋まった縄の瘤を更に押し込んできていた。 

「やっぱり、麻縄の結び目がおまえの婬蜜を吸って、今にも下に滴り落ちる程ぐしょぐしょだ。 婬らな刺激が欲しくて欲しくて疼き続けているんだろう。 おまえは特に他人に恥ずかしい姿を見られる辱しめが好きで堪らないと言う露出魔だな。」
 三宅はさもたっぷりと婬蜜が付いたと言わんばかりに指を眺め、固く閉じた咲織の唇に押し当てた。 咲織は悲しげに伏せた長い睫毛を震わせながらも、三宅の指を口の中に受け入れ、舌を絡めて嘗め取っていた。 三宅は満足げに頷き、咲織の肩を抱いた。

「否定できないか。 当然だな。 おまえは見知らぬ男性が来るのを知っていながら、俺の掌を払い除けも、コートの前を慌てて合わせようともしなかった。 腕を縛られている訳でもないのにな。 恥ずかしい姿を見て欲しくて仕方がなかったんだろう。 良かったなたっぷりと見て貰えたぞ。 あの時の顔を見たか。 今にも顎が外れそうだった。 彼はこっちに歩いてきた時からずっとおまえに眼が釘付けだったからな。 きっと、おまえを清楚なお嬢さんだ思い込んで見惚れてたんだろう。 それが下着も着けずに、おまけに無毛で剥き出しの股間を見せたかと思えば、そこは縄で縊られていたんだからな。 後を追いかけて、もっと見てください、ついでにこの躯の疼きを癒してください、と願い出たらどうだ。 きっと歓んでおまえが満足するまで犯してくれるぞ。」
 耳元で囁く三宅の言葉は剣の様に冷たく咲織の心を切り裂いても、その熱く甘い吐息が咲織の耳を擽り、躯を蕩けさせる。

 咲織は崩れそうになり、三宅の腰にしがみ付いた。

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☆ その1720=それでも疼く体。

 その腰を抱くと、三宅は咲織の華奢な躯が浮き上がる程強く引き付けた。 咲織の躯を縛めている縄が肉に喰い込む。 力強い抱擁にも思える三宅の腕に、その苦しみが咲織の中でじんと歓びに変わる。 咲織はうっとりと三宅を見上げた。 

「いい表情だ。 婬らな疼きを堪えるおまえのその切なげな表情こそ、俺が愛して止まない、見たいと思うものだ。 普段のおまえは人形の様に整い過ぎて、ある意味魅力が無い。 その綺麗さに殆どの男は振り返りはするだろうが、そそられはしない。 人を惹きつける美しさは整ったものが崩れた瞬間にある。 岡本太郎が美しいものは醜いと言ったのもそう言うことだろう。 他はすべて整っているが、口元が賤しいとか、ホクロがセクシーだと言うのも同じだろう。 もう歩けるな。 道草は終わりだ。」
 三宅は咲織の腰を強く抱いたまま、空いた掌でその髪を撫でた。 冬の日に日溜まりの暖かさを咲織は感じた。 
「はい、歩けます。」
 咲織はその腰に回された三宅の腕にそっと手を添えた。 

『ご主人様と一緒なんだもの、何処までも何処までも歩きたいです。 いいえ、歩けます。 例えどんなに辛い目にあわされても、咲織はやっぱりご主人様が好き。 好き、好き、大大好きです。 ご主人様が愛していると、見たいと仰るなら、咲織は幾らでも辛い疼きに耐えてみせます。 いいえ、耐えなくては申し訳がありません。』

 咲織は自分に言い聞かせた。 三宅が望むなら、まだ歩けると。 恥を掻こうと、苦しみに苛まされようと、それを堪えた顔を三宅が愛してくれると言うのなら、堪えて見せようと誓った。 

「そうか、その婬らな慾望に精々堪えるんだな。 そこの角を左に曲がれば、もう駅前通りだ。 人通りも多い。 変な声を上げたり、しゃがみ込んで婬蜜を漏らせば大勢の注目を引き付けるぞ。 まあ、おまえにはその方が嬉しいかも知れないが。 俺まで同類だとは思われるのは敵わない。 遠くから観察してやる。」
 三宅の腕に支えられ、咲織はそっと脚を踏み出した。 躯の中の二つの危険な珠が爆ぜない様に。 三宅は咲織の幼児の様な稚拙な歩みに長い脚を合わせていてくれていた。 それが嬉しくて、ゆっくりと移る景色を楽しもうと瞳を巡らせる。 そうやってセーターの下の奴麗の衣装を忘れ、笑みを湛えようとした。 
    
 角を曲がると三宅の言葉通りに人通りがあった。 咲織に送られる視線の全てがコートの下の秘密を覚っている気がして、咲織は俯く。 少しでも気がそちらへ向かえば、疼きはその怖ろしい牙を剥くに違いなかった。 躯に埋められた二つの張り型は単なる張り型では無かった。

 バイブの様に自ら振動して刺激しては来ないが、そのぬるぬるとした随喜の網目が感悩の襞を捉え、脚を動かす度に慣れる事の無い刺激を与えてくる。 しかも、随喜の成分が粘膜に染み込んで来るのか、時と共に粘膜から血が滴るまで掻き毟らずにはいられない程の疼きが喉元まで込み上げていた。

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☆ その1721=見捨てない。

「大丈夫か。 辛そうな貌をしている。」
 優しく触れた三宅の掌が冬の気に冷えた咲織の頬を温める。
「いいえ、大丈夫です。 ご主人様は毎日この道を通って?」
 精一杯に明るい声を出した。 声を出した瞬間、疼きが喉元を超えて躯を震わせる。 咲織は叱られるのも覚悟で三宅の腰にぎゅっとしがみついた。

「そうだ。 単調なものだが、こんな鄙びた街でも東京の端くれらしい。 ちょっと油断していると街の表情が変わっている。 きっと、おまえも出会った時のおまえとは違う貌になっているんだろうな。 惨い恋をしている様だから。 それを艶にするんだぞ。」
「はい。 ご主人様に見捨てられない様に。」
 咲織は胸が痛くなる様な溜息を吐いた。 

 急ぐ人々が二人を追い抜いていく。 その平凡な背中を見送る咲織の胸に哀しみの色に染まった誇りが過った。

『あの人達は、きっと、誰羞じる事の無い日常を歩いてる。 地面をしっかり踏んで。 私の様に自分の身の上を隠す必要も無く。 たった一度きりの恋を人に話せない様な事も無く。 ちゃんと自分の足で。 でも、この恋は誰にも話せなくても、この身を捧げ尽くしたい程に。 片想いでも、ちゃんとこうして私にはご主人様がいる。 例え、菱縄を受け、恥ずかしい張り型をこの身に埋められていても、辛い、辛い時間の後にはあの宙を舞う時を、ご主人様はきっとくれる。 きっと。』

 婬らな疼きは疾うに限界を超えていた。 人目が無ければ、哀しみの涙を流しながらも今ここでしゃがみ込み、秘唇を掻き毟りたかった。 声が涸れるまで啼き叫びたかった。 疼きが躯の中で熱く熱く煮え滾っていた。 咲織は三宅の逞しい腕を感じながら、その腕から繰り出される無情な鞭を夢想した。 鞭の痛みに全ての感情を打ち抜かれ、真っ白になる瞬間を。

「見捨てる気なら、こうしておまえの心にまで俺を刻む様な時間を共にはしない。 だが、俺の傍にいれば今感じている苦しみ以上に辛いだけだぞ。 おまえの事を思えば、本当に後戻りできない体にされる前に別れる事を勧めるな。 心配するな、俺はストーカーにはならない。」
「酷い。 酷い事を仰らないでください。 刻んで欲しいです。 心にも躯にもご主人様を刻んで欲しいです。 後戻りする気なんてありません。」
 三宅の言葉に咲織はむきになっていた。 別れると言う言葉が咲織の胸を切り刻み、その痛みに疼きも忘れていた。

「本当か。 後悔は先に立たないぞ。」
 三宅の掌が咲織の腰から上へとさっと上がった。 声を殺した喉が痛む程に強くコートの上から乳房を握り締められた。 

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☆ その1722=引き攣る笑顔。

 咲織は思わず、三宅の肩に顔を埋め、その腕を噛んでいた。 悲鳴を飲み込んだ咲織の優美な頬がみるみる朱に染まる。 

「苦しいか。」
 三宅の問いかけに応える余裕は咲織には無かった。 三宅のコートをぎゅっと掴んで、ただ堪えた。 
「そうか、答える事も出来ないか。 でも、立ち止まるな、歩き続けなさい。 何処までも堕ちていく道を、俺と一緒にな。」
 指先がセーターを突き破り、肉にまで喰い込むのではないか、と思っていた三宅の掌がすっと咲織の胸から離れていった。 息も止まる痛みはじんとした余韻を残して薄れていく。

『どうして? 引いていく痛みが何故だか、名残惜しい。 何処かでまた、痛みを望んでいる。 ううん、引いていった痛みが恋しいのじゃない。 引いていったご主人様の掌が、掌の力強さが恋しいの。』

「はい。」
 咲織は三宅の肩に溜息の様な返事を吹きかけた。 

『一緒に。 嬉しいです。 ご主人様と一緒なら、咲織は何も怖くない。 ううん、怖い、怖くて仕方が無いです。 でも、嬉しいんです。 一緒と言ってくださった事が。 変ですね。』

「よし。 可愛い奴麗だ。 これからは今まで以上にたっぷりと啼かせてやろう。」
 三宅の柔らかな笑顔を冬の陽が照らしていた。 咲織はしがみ付く様に三宅の腰に回した掌を嬉しそうに小さく動かした。

「おまえがよちよち歩きだから、僅かな距離に随分と時間が掛ったが着いたぞ。 ようやく朝飯にありつける。」
 肩を抱く三宅の腕に誘導されるままに咲織は回れ右をした。 その店は雑居ビルの一階にあった。 緑と赤で彩られた小洒落た窓を通り向かって開けている。

「いらっしゃいませ。」
 ドアを開けると明るい女性の声が出迎えた。 咲織と同い年ぐらいだろうか、清々しいい笑顔を浮かべた顔を後ろできりりと纏めた黒髪が引き立てている。 

「窓際の席しか空いておりませんが、よろしいですか。」
 意外と奥の広い店内はほぼ満席に近かった。 店員の示したテーブルが窓から差し込んだ光に浮かんで見える。 咲織は幸せな朝食の予感に胸を膨らませた。 

「コートをお預かりいたしましょうか。」
 すっと店員に背後に立たれ、咲織は現実に引き戻された。

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☆ その1723=見せなさい。

『オフタートルの隙間から、見られちゃう。 首輪も、麻縄も。 そして、奴麗だと知られてしまう。』

「あ、お願いします。」
 咲織の声は強張っていた。 ぎこちなくコートを脱ぐ。 守ってくれる物が一つ減り、心細さが忍び寄る。 咲織の掌が三宅の掌を探していた。 三宅は素知らぬげにテーブルへと進んでいた。 慌てて三宅の後を追った。 三宅に示されて、窓を背にした椅子に腰を下ろした。 ようやく躯の中に埋められた張り型の感悩責めも和らぐかと、咲織はほっと油断していた。 昨日打擲を受けた尻たぼが小さな悲鳴をあげる。

「尻が痛むか。」
 少し眉を顰めた咲織の顔を楽しそうに身を乗り出して見詰めた。 

『テーブルが小さいのね。 ご主人様がこんなに近い。 ドキドキしてしまう。 それに、 こう言う処でご主人様と人がいる処で食事をするのって、嬉しいのに、何処に身を置いていいのか判らなくて、何だか落ち着かない。 やっぱり、私にはご主人様の足元で甘えているのが一番合ってる。』

「はい。 まだ痛いです。」
 はにかみながらも嬉しそうに咲織は微笑んだ。 それが心からのものであることに咲織の胸が火照る。  
「まるで痛いのが嬉しいみたいだな。」

「はい。 嬉しいです。 だって、ご主人様を感じるんです、痛みに。 打たれている時は辛くて辛くて逃げ出したいのに、一人になってお尻に痛みを感じると、ご主人様に触れられているみたいで嬉しいんです。 痣も痛みも消えてしまうと、何だか寂しくて。」
「寂しくて、また打たれたくなるか。」
「はい。 打たれたくなります。」

「痛みが恋しくなる訳だな。」 
「違います。 ご主人様が恋しいんです。 ご主人様に可愛がって欲しくて。」
 咲織の言葉に三宅の唇が何か面白い事を思い付いた子供の様に動いた。 

「顎近くまでボリュームのあるオフタートルもいいが、肩の出る様なセーターもおまえには似合うんじゃないか。」
「そうですか。 肩の出るセーターも持ってはいるんです。 でも、ちょっと恥ずかしい気がして。」

「見たいな。」
「じゃあ、今度着てきますね。」
 三宅の珍しい素直な口調に心を開いて貰えた様で、咲織は少しはしゃいだ。

「いや今だ。 今おまえの肩が見たい。 そのたっぷりとした襟なら、おまえの細い肩が出るまで十分引き下ろせるだろう。」

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☆ その1724=非情なご命令。

「今、ですか?」
「そう、今だ。 今肩まで下げなさい。 襟が伸びてしまったら、買ってやる。」
 三宅の唇が意地悪そうに引き上がった。

『でも、今肩まで下ろしたら、この太い首輪はもちろん、首輪の金具から伸びた麻縄まで外に出てしまう。 セーターの下は裸で、縄を打たれてる事が皆に知れてしまう。 どうしよう。 ご主人様はこんなに嬉しそうに。 この笑顔を離したくない。 でも・・・。』

「ご命令なんですか。」
 咲織はおずおずと聞いた。 聞きながら、命令だと断言してくれる事を心のどこかで期待していた。 命令なら従うしかない。 三宅の期待を裏切らずに済むと。
「希望だ。 見たいだけだ。 淡いピンクのセーターから覗いた華奢な白い肩、黒い首輪の嵌まった細い首、そして胸の谷間へと消える麻縄。 そのおまえが光の溢れた窓に縁どられている。 さぞ、いい眺めだろうと思って。」

「そんなもの、きっとせっかくの眺めを台無しにしてしまいます。 それに外を歩いてる人がきっと驚かれます。」
「いや、きっと素晴らしくそそられる絵になるだろう。 そんな絵を見ながらの朝飯はさぞ旨いだろうと思ったんだが。」
 咲織はその先を期待して固唾を飲んだ。 が、三宅はそれきり言葉を継がずに、煙草に火を付け始めてしまった。 

『どうして? どうして今に限って命令して頂けないんですか。 咲織は奴麗です。 ご主人様のご命令なら聞くしかないのに。 どんなに羞かしくても堪えるしかないのに。 そんな風にまるで普通の彼氏みたいな言い方をされたら、どうしていいか判りません。 ご主人様が望まれるなら、楽しいと思われるなら、その通りにしたい。 ご主人様を歓ばせたい。 私は幾らでも恥を掻けばいい。 でも、羞かしい女を連れているご主人様は・・・。』

「私がマゾの変態だと店の人に判ってしまいますよ。 ご主人様に恥を掻かせてしまうんじゃないですか。」
「清楚で美しいのに変態マゾだと言うのは恥かも知れないが、美しい奴麗を持っている事は男として誇りだ。 恥では無い。」
 きっぱりとした言い方だった。 陽光を浴びた紫煙が三宅の顔を朧に霞めた。

「ありがとうございます。 そんな風に言って頂いて。」
 咲織はセーターの襟に指を掛けると肩まで一気に引き伸ばした。 大きく息をした胸に菱縄が喰い込んできた。 羞ずかしさの前に苦しさと共に縄の酔いを感じた。

「うん、やはりいい絵だ。 か弱い冬の光はおまえの華奢な肩に良く合う。 それにしても、おまえは華奢なのに胸だけは見事だな。 セーターが今にもはち切れそうに盛り上がって、頂きのぽっちがかまって欲しそうに浮き出ている。 これで慰めてやりなさい。」
 三宅は生真面目な顔で洗濯ばさみをテーブルの上に置いた。 

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☆ その1725=公衆の面前で。

「ここ、ここでですか。」
 おずおずと聞いた咲織の声は小動物の様に怯えていた。
「そうだ。 セーターを脱げと言っている訳じゃない。 襟元から掌を差し入れて洗濯ばさみで挟むのは法律違反でも何でもないだろう。」
 三宅は簡単そうに言うと、紫煙を旨そうに吐き出した。

『判りました。 ここで痛みと羞恥、両方を味わえと仰るのですね。 でも、声が、声が出てしまったら。 セーターに擦れるだけでも凄く感じてしまうのに、声を堪えられる自信が無い。 ご主人様にまで恥を掻かせたら。 怖い、怖いです。 胸の蕾は、怖い。 どんなに痛いか。 あぁ、この洗濯ばさみ、木で出来たのと違って、挟む処に突起いっぱい付いてる。 それにバネも強そう。 きっと私の乳首は潰れてしまう。』

 咲織はテーブルの上の洗濯ばさみから瞳を逸らせないでいた。 ごくありきたりの日用品が、禍々しい凶器に思える。 そんな物にも怯え、婬らに感情を掻き乱される自分が哀しい。 躯がかっと火照った。 意識しない様に心掛けていた胸を上半身を縛めている麻縄が、躯の中に埋めた随喜の張り型が、その存在を主張し始める。 ヒールが床板をかたかたと鳴らした。

「何をぐずぐずしている。」
 三宅の眼が咲織を射竦める。
「付けている処を見られてしまいます。 ご主人様が連れている女がまぞの奴麗だと気づかれてしまいます。 このお店はご主人様のお気に入りなのでしょう・・・。」
 三宅が口にした以上、自分が命令を聞いてしまう事は判っていた。 それでも、咲織は最後の望みを掛けて心配を口にした。

「その首に嵌まった太い首枷と、ぎらぎら光る金輪から伸びた麻縄を見せているんだ。 おまえがマゾの変態奴麗だと、もうみんな知っている。 俺が恥を掻くかどうかなんて奴麗のおまえが気にする必要はない。 おまえは俺の命令に従って、与えられた苦痛や屈褥をたっぷりと味わえばいい。 簡単な事だ。」

「ご注文のオムレツセットでございます。」 
 三宅の話が終わるのを待っていた様に店員が料理を運んできた。 テーブルに置かれた洗濯ばさみを無造作に隅へ押し退け、三宅の前に皿を並べ始める。 咲織の紅い唇が悲鳴の形で固まった。

 店員は無遠慮に咲織の顔と首輪を見比べ、あからさまな侮蔑の色を隠そうともしなかった。 羞恥に俯く咲織の襟元を覗き込む様に腰を折り、殊更丁寧に咲織の前に皿を並べていく。 

「痛みの想像に勝手に濡らしてないで、早くその洗濯ばさみで乳首を挟みなさい。」
 三宅は店員にも聞こえる声で、きっぱりと咲織に命じた。 

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☆ その1726=好奇の眼で。

『そんな、この店員さんに聞えよがしに、そんなことを仰らなくても。 ご主人様、酷いです。 酷過ぎます。 確かに咲織はご主人様の命令一つで、どんな苦痛もどんな恥褥も受け入れなくてはいけない奴麗。 ご主人様の仰る通り、今この場で自ら胸の蕾を挟む、そう思うだけで、咲織は濡らしたかも知れません。 でも、それはご主人様と私の二人だけの事。 こんな見ず知らずの人にまで、私の羞を全て、全て知らせなくても。』

 咲織は耳を塞ぎたかった。 三宅の言葉を幻聴だと思いたかった。 が、店員の顔に浮かんだ激しい嫌悪と好奇に満ちた表情が、怖ろしい事が現実だと知らしめていた。 

 余りの羞ずかしさに全ての血の気が引き、瞳を伏せることさえできなかった。 店員だけでなく店に居る全ての人が、通行人までもが背後の窓から咲織を汚らわしい物を見る眼で見ている気がした。 この世の全てが咲織の事を嘲笑している気がした。

『あぁ、みんな知っている。 私がマゾの変態奴麗だと。 全てを見られてる。 首輪も、首輪から伸びた麻縄も。 下着一つ身に着けず、囚人の様に麻縄で縛められてるセーターの中まで。 羞恥にのたうつ咲織をご覧になって、ご主人様は面白いですか。 本当に楽しいのですか。 まだ、咲織は自尊心を捨て切れません。 自ら、堕ち切れません。 ごめんなさい。 いつか、咲織が全てを立ち切って、ご主人様のどんなご命令にも嬉々として従う奴麗になったら、ご主人様は褒めて頂けますか。 ご主人様の命令通りにしたら、褒めて頂けますか。 いいえ、多分、奴麗が命令に従うのは当然だと仰るだけなのでしょう。 それでも、いいです。 咲織はご主人様のご命令に従うのが務めなのですから。 そう、他の誰でも無い、ご主人様のご命令なのだから。 幾らでも、貶めてください。 何処までも咲織は堕ちてみせます。 ご主人様、好きです。 この私より、咲織はご主人様が大切です。 だから、ご主人様のご命令は何よりも大切です。 守らなくてはいけないものなんです。』

 時が止まったかと思えた。 一瞬の内に様々な思いがどっと押し寄せた。 その思いの量に押し流される苦しみに喘いだ。 そして、時が再び動き出した時、咲織の中に残っていたのは、ただ三宅への思いだけだった。 躯が再び火照り出す。 かっと燃えたのは思いなのか、感悩の婬美な火なのか、判らなかった。 

「はい。 咲織は自分で胸の蕾を洗濯ばさみで挟みます。 その痛みに秘唇を濡らします。」
 咲織はテーブルの片隅に追いやられていた洗濯ばさみを取ると、躊躇いを見せずにセーターの襟元からこじ入れた。 ぴったりと胸の隆起に張り付いたセーターがプラスチックの無機質な冷たさを熱い柔肌に押し付けてくる。 咲織は小さな蕾を探した。 じんじんと鼓動している乳首に洗濯ばさみの先端が触れた。 心臓が止まる。 子宮の奥がずきゅんと脈打った。 咲織は逃る様に洗濯ばさみから指を離した。 ぱちんと言う音が聞こえた気がした。 

「うぅぅぅぅ。」

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☆ その1727=止めようの無い疼き。

 痛みと言うより衝撃が咲織の躯を貫いた。 奥歯が軋む程噛み殺した叫びが涙となって大きな瞳から溢れた。 滲む風景の端で店員の口があんぐりと開いた気がした。

『嗤ってください。 どうぞお好きなだけ。 咲織には眼の前のご主人様しか見えない。 
他の人がどう思おうと、どれだけ蔑もうと、ご主人様が見ていてくだされば、それでいいの。 それだけで。』
 
 咲織はようやく叫びを飲み干し、もう一つの洗濯ばさみを手にした。 痛みを知っただけに、怯える心のままに持つ指が震えた。 

 美貌が淡い光の中で崩れて弾けた。 声にならない叫びが張り詰めた空気を震わせる。 痛みが背骨を砕いていった。 咲織は両掌を膝の上で握り締め、必死に堪えていた。 衝撃が去っても、痛みは薄れ無い。 じんじんと痛みが肉を砕く様に揺るがし続ける。 

 挟まれた乳首から血が溢れ、淡いピンクのセーターに血が拡がっている気がした。 怖くて、自分の胸を見られなかった。 

「胸の先端で、セーターが洗濯ばさみの形になっている。 外からもおまえが何をしているか丸わかりだぞ。」 
 三宅の秘密の宝物を見つけた少年の様な嬉しそうな声が咲織の貌に頬笑みを誘った。 
「弾いて欲しいか。」
 楽しげな声だった。 その声に何かを達成した高揚感が咲織の胸の中に湧き上がる。

「はい。 いっぱい弾いてください。」
 三宅が破顔した。 すぐに優しい笑みになって咲織を包む。 その笑顔は掌を伸ばせば届くすぐそこにあった。 
「また一つ越えたな。 おまえはいい奴麗だ。 弾くのはまた後にしよう。 ここのオムレツは美味いぞ。」
 咲織は初めて皿を見た。 スフレの様にふわふわと膨らんだオムレツが皿いっぱいに盛り上がっていた。 

「美味しそう。 頂きます。」 
 精一杯の笑顔を作った。 息を吸い込んだ乳房の付け根に麻縄が喰い込んで来る。 乳首は慣れる事無く痛みを発し、糸で繋がった子宮までもがじんと引き攣っていた。 咲織は女の大切な器官と言う器官を責められながら、ガラス細工の幸せを感じていた。

 少しでも油断すれば、躯が崩折れて床に倒れ込み、自由な掌で血が出るまで肉を掻き乱したくなる疼きが、脆い幸せを粉々に打ち砕く事を躯は知っていた。 食事の間、咲織は氷山の稜線の様な危うい狭い崖の上で幸せの花を見つけようとしていた。 

「ひゃぁぁぁぁぁぁ。」

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☆ その1728=セーターの上から。

 会計を済ませた三宅の背を追おうと足を踏み出した時だった。 笑顔で振り向た三宅は咲織のせーたーの上から乳首を押し潰している洗濯ばさみをぱちんと外した。

 その一秒にも満たない何気ない仕草が、咲織には悲鳴を押し殺すことさえ出来ない激しい痛みを与えた。 全身の血が一気に流れ込み、その圧力に小さな蕾が千々に破れた様な痛みだった。 

 優美な眉を寄せ、胸を突き出す様に細い背を反らした咲織に何事かと店中の好奇の眼が注がれた。 コートを差し出した店員は突然の悲鳴に驚きに見張った眼を、今は侮蔑の矢に変えて咲織を睨んでいだ。

 淡いピンクのセーターの裾から蒼い洗濯ばさみがまるで咲織を嘲笑う様にことりと音を立てて床に落ちた。 羞恥が躯の痛みさえ越えて込み上げる。 

「す、すいません。」
 居たたまれず、咲織はまろびながらドアの外に出た。 
「いい声で啼いたな。 店中に奴麗だと知らせたかったか。」
 三宅は涼しい笑顔さえ浮かべて咲織の掌を取ると、何事も無かった様に歩き出す。

「ひ、酷いです。 あんな処で洗濯ばさみを外すなんて。 挟まれた時より遥かに外された時の方が痛いのはご存じなのに。」
 咲織は少し甘えた瞳で三宅を睨んだ。 
「あのまま付けっ放しで、大事なちくびが腐った方が良かったか。 おまえがわざわざ買ってきた洗濯ばさみは強力だったから、家に戻るまで付けていたら本当に腐ったぞ。」

「そ、そんな。」
 繋いだ掌から三宅の暖かな血が通ってくる。 それだけで、咲織は小春日和の幸せを感じてしまう。 ただ自分が羞ずかしかっただけで、自分の何処を探しても、三宅への恨みも怒りも無い事が何故か嬉しいかった。
「そう言えばまだ残っているな。」
 その声に咲織ははっと胸を押さえた。

「取って欲しいか。 それとも自分で取りたいか。」
「取って欲しいです。」
 咲織は足を止め、三宅の方を向いた。 痛みの覚悟に握られた小さな掌が震えていた。 

「また、周りの人をびっくりさせるなよ。」
 衝撃が再び襲った。 覚悟はしていても、その覚悟を越えた痛みに全身の筋肉が限界を越えて緊張する。 小さな足を包むヒールが歩道の上でかたかたと鳴った。 倒れる込む様に開きかけた紅い唇を三宅の胸に押し付けていた。 幾度もぶり返す痛みをぶつける様に三宅の腰にひしと抱き付く。  

「セーターの上からでも凄い弾力だ。 帰ったら、この細い腰から生えているのが不思議なくらい豊かな胸を徹底的に責めてやろう。 俺に責められるために成長させたんだろ。」
 三宅は片手で腰を支えながら、セーターの上から咲織の乳房を揉んだ。

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☆ その1729=哭く心。

「はい。 責めてください。 ご主人様が楽しんで頂ければ、咲織は幸せです。 この大き過ぎる胸が好きになれます。」
 咲織は三宅の胸で誓った。 奴麗の誓いを囁く咲織の躯を熱い蜜が潤していく。 

『お好きなだけ責めてください。 胸でもお尻でも、何処でも。 ご主人様に責められたい。 啼いて、啼いて、啼きじゃくって、何も考えられらず、ただただご主人様の与えてくれる痛みにこの身を浸したい。 ご主人様の鞭で、この心と躯にご主人様を刻んで貰いたい。 一生消えない傷痕を、何処に行っても一緒にいられる傷痕を。 不思議。 今はご主人様の責めが無性に欲しい。 こんなにも怖くて、怯えているのに。』

 咲織は三宅のコートに包まれて、小動物の様にその躯を小刻みに脈打たせていた。 人眼も何も気にはならなかった。 ただ胸に湧き上がる思いが、決して躯に埋めた随喜や躯を縛めている麻縄のせいではない事を願った。 

「いい心がけだ。 その思いに報いてやらなきゃな。 でも、いい加減、俺に抱きついているのは止めろ。 人がくすくす笑いながら歩いていくぞ。 まるで俺が可愛い女の子を泣かせているみたいだろ。」
 三宅の怒りを含んだ声に身が竦む。 それでも咲織の腕は三宅から離れようとはしなかった。 出来なかった。 今離れたら、全てが壊れてしまうそうだった。 それ程までに躯は疼き、心は三宅を求めて哭いていた。
「すいません。」
「さ、歩け。」
 三宅が咲織の躯を引き離し、その肩を押した。

「ううぅ。」
 一二歩進んで、咲織は下腹を抱えて蹲った。 秘唇と菊華に埋めた随喜の張り型が敏感な粘膜を内外から揉み上げ、麻縄の瘤が花びらを容赦なく擦った。 溜りに溜っていた婬美な疼きが噴き上げ、立っていられなかった。 しゃがみ込んでいる裡にも、その疼きは増してくる。 激しい痒みにも似た疼きは器官だけでなく、肉の奥底にまで拡がり、叫び出したい程だった。 

「抱きついたと思ったら、今度は座り込み戦術か。 極太の首枷を嵌められ、麻縄まで見せている女がどう言う女か、誰が見てもすぐに判る。 男達にその疼いた躯を好きなだけ慰めて欲しいのか。 立て。 立って、ちゃんと歩け。 それとも一人で家まで帰るか。」
 咲織は小首を左右に振るのが精一杯だった。 三宅の冷たい言葉に巻き毛に隠れて涙が溢れた。 胸を締め付ける痛みは麻縄だけが与えたものでは無かった。  
 
 じんじんと秘唇が菊華が疼いた。 奴麗の二つの穴を圧する随喜の張型から染み出した催婬成分は粘膜を通して血を婬らに染め上げ、躯の隅々まで運ばれていた。 躯中が苦しいまでに疼き、すぐ傍らの三宅を求めていた。  

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☆ その1730=淫らな血。

『苦しいです。 ご主人様。 躯中の肉が軋んで。 ううん、熱い。 肉が熱い。 立てません。 怖くて。 躯の中の張り型が暴れるのが怖くて。 声が出るのが怖くて。 何より、ご主人様が欲しいと人目も憚らずに泣き叫ぶ咲織が怖くて。 あぁ、でも、でも立たなくては。 ご主人様に恥を掻かせてしまう。 大切なご主人様に。 何時も凛として尊敬を集めるべきご主人様に、これ以上恥を掻かせるわけには。 ご主人様の家までついて行かなくては。 例え一人ででも。 行き交う人に笑われようと。 家まで、家まで何とか歩かなくては。 捨てられてしまう。 後、少しなのに。 躯が動かない。 脚に力が入らない。』

 一度しゃがみこんだ咲織にはもう立ち上がる力は残っていなかった。 いや怖くて立てなかった。 立てば随喜の張り型が間違いなく秘唇と菊華の粘膜を擦り上げる。 その激しい感悩の刺激に、声を上げないでいられる自信は何処にもなかった。

 咲織は秘唇が菊華がもう限界まで蕩けているのを知っていた。 後、少しでも刺激を受ければ、満々と婬らな血を湛えたダムは崩壊する。 肉がそれを知っていた。

 そして、一たび立ち上がり三宅に縋り付いたら、逝き果てるまで離れられはしない気がした。 人目も憚らずに高らかに艶啼を上げ、盛りの付いた犬の様にその腰を三宅に擦り付けてしまう自分が何よりも怖かった。 三宅に、何よりも大切な三宅に恥を掻かせることが怖かった。

 蹲っている裡にも疼きは刻一刻と肉を蕩かしていく。 通り過ぎる人波が発する騒めきの一つ一つが咲織を嗤い、嘲っている様だった。 羞恥がその冷たい炎で身を焼き尽くそうとしていた。 それでも、立とうとする程に脚が震え、力は入らない。

 瞳の前の歩道が白く滲んで視野一杯に拡がった。 躯がふわりと軽くなった。 自分がとんでもない粗相をしたかと、咲織の心臓は一瞬凍りついて止まった。 

 白く霞んでいた景色が何処までも遠い青空に変わっていた。 瞳を凝らすときらきらと光の粒が愛しい顔の周りで踊っていた。 

『ご主人様。』

 咲織はひしと軽々と自分を抱えた三宅の首に腕を巻き付けていた。

『ごめんなさい。 ご主人様。 咲織は本当に駄目な奴麗です。 また、ご主人様の優しさに助けられて。 あぁ、このままご主人様に抱かれて何処までも行けたら。 離れたくない。』

 咲織は瞳一杯に映る三宅と共に青空に吸い込まれていく気がした。 何処までも遠くへと。

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☆ その1731=淫乱女。

 「こら、おまえは俺の奴麗でお姫様では無い筈だ。 何時まで抱きついている。」
 三宅のそっけない声が咲織の夢の終わりを告げた。 逞しい腕に抱えられ、青空を浮遊する夢をまだ見続けていたかった。 その胸に抱きかかえられた時から、時が止まっていた。 そして、何時までも時が歩みを始めなければいいと願っていた。 

 三宅の腕から下ろされて、咲織は初めて三宅の家に帰った事に気が付いた。  夢のひと時は一体どれ程の時間だったのか。 瞬く間であり、永久にも感じられた。 咲織はうつつが信じられず、三宅の胸に頬を押し付けた。

「二人の時は俺にその躯の隅々まで全てを晒していなければいけなかつた筈だな。」
 まだ躯も心も夢の中の様にふわふわとしていた。 咲織はきょとんと周囲を見渡した。 今は懐かしさを感じる板塀が見えた。 それは外界から二人を切り離し、ご主人様と奴麗にする魔法陣だった。

 その中では咲織は恋人でも愛人でもない、無垢な奴麗になる。 なるべき場所だった。 それでも、まだ咲織の胸は恋の夢から醒めたくなかった。  
   
「ご主人様はここまで咲織のことを抱いて?」
 自分は三宅の前では何時でも肌はおろか羞ずかしい処までを晒し、人として立って歩く事もすら禁じられた奴麗に過ぎないと承知していた筈だった。 それでも、咲織は三宅の口から少しでも優しい言葉を聞きたくて、冷たい言葉しか帰ってこないのも、叱られることも承知の上で聞かずにはいられなかった。 

「通りの真ん中で婬らに躯を疼かせて、しゃがみ込んだまま一歩も歩けなくなる様な婬濫女を奴麗にしてしまったからな。 自業自得と言う奴だ。」
 声は嘲りを含んで冷たかったが、その眼は優しく笑っていた。

「嬉しいです。」
 咲織は三宅に抱きついていた。 許されればその冷たい表情をキスの嵐でくちゃくちゃにしたいくらいだった。 

「勘違いするな。 おまえを責める時間が失うのが惜しかっただけだ。 さっさと裸にならないか。 裸になって四つん這いで付いて来なさい。 二度と甘えられない様にその躯に奴麗と言うものを教え込んでやる。」  
 三宅の大きな掌が咲織の頬に飛んだ。 咲織はよろけ、痛みより驚きに後じ去った。
打たれた頬に触れた。 熱を持った頬が何故か愛おしく思えた。
「はい。 も、申し訳ありません。 今、今すぐに。」
 まだ三宅の温もりが、そして決して口にはしれない優しさがコートに残っている気がした。 三宅の腕に抱かかえられていたコートを惜しむ様に腕から引き抜いた。 三宅はそれを無造作に奪い、セーターを脱げと顎をしゃくった。

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☆ その1732=雌犬と呼ばれても。

『やっぱり、恥かしい。 もう幾度もこの躯の全てを見られているのに。 ご主人様に素肌を見られると思うと胸が押し潰されそう。 どうしても腕が強張ってしまう。 躯が震えだす。 こんなに明るい、それも屋外で。 こんな処で愛する人に裸を見せてしまう女って・・・。 また躯が疼いている。 怖いのに、恥かしいのに、辛いのに。 この辛さ、ご主人様はご存知ですか。 ご存知なら、どうか、どうか、咲織を抱いてください。 好きなだけ責めて、好きなだけ啼かせてくださった後でも。』 

 ベルトは解いたものの、セーターの裾に伸ばした腕がまるで棒でも入っている様に動かなかった。 たくし上げかけた裾から北風が裡腿をなぶっていく。 冷たい声でおまえは奴麗だ、婬濫な雌犬だと囁く。 

「もじもじとどうした? 人前で喜んで乳首を洗濯ばさみで挟む女にもまだ羞恥心が残っているのか。 それとも昨晩の様にここでおしっこをしたいのか。」
 咲織は頸を左右に振り、哀しげに濡れた瞳を諦めに伏せた。 諦めの吐息を吐き出した。 縄が肉に咲織の立場を教えてくる。 咲織は一気にセーターを捲り上げた。

 華奢ながらも均整のとれた美しい裸身を冬の陽射しが照らし出す。 亀甲縛りに縛められた柔肌が仄かに朱を帯びて陽炎った。

 三宅は怜悧な鑑定家の眼で咲織を睨め回した。 柔肌を冬の冷気に直接晒していると言うのに、咲織の躯は内側から上気してくる。

『ご主人様が咲織を見ている。 未だにご主人様に見られると、羞ずかしくって身の置き場を失ってしまう。 掌で胸を秘唇を全てを隠したい。 でも、耐えなくちゃいけないんですね。 私はご主人様の物だから。 自分でご主人様の楽しみを奪っちゃいけないんだから。』

 躯の横に下ろした咲織の掌が隠したくても隠せない辛さにでもじもじとしていた。 音の消えた世界で、息をする度に麻縄がきゅっきゅと肉を食む音を咲織は感じていた。 躯の急所を捉えているのか、シャンパンを飲んだ様な甘い酔いに逃げ込みたかった。 

「ふん。 おまえは縛められるために生れたようだ。 これ程、縄の似合う女はいないだろう。 華奢なくせに骨を感じさせない肉が縄を誘っているみたいだ。 縄がおまえの肉を噛んでいると言うより、おまえの肉が縄を呼び込んでいる。 シャネルのドレスより亀甲縛りの方がおまえの躯の線をより美しく見せる。 その端正な美をもっと悲惨に破壊したくなってくる。 ミロのビーナスは欠けているから美しいんだ。」 

『そ、そんな。 咲織は綺麗じゃありません。 麻紀チーフの様にスラリとしてもいないし、玲子さんの様な大人の色香も無い。 怖い。 欠陥を見付けられて、呆れ果てられ、嫌われてしまう様で。 どうか、奉仕しろと命じてください。 犬の様に歩けと。 それとも、いっそ鞭で、鞭の痛みに啼かせて。』

 縄に飛びださせられた二つのたわわな乳房が作る高い谷間に汗が滲んでいた。 緊張に危ういハイヒールの足元がふらふらと揺れ出す。 震える裡腿が躯に埋めた二つの張り型を揺り起こしていた。

「物欲しそうな顔をしているな。 おあずけを喰らった飢えた犬みたいな顔をしている。 いい顔だ。 日頃の清楚さは微塵も無い。 躯の中の肉慾がそのまま顔に出ている。 ふうん、何が欲しい。」
 三宅は咲織の顎を摘まみ、ぐいと持ち上げた。
「ご奉仕させてください。 ご主人様が満足されるまで。」
 そう言って、言った事が羞ずかしく、咲織は瞳を伏せる。

「ご奉仕と言うのは便利な言葉だな。 まるで、俺のために献身的に仕える聖女の様に聞こえる。 本当はこれが欲しいだけなんだろう。」
 三宅は咲織の掌を取って、股間に導いた。 ズボンの上からでもそれが熱くいきり立っているのが判る。 触れた掌が火傷した様に熱い。 婬な血がどくんどくんと音を立てて子宮に流れ込むのを咲織は感じた。


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☆ その1733=いっぱいいっぱい欲しいです。

「どうなんだ? これが欲しいのか、欲しくないのか。」
「ほ、欲しいです。」
 言葉を吐いた喉が羞恥に焼けた。  

「いっぱい欲しいか。」
「はい、いっぱい欲しいです。 ご主人様がいっぱい欲しいです。」
 言いながらも子宮がぐるぐると蠢いた。 張り型を咥えさせられた秘唇がきゅうと縮む。 

「いいだろう。 おまえがもうたくさんと言っても侵し続けてやる。 だが、それはおまえが壊れ果てた後だ。 縄に酔い、鞭に啼き、熱蝋に蕩けて、羞恥に身を焦がした後だ。 ポロ雑巾の様になったおまえの躯をたっぷりと味わってやる。 嬉しいか。」
 三宅は態とか、ぞくりとする冷ややかな顔を見せた。
「はい。 嬉しいです。」
 三宅の言葉に躯が震えた。 それが、怖れのなせる技なのか、婬美な慾望のためなのか、咲織にはもう判らなくなっていた。

「幾ら露出狂でも、いつまでも冬空に素肌を曝していたら風邪を引く。 来なさい。」
 三宅は背を向けた。 人並みに二本脚で歩こうとは思いもしなかった。 咲織は自然に高這いの姿勢を取っていた。 裡腿を擦り合わせる様に脚を動かす。 立って歩く時以上に躯の中で二つの張り型が存在を主張してきた。 一歩踏み出す毎に、熱く婬らな吐息が漏れる。 その胸を麻縄が締め付けてくる。 咲織は狂いそうな躯に歯を必死に食い縛り、三宅の後を追った。

「遅い。」
 玄関に入った途端、三宅は脱いだ靴底で咲織の尻たぼを容赦なく叩いた。 咲織はよろめき、膝を土間に打ちつける様に折った。 
「靴で打たれる気分はどうだ。」

「ひぃぃぃ。 ひゃぁぁん。」
 三宅はそのまま、右に左に靴を振るった。 悲鳴と共にぷりぷりと充実した咲織の丸い尻たぼが固く揺れる。 靴底の形そのままに朱が白い肌を染めた。  

「さつさと上がれ。 それとも靴底で婬らに酔い痴れたか。」
 三宅は咲織の首輪の後ろの金輪に大型犬用のリードを付け、ぐいと引っ張った。 細い喉を首輪が締め付け、咲織の顔が火の様に紅くなる。 溺れ藻掻く様に咲織は家に上がった。 三宅はリードを引っ張りまるで物の様に咲織を引き摺って廊下を進んでいく。  

「立て。 まずはおまえのこの玩んでくださいとばかりに突き出したオッパイを責めてやろう。 美しいオッパイに消えない醜い傷痕が付き、乳首が千切れても元々俺の物だ、文句は無いな。」   
 調教部屋に入るなり、鏡の床に転がった咲織の乳房を踏み付けた。 根元を麻縄に縛められて丸く突き出した乳球が三宅の足の下でぐにぐにと歪んだ。

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☆ その1734=感じやすい女。

「はい。」
 荒い息の下から咲織は頷いた。 三宅の足で転がされる度に麻縄が弾力ある乳房を噛んだ。 苦しみの下で桃色の蕾がずきずきとしこっていた。   

「立ちなさい。」   
 三宅は冷ややかさの中に熱を帯びた眼で咲織が立ち上がるのを見守っている。 早く、早くと思いながらも動かした端から躯の中に埋め込んだ張り型が暴れる気がして、焦れる程ゆっくりしか躯が動かない。 咲織は唇を噛み、自分の躯の婬らさを羞じた。 

『ご主人様の眼、怖い。 きっと、咲織が耐えられない様な責めを考えられている。 それなのに、胸の奥がときめく。 躯の芯が疼く。 欲しい。 欲しくて仕方が無いの。 ご主人様が。 ご主人様の容赦ない責めが。 何かを考える余裕も与えられず、ただ責められたい。 でなければ、もう、もうこの躯は爆ぜてしまいそうです。 ちょっと脚を動かしただけで、感じてしまう。 欲しくて、欲しくて、羞恥かしげも無く、自ら求めてしまいそう。 ご主人様、こんな婬らな咲織を責めてください。 許してください。』

 咲織はこれから自分に与えられる責めの怖ろしさの予感に怯えながらも肉の奥が期待に疼くのを羞じた。 三宅を見上げた貌が朱く染まっていた。 瞳が合い、咲織は羞らいに貌を伏せた。

「両手を躯の後ろで組んでいなさい。」
 乳房を突き出す様に立つ咲織を三宅はしばし眺めていた。 視線を浴びた柔肌が熱く、くすぐったい。 じりじりと過ぎる時に疼きが昂まる。 立っていない程に脚がわなわなとふらついた。 

「あぁぁ。」
 気が付くと声を漏らしていた。 恐る恐るその感じる躯を見た。 三宅はただ巻き毛が掛る肩を軽く指でなぞっただけだった。 それだけで、肌と言う肌がまるで敏感な粘膜にでもなった様にふつふつと泡立っている様だった。
「本当に感じ易い女だ。 歓びを感じ易い女は痛みも感じ易い。 それだけ楽しめる。 悪い事じゃない。」
 三宅は咲織に掛けた麻縄と柔肌の間に指を差し込み、慎重に張り具合を点検しているようだった。 麻縄が持ち上げられた柔肌に血が通い、痒い様な疼きが躯の上を走っていく。 咲織のくっきりとくびれを描く腰がくねった。 喘ぎを堪えた喉が首輪の下で鳴った。

「ふん。 感じるなと言っても無理か。 だが、出来るだけじっとしていろ。 その方が安全だ。 下手をするとこのオッパイからこの弾力が永遠に失われ、美しさを保って居られなくなるからな。」
 三宅はまるで名残を惜しむ様に、咲織の乳房を円くなぞっていく。

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☆ その1735=覚えていた肌。

『怖い。 ご主人様は一体どんな責めをこの胸に。 耐えられるのかしら。 耐えられなったら・・・。 ご主人様が満足される前に、音を上げてしまったら・・・。 怖い。 なのに、感じる。 躯中が鋭敏に、触れられるだけで立っていられない程。』

 三宅が長い麻縄を掌に帰ってくるまでの間も、三宅に触れられた乳房の柔肌が三宅の感触を覚えていた。 触れられた肌が三宅を求めて鼓動した。

「所在なさげだな。 自由を奪われていないと、手を何処に置いていいかさえ判らないか。 役者でも下手な役者ほど手の位置が決まらないそうだからな。 仕方がない、両手を背中に回しなさい。」
 三宅は口の端で嗤った。 咲織が背中で一つに重ねた両の手首をぐいっと引き上げた。 三宅は無造作に首輪の後ろのがっちりとした金輪に手枷の金具をカラビナで留める。 躯の柔らかな咲織でも痛みを感じる程に高い位置だった。

 乳房を突き出す様に咲織の小さな背が反り返る。 乳房の根元を縊る麻縄がしなやかな肉を咬んだ。 咲織の唇が息苦しさに濡れて開く。 

「脚も自由を奪っておいた方が良さそうだな。 痛みにバタバタと暴れたらそれこそオッパイを無駄に傷つけかねない。 ぴったりと両脚を揃えていなさい。」
 咲織の揃えた紅い爪先がバランスを取ろうとして小さく震える。 その白い足首に嵌められた黒い革枷の金輪に麻縄を通して三宅は一つに縛ると、生真面目な顔付きで巻き上げていく。

「つくづく縄を打たれるために生れた様な躯だな。 足首なども普通の女の手首かと思う程細いのに。 骨が細いんだろう、脹脛も太腿も僅かな筋も骨も感じさせない。 縄を掛ければ、程良い弾力で跳ね返しながら、しっとりと受け入れていく。 滑らかな肌が縄を喰って、力を入れて巻かなくても、縄がずれる事も無い。 そのくせ何処までも締め付けたくなる程に柔らかで弾力に富んでいる。 縄師の杉山さんが忘れられない打ち心地だったと褒めていたぞ。 それに肌も白いがピンク系だから麻縄が映える。 一度写真集を出したいから貸してくれないか、とメールが来ていた。 どうやら、本気の様だ。」
 三宅は淡々と語りながら、編み上げ靴の様に咲織のすらりと伸びた脚に縄を掛けていく。 

『きつい。 きついけど、ぴんと心が張る様な気持ち良さを感じる縛り方。 一重、また一重と巻き付けられる度に私の躯がご主人様の物になっていく気がする。 自由を奪われて、代わりにご主人様の物になっていく。 咲織はもうどんな責めからも逃げられない躯になりました。 もう、啼く事しか出来ません。 啼かせてください。』

 話が終わる頃には十を越える菱型を作って三宅は咲織の太腿の付け根まで編み上げていた。 仕上げに丸くぷるんと突き出た尻たぼを更に持ち上げる様に下から縄を打ち、亀甲縛りの腰縄に留めると、三宅は満足げに頷いた。 
「待たせたな。 準備は整った。 いい絵になるぞ。」
 三宅は咲織の深い谷間を作っている乳房をぐっと掴んで更に絞り出した。

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☆ その1736=一巻ごとに。

「あぅっ。」
 三宅に乳房を無慈悲に掴まれた痛みよりも、これから与えられる責めへの怖れに咲織は声を漏らしていた。 亀甲型に根元を締め付けられ続け、躯の奥底から湧き出す婬美な疼きに熟していた乳肌が新たな麻縄のしなやかでいて猛々しさを秘めた感触に慄く。 

 初め、三宅の打つ縄は乳房を喰い千切る程には肉を噛んでは来なかった。 が、一巻き毎に縄はきつさを増して乳房に喰い込んで来る。 咲織は紅い唇を戦慄かせながら、引き攣った息を繰り返す。

「怖いか。 怯えを含んだいい顔だ。」
 三宅は掌で乳房の弾力を確かめながら、慎重に麻縄を巻き続ける。 縄が蜷局を一つ巻く度に咲織の乳房は丸さを増し、いつしかメロンほどにもまん丸く飛び出していた。 只でさえ艶を帯びた柔肌は薄く薄く伸び切りって、肌理も判らぬ程にてらてらと光っている。 その先端で、桜色を濃くした乳首が怯えていた。 

「おまえのためにきつく巻いてやってるんだ。 緩いと却って一巻きに体重が掛って、重力に逆らって持ち上げている靭帯が切れかねない。 ま、おまえは若いし、体重も軽いから切れてお婆さんの様に垂れ下がる事は無いだろうが。 それにしても、見事に丸くなった。 まん丸だ。 色もピンクだし巨大な桃だな。 オッパイに隠れて、自分の爪先も見えないんじゃないか。」
「なんて。」
 三宅の言葉に恐る恐る下を見た咲織は自分の物とも思えない乳房の姿に辛そうな声をあげた。 かつて憎みすらした躯に似合わない大きな乳房は、まるで自分の躯の一部とは思えない姿に変形していた。 それでいて、心臓が鼓動する度にずきんずきんと重い苦しみと甘い感悩を湧き立たせてくる。 その先端で乳首が痛い程にしこっていた。

「いくぞ。 これからおまえがどうなるか自分の瞳に焼き付けて置け。」
 三宅がパソコンを操作すると、咲織の瞳の前の壁一面のスクリーンに自分の縛められた姿が映し出された。 それは全ての自由を麻縄に奪われた哀れな囚人の姿だった。 これ以上は縄を打つところが無い程に縄が打たれ、肌と言う肌は麻縄の間で艶やかに盛り上がっている。 咲織はたおやかな曲線を描く彫塑の様にそこに置かれていた。 

「おまえは軽く触れただけでも歓びを感じる躯だ。 それだけに痛みも感じ易い。 責めがいのある、そして責めたくなる躯だ。 責めて責めて、おまえの全てを引き出してやる。 啼いて啼いて啼きまくれ。 啼き尽くして俺を楽しませろ。」 
 三宅はまん丸なボールと化した二つの乳房に巻いた縄尻で輪を作った。 それを天井から降りたチェーンの先にその輪をしっかりと掛ける。 ぐいと縄を引っ張って輪が解けないか慎重に確かめていた。 

「さ、ショーの始まりだ。」
 三宅は愉しむぞと言わんばかりに咲織の前にどかりと腰下ろし、煙草に火を付けた。 低いモーター音が咲織の肉に響く。 胸から伸びた麻縄の輪がぴんと張った。

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☆ その1737=乳吊り。

「ううっ。」
 怖れで躯が固まった。 息が詰まる。 気を逸らす事など出来なかった。 怖れ故に咲織は瞳の前で鈍色に輝くチェーンを凝視し続けていた。 それはゆっくりとゆっくりと、恐怖を染み込ませる様に巻かれていく。 それでもチェーンの端に結ばれた麻縄はすぐにぴんと張り詰め、ついに咲織の乳房の根元に喰い込み始めた。 痛みよりも痛みの予感に怯えた声が喉を突く。 

 ぐいと抗い様の無い力で乳房が持ち上げられる。 まん丸な肉ボールと化した乳球が歪み、頂きの桃色の乳首が上を向く。 乳房を根こそぎもがれる苦しみを少しでも和らげようと小さな丸い踵が床を離れる。 その僅かな筋肉の動きをも咎める様に上から下まできっちりと巻かれた麻縄が脚全体を締め上げてくる。 

 やがて、くりんと弧を描く土踏まずが全て現れ、ついに指の付け根が床から浮き上がった。 紅い爪先が救いを求める様に鏡の床で彷徨う。 そして、その爪先も虚しく宙に浮いた。

「うわぁぁぁぁっ。 た、たすけて。 ぁわぁぁぁ。」
 咲織の全体重が二つの乳房の根元に掛った。 胸筋と乳房を繋ぐ靭帯を砕く様に幾重にも巻かれた麻縄が喰い込んで来る。 その息をも潰す様な痛みに、床と言う拠り所を無くした心細さが重なる。 咲織は我を忘れて、奴麗と言う我が身を忘れて啼いていた。

「たすけて? 何を助けて欲しいんだ。」
 三宅は咲織の顎を掴んだ。 
「お、下ろしてください。 む、胸が千切れそうです。」
 引き攣った吐息の中で、咲織は辛うじて声を上げた。

「千切れたら、困るか。」
 三宅の顔に笑みは何処にも無かった。 何時に無く生真面目な眼で咲織を真っ直ぐ見ていた。 

『そ、そんな。 困ります。 だって、大切な・・・。 ご主人様にもう愛でて貰えなくなってしまう。 でも、咲織はご主人様の物。 ご主人様が困らなければ・・・。 自分で困ると言える訳が無い。 そんな権利は最初から無いんだから。 でも怖いんです。 どうしようもなく怖いんです。 怖くて、怖くて心臓が止まってしまいそうです。 でも、言ってはいけない。 ご主人様ら楽しんで貰うために。 咲織はただ啼くだけ。』

「あぁぁぁ。」
 三宅の意地悪な問いに咲織は自分の立場を知らされた。 心臓が締め付けられる。 長い睫毛に透明な涙の雫が溜る。

 自由が与えられていたなら、絶望的な痛みと恐怖にそれでも両脚を宙に足掻かせていたことだろう。 だが、幾重にも麻縄に縛められた両脚は抗う術を奪われ、静かに宙に一本の線を描いて吊られていった。 

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☆ その1738=官能の音色。

 蜘蛛の巣に囚われた生贄のごとく麻縄に絡め取られた咲織の躯は完全に宙に浮かんだ。 咲織が床を失い、紅い爪先を宙に浮かばせても、まだモーターはチェーンを巻き上げ続けている。 いつもは憧れを籠めて見上げる三宅の顔が正面に見え、ついには見下ろすまでに咲織は吊り上げられた。 その初めて瞳にする高い視界が咲織を怯えさせ、確かな地面を失った爪先が不安を掻き立てる。 

 絶えず乳房が躯から毟り取られる疼痛に神経がわななく。 咲織は太い首輪の下で細い喉を引き攣らせ息を潜めた。 少しでも息を荒くすれば、亀甲縛りに縛められた躯に麻縄が喰い込んで来る。 一本に巻き上げられ、すらりと伸びた脚の足指を動かしただけでも、躯は微かに揺れ、乳房の付け根を麻縄が喰い千切ろうと咬み付いてきた。 

 時間と共に、痛みは胸から全身に拡がっていった。 引っ張り上げられた双つの乳房に全身の柔肌が引き攣る。 それは爪先にまでじんじんと痛みを与えてくる。

「ぁぁぁ、ぁぁぁ、ぁぁぁ。」
 ぽっと開いた紅い唇を憐れな吐息が濡らしていく。 
「どうだ。 俺を見下ろす気分は。」
 三宅の言葉にも何も言えず、咲織はただ小さく呻きをあげるしかない。 

「ちゃんときつく幾重にも乳房の付け根を縛り上げれば、見かけの凄さに相違して、この乳吊りは意外と安全な吊りだ。 そっと吊って置く分にはだが。 それにしても、このオッパイの張り様はどうだ。 まるで風船だな。 この肌のてらてらとした光り具合は、今にも爆ぜそうにパンパンに空気を入れられた風船だ。 どれ、本当に爆ぜるか。」
 三宅は咲織の乳房に指を宛がうと、指腹をぐいと押し込んだ。 乳球が凹み、ぱんぱんに張り切った柔肌が更に薄く光る。 三宅は押し込んだ指をつーっと動かした。
「あぁぁぁ、ぁひゃぁぁぁん。」
咲織は細く高い啼き声を部屋に棚引かせた。 くっきりと紅い唇の端から透明な唾がつーっと滴った。   

「気持ちいいのか。 いい啼き声だ。 もっといい声で啼け。」
 三宅の指がつんと天井を突いた桃色の乳首を摘まんだ。 太い指に挟まれた小さな蕾が押し潰されていく。 
「あぁぁぁ、ひぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。」
 三宅が乳首に与える痛みは錐が乳房の肉を貫いていく感じだった。 その痛みは骨を軋ませ、子宮の間に張られた繊細な弦を震わせる。 痛みの中を感悩の音色が響く。 咲織は三宅の指の動きのままに、バイオリンの様に悲愴な啼き声を奏で続ける。

「おまえの乳首は責めるにも玩ぶのにもまだ小さすぎる。 近い裡に婬らなまぞに相応しい大きさに肥大化させてやろう。」
 咲織の瞳に突き付けられた三宅の掌には洗濯ばさみが握られていた。

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☆ その1739=くの字に折れて。

「あぁぁぁぁ。 そ、それを。 この状態で?」
 咲織の優美な頬が引き攣る。
「そうだ。 嬉しいか。 今は小さすぎて洗濯ばさみで挟むのも一苦労だ。 それが小指の先程ぐらいに大きくなったら、愉しみも増えると言うものだろう。 それに大きくなれば今以上に感じ易くもなる。 想像すると、わくわくしてこないか。」
 三宅が洗濯ばさみの先で咲織のぱんぱんに膨らんだ乳房をなぞっていく。 細やかな静電気が柔肌を走る。 縄の瘤の下で咲織の秘唇がひくつく。 込み上げてくる感悩に細い頤が啼き出しそうだった。

「ふふ。 触れられただけで感じるか。 実際に挟んだら、逝ってしまうんじゃないか。」
 三宅は悪魔的な笑みを浮かべた。 咲織の耳元で洗濯ばさみをカチカチと鳴らす。 その硬質な音が耳を打ち、咲織の躯が縄の下でぴくんぴくんと脈打つ。 その様子に三宅の眼が光った。
「折角、おまえが文字通り恥を忍んで買ってきた洗濯ばさみだからな。 乳首だけに使ったのでは、おまえも浮ばれまい。 全部、使ってやろう。」
 三宅の掌にした洗濯ばさみが咲織のわき腹に触れるだけで、電気でも当てられた様に咲織の肉がひくひくと戦慄く。 怯えた睫毛がふるふるとそよいだ。 

「縄のせいでいつも以上に肉が張ってる。 肉を摘まむのさえ容易じゃない。」
 三宅は咲織の脇腹の肉を指で摘まみ、洗濯ばさみを大きく開いて咬ませた。
「あぁぁっ。」
 縄で縛められているせいなのか、これからの責めに怯えているのか、長い間秘唇と菊華の奥に随喜を入れられて躯中に婬美な疼きが回っているせいなのか、比較的鈍感な筈の脇腹を挟まれただけで、鋭い痛みが咲織の躯を走った。 黒く太い首輪の嵌った頸を仰け反らせて、咲織は啼き声を放つ。

「こんな処でその声か。 楽しい奴麗だ。 おまえがいっぱい買ってきたから、洗濯ばさみの色っぽい針鼠が出来そうだ。」
 三宅の指が咲織の肉に喰い込む。 洗濯ばさみがその指の代わりに咲織の肉を咬んでいく。 洗濯ばさみは脇腹から少しずつ下腹へ、そして縄の瘤を喰い込ませた秘唇へと近づいていった。 現実の痛みが増していく。 そして、慄きが肉の奥深くへと浸みていく。 

 幾重もの縄の下で自由を奪われたしなやかな脚がくっくっとさざ波を打つ。 紅い爪先が宙に喘ぐ。 押し殺した哀切な啼き声が空気を婬美に湿らせた。 

「おまえの秘唇は縄が好きな様だ。 喰い締めて離さないぞ。 それにやらしい唾液でずぶ濡れにしてくれて。 おお、ようやく引き離せた。 ほら、待ち遠しかったろう。」
「ぎゃあぁぁぁぁぁー。」
 咲織の細い悲鳴が床の鏡に木霊した。 宙に一本になった躯がくの字を描く。

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☆ その1740=紅い爪先を。

 麻縄の瘤は秘唇に埋まっていた。 食み出した肉厚の秘唇を開いて三宅は洗濯ばさみを咬ませた。 一つだけでなく、二つ三つと小ぶりな秘唇が姿を隠すまで洗濯ばさみが取り付けられていく。 紅い爪先が内側に丸められ、縄に巻かれた脚が痙攣する。 下腹は小刻みに波打ち、白い肌が見えない程に付けられた洗濯ばさみがぶつかりあい、かさかさと音を立てた。

「さて、この張り切ったオッパイにも洗濯ばさみを飾ってやりたいが。 ここまで膨らんでいると破裂してしまうかな。」 
 三宅の言葉以上にはち切れそうに膨らんだ咲織の乳房を骨太の指が強引に摘まむ。 既に鬱血し始め朱を帯びた柔肌が悲鳴を上げて、捩れた。 

「肉までは挟めそうにないな。 柔肌だけの方が痛いだろうが、耐えるな?」
 三宅の案に相違した優しい声に、咲織の頸が崩れる様に頷く。 長い睫毛が濡れて撓み、一粒、上気した頬を滑り落ちる。
  
「ひぃぁぁぁぁ。」
 透明な柔肌が更に伸び切り、細い血管が浮び上がった。 その痛々しい鼓動のままに、咲織の啼き声が響き渡る。 三宅は硬い表情で機械的に乳房の柔肌を摘まんでは洗濯ばさみを咬ませていった。 咲織は細い啼き声を断続的に噴き上げ、肉を痙攣させる。 

「まだ、こんなに余っている。 何処に付けて欲しい?」
 三宅は両手の中の洗濯ばさみを咲織に見せつける。

『まだ、そんなに。 ご主人様はその全てを咲織の躯に付けたいのですよね。 あぁ、きっと神経が切れてしまう。 きっと、肌が洗濯ばさみの咬み痕だらけに。 それはご主人様が満足された証し。 ご主人様に遊んで頂いた証し。 最後まで、ご主人様が堪能される最後まで耐えてたい。 でも、もう、神経が切れてしまいそう。 ご主人様に褒めて頂けるまでは・・・。 ご主人様の楽しげなお顔が見たい。』

「あぁぁぁ。 何処でも、何処でもご主人様が付けたいと思われる処に。」
 躯中がちりちりと痛み、躯中が軋んだ。 痛みは肉を劈き、神経を震わせる。 一本、また一本とその神経が切れていく音が聞こえる様だった。 咲織は奇妙な静かさを感じた。

「ここがいいだろう。 この愛らしい土を掴む器官とは思えない指が。 意外と効くんだぞ。 足でも指には神経が集まっているから。 オッパイよりも痛いくらいだ。」
「あっ。」
 驚きに足を引っ込め様としたが、脚に巻かれた麻縄が許してはくれなかった。 三宅は床に膝まづき、咲織の伸び切った足指を摘まむと、愛しそうに口に含んでしまった。

『ご主人様、なんて真似を。 それは私が、奴麗の私がご主人様にすること。 いけない、いけません。』

 捩れる思いの中、咲織の赤い爪先は三宅の口の中に消え、甘い感悩に溺れていった。

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☆ その1741=乳首を挟んでください。

 咲織は眉根を寄せ、漏れそうになる啼き声を堪えた。 奴麗の自分の爪先が三宅の唇に含まれ、舌を絡められている。 それで感じる事は余りに罪深い事の様に思われた。 耐えようとする程に却って感悩は膨らみ、波を深くして肉を揺さぶる。

 幾十もの洗濯ばさみが与える痛みも、麻縄が与える苦しみも、乳房が上げ続ける悲鳴までもが感悩に染め上げられていく。 三宅の舌は暖かく足指を包み、谷間までも舐め上げた。 足指は咲織の女の器官と化した。 絶え間ない感悩の波が躯を包んだ。 

 麻縄に縁取られた白い肌はたちまちに桜色に染まり、柔肌から薫霧が立ち昇っていた。 その薫りに咲織は自ら溺れそうだった。 

『いけません。 もうお止めください。 お願いです。 もう、許してください、ご主人様。 それ以上されたら、咲織は逝ってしまいそうです。 奴麗なのに、ご主人様に足指を舐めさせて逝っては・・・。』

「駄目、駄目です、ご主人様。 そんな事をされては。 お願い、止めてください。 あぁぁぁ、あぅん、はぁぁぁ。」
 咲織の切羽詰まった哀願は叶う事無く、甘い喘ぎに消えていった。 三宅の口が咲織の足指から移り、強く舌を押し付けながらきゅっと切れ上がった土踏まずを嘗め上げる。 ねっとりとした舌から三宅の愛が肉に沁みてくる気がした。 くすぐったさを伴ったその刺激が脚を伝わって、秘唇に浸み込む。 そして子宮を蕩けさす。 一本の曲線に縛められた躯が波打った。  

「感じるのか。 乳吊りをされてなお感じるとは。 呆れ果てた婬婦だな。」
 咲織を嘲笑する三宅の眼には優しい光があった。 口を離している間もその掌が愛おしげに縄に縊られた細い脹脛をまさぐる。 
「駄目と言う言葉も止めてと言う言葉も奴麗には許されていない筈だ。 痛みも愉悦も全て受け入れ、感じなさい。 例え躯が壊れ果てても。」
 三宅の舌が再び土踏まずを嘗めていく。 咲織は三宅の言葉通り非情な吊り責めの中、感悩に酔った。 

「ぁうわぁぁぁ。 ぁひ、ぁぅんんん。 は、は、はぁぁん。」
 三宅は咲織の足を味わいながら、その紅く彩られた足指の一本一本に洗濯ばさみを咬ませていった。 じんとした痛みが熱くなった血と共に躯に巡っていく。 痛みとも愉悦ともつかぬ感覚に咲織は戸惑い、ただ啼くしかなかった。  

「あと二つ洗濯ばさみが残っている。 判っているな。 自分で願い出なさい。」
 三宅は咲織の瞳に洗濯ばさみを突き付けた。 
「お願いです。 咲織の胸の蕾をその洗濯ばさみで挟んで下さい。」
 咲織は本当に挟まれたいと思っている自分を見付けた。 しこった乳首が疼き過ぎて痒い程だった。

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☆ その1742=懇願する体。

「ひゃぁぁぁぁぁぁ。 痛いぃぃぃぃ。」
 濡れた紅い唇から、悲痛な叫びが噴き出していた。 全ての自由を奪われた躯が縄が喰い込むのも構わず、弓なりに反り上がる。 プラスチックの洗濯ばさみの中に小さな桃色の乳首は姿を没していた。

「いい声だ。 もっと聞かせなさい。」
 左の乳首も洗濯ばさみに消えた。 咲織は狂った様に叫び上げていた。 躯中の筋肉が痙攣を起こした様に脈打っていた。 
「マゾ奴麗を楽しませるのは色々と手が掛る。 スクリーンを見ろ。 おまえの姿が如何に憐れか、如何に婬らか、その瞳に焼き付けなさい。」
「あぁぁぁっ。」
 壁のスクリーンに映し出されている咲織の姿は、想像していた以上に憐れだった。 それでいて三宅の言う通り、全身から婬美な蜜を滴らせているかの様に婬らで物欲しげだった。 

 麻縄で女であることを誇張された肉体は乳房だけでぶら下げられ、洗濯ばさみに哀しく飾られた秘部をまるで突き出す様にくの字を描いて傾いている。 縄に縊られて艶めく柔肌は桜色に上気し、責めて欲しいと懇願している様だった。

 その上、無惨なまでに張り詰めた乳房と下腹に取り付けられた安っぽい色とりどりの洗濯ばさみが、この女がどう言う扱いを受けるべき女かを明らかにしていた。 解れた巻き毛に囲まれた美貌は凄艶さを纏っていた。 絶えずぽってりとした紅い唇を開き、濡れた瞳で痛みに耐えていると言うよりも、次の凌褥を涎を垂らして待ち焦がれている様にしか見えない。 

『なんて、なんて酷い姿。 胸が自分の物じゃないみたい。 あんなに風船みたいにまん丸に膨らんで。 胸も腹も脚も縄で雁字搦めに巻かれて。 躯中を洗濯ばさみで挟まれて。 縄も洗濯ばさみも全てご主人様が、その掌でされたもの。 ご主人様の掌で咲織は縛められて、挟まれて、苦痛に苛まされて、無惨な姿を曝してる。 あぁ、痛いです、ご主人様。 苦しいです、息すらできない程。 ご主人様、もっとその掌で咲織を抱き締めて。 もっと狂おしい痛みをください。 もっと、ご主人様を感じさせて。』

「あぁ。 ご主人様。 ご主人様ぁぁぁ。」
 躯中から悲鳴を上げている痛みに喘ぐ代わりに、咲織は三宅の名を叫んだ。 引き千切らんばかりに乳房の根元に喰い込む縄も、柔肌を裂こうする洗濯ばさみさえも、全て三宅の掌の様に思えた。 そう思う事で、躯中を責め苛む苦しみが婬美な疼きに変わっていく。 胸が切なく甘い蜜に今にも溺れそうだった。 

「もっと俺に楽しんで欲しいのか。」
「はい。 もっと咲織を楽しんで下さい。」

「いいだろう。 おまえの泣き叫ぶ様を楽しんでやる。」
 三宅はチェストから昨晩咲織が自ら秘唇と菊華に埋めたと同じ卵状のロータを咲織の首輪の金具にぶら下げ始めた。


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☆ その1743=はち切れそうな乳房。

 二つはぱんぱんに張った乳房を醜く歪ませて咬んでいる洗濯ばさみに、さらに二つのロータが秘唇を覆う洗濯ばさみの針山に当る様に三宅は首輪から伸びた糸の長さを調節した。 

「怖いか。」
 不安に優美な頬を怯えさせる咲織をうっとりと眺めた。
「いい貌だ。」
 三宅はいきなり咲織の顔を両掌で挟み、その喘ぎ続ける唇を奪った。 まるで、咲織の苦しみさえ貪る様に強く強く啜る。 舌の根が千切れる痛みと共に歓喜が咲織の躯を貫いていく。 咲織は息も忘れ、恍惚と瞳を閉じる。

 口を吸い続けながら、三宅は縛められた咲織の躯を掻き抱く。 ぱんぱんに張った乳房が三宅の胸に潰れて歪んだ。 悲鳴は三宅の口の中に呑み込まれる。 感悩の稲妻が脊髄を幾度も走った。 

 不意に三宅の躯が離れた。 三宅の唾液に紅く濡れた咲織の唇が切なげに彷徨う。 

「簡単には逝かせはしない。 まだそのくらいの理性は残っている。 おまえのその姿に幾らそそられていても。 ご主人様が理性を失くしたらお終いだからな。」
 三宅は煙草に火を付けた。 煙を咲織の顔に吹きかける。 咲織は顔を逸らせもせず、うっとりとした瞳のまま、三宅を見詰めていた。
 
「堪らなく美しい姿だと思わないか。 スクリーンにも映っているだろう、不安と怖れと婬らな肉慾に塗れたおまえの貌、おまえの姿。 薄汚れた世間体も、くだらない見栄も、全てをかなぐり捨てて女だけを剥き出しにした姿だ。 もっとおまえを剥き出しにしてやる。 じっくりとおまえを壊してやる。 いいな。」 
「はい。」 
 咲織の濡れた瞳が三宅の貌にねっとりと張りつく。 三宅は乳首を拉ぐ洗濯ばさみに凧糸を括りつけていった。 その指が微かに震えていると咲織は感じた。 その震えごと舐めてしまいたいと思った。
 
「いい眺めだ。 ビールが欲しくなる。」 
 三宅は壁一面のスクリーンを背に、巨大なクッションに身を預けた。 自らを落ち着かせる様にゆっくりと紫煙を吐きだす。 その片手には咲織の乳首を拉ぐ洗濯ばさみに繋がった凧糸がしっかりと握られていた。 咲織はその掌だけを見ていた。 その掌が自分の全てを握っていてくれると咲織は思った。   
 
「楽しませろ。 啼き捲れ。」
 凧糸を握った三宅の掌が軽く振られた。 宙に張られた凧糸を波が進む。 進んだ先の洗濯ばさみが波の形に動く。 痺れた乳首を強制的な痛みと感悩が襲った。 
「ひぃやぁぁぁぁ。」
 咲織の唇が悲鳴を噴いていた。 

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☆ その1744=乳房が千切れます。

「啼け。」
 三宅の掌が素早く動く。 凧糸はぴんと張り切り、洗濯ばさみが激しく上下した。
「はぁぁぁぁんんん。 あひぃぃぃっ。」
 引き千切れる痛みと恐怖に咲織は啼いていた。 啼きながらも、三宅の意のままに自分を啼かせる凧糸を愛おしそうに見詰めていた。 

『また揺れた。 あぁ、痛い、痛いです、ご主人様。 ご主人様が凧糸を揺らされる度に、それだけで咲織は啼きます。 ご主人様の思いの儘に。 また、揺れる。』

「あひぃぃんん。 はぁぁぁぁ。」
 咲織は啼き続けた。 三宅の掌の軽い動きのままに。 耐え難い痛みが波状に咲織の躯を走る。 柔肌は引き攣り、肉が捩れた。 痛みは下腹までも揺るがし、膀胱さえ悲鳴を上げた。 上気した柔肌には朱の朧が浮かんでいた。

「これはどうだ。」
 三宅は発信機を操作した。 途端に首輪からぶら下がる四つの卵型ヴァイヴが生き物の様に震え出す。 柔肌を咬んだ洗濯ばさみの上を飛び跳ねる。 びりびりと音を立て、洗濯ばさみが踊った。 躯中が引き攣り、痛みが肉を穿った。 幾本もの錐を突き刺される痛みだった。
 
「ぐぁぁぁぁぁぁぁ。 あがぁぁぁぁぁぁ。 は、は、はぃぃぃぃぃんんん。」
 咲織の啼き声はロータの振動そのままにビブラートを奏でる。 麻縄の下で柔肌が慄き、肉が捩れた。 細かく振動する躯の重みが全て乳球に掛る。 身悶えれば身悶える程に、乳房を根こそぎ引き千切られる痛みがそれだけ増した。

 痛みに身を捩り、啼けば啼く程自らの苦痛を招く。 咲織は蟻地獄に捉えられた憐れな蟻だった。 その先が地獄なのか、地獄の向こうに夢見る極楽なのか、咲織には夢想する事すら許されてはいなかった。

「気持ちいいだろ。 おまえは痛みの底に愉悦を見いだせる女だ。 もっと気持ちよくさせてやる。」
 三宅は掌に握った凧糸をゆっくりとそして力強く引っ張った。 乳房だけで天井から吊られた咲織の躯が乳首を咬む洗濯ばさみだけで前に前にと引き寄せられる。
「はぁぁぁっ。」
 その痛烈な痛みと乳首が引き千切れる怖れに美貌は引き攣る。 咲織は声すら失くしていた。 子宮がぎりぎりと縮みあがる。 全身の血が凍る様な静寂の中で、振動し続けるロータに洗濯ばさみが踊る音だけが寒々と響いた。

「ほぉら。 ブランコだ。」
 一本の肉塊に縛められた咲織の躯が乳房の根元を支点にして大きく揺れた。 見えない後ろに振られ、全身の血が凍った。 ギーギーと不気味な音を立ててチェーンが軋みを上げる。 三宅はタイミングを捉えては凧糸を引っ張る。 振り子となった咲織の振り幅は徐々に大きくなっていった。    

「ひゃぇぇぇぇぇぇ。 ゆ、許して。 千切れる、千切れますぅぅぅ。」

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☆ その1745=かつてない鞭。

 只でさえ、足元の覚束ない吊り責めは人を不安に陥れる。 まして、乳房だけで吊り上げられている事は、女にとって最も大切な器官を何時損なうかも知れないと言う恐怖がそれに加わる。 全ての自由を奪われた躯を大きく揺らされた事で、その不安と恐怖が一気に噴き出した。 咲織は無意識の裡に泣き叫んでいた。 

「奴麗のおまえが許される筈が無い。 おまえは俺の物だ。 そのオッパイも乳首も全て俺の物だ。 例え千切れても、おまえには関係ない。 おまえはただ俺が満足するまで啼いていればいい。 痛みを噛み締めて啼け。 啼け、もっと啼け。」
 三宅は更に咲織の躯を揺らした。

「ひゃぁぁぁぁ。 あぁぁぁ。 いひぃぃぃ。」
 悲痛に引き攣る咲織の美貌を覆い隠す事も無く、軽やかな巻き毛が風に波打った。 首輪から垂らされた電動ロータが胸を咬み下腹を覆う洗濯ばさみの上で踊った。 痛みと恐怖の中を狂った様な感悩が渦巻く。 咲織は何も考えられなくなっていた。 ただ、巨大な感覚の波に飲まれ、溺れようとしていた。 啼き声を押し殺そうとする意志すら失い、泣き叫ぶ。 

「怖いか。」
 三宅の問いに応える事も出来ず、咲織は啼き続ける。 大きな瞳からは訳も判らない涙が流れ落ち、紅い唇は涎すら滴らせて歪んだ。
「返事も出来ないか。 ようやく我を失いつつあるようだな。 そうでなくては本当の奴麗にはなれない。 奴麗は人非人だからな。 自尊心も、羞恥心も全てを捨てなくては真の奴麗にはなれない。 全てを捨てさてやる。」
 三宅は立ち上がった。 その掌には咲織の乳首から伸びた凧糸の代わりに房鞭が握られていた。

「おまえが今肌を飾っている洗濯ばさみは普通責めに使う木の洗濯ばさみじゃない。 ご丁寧にプラスチックの挟む部分に凹凸の付いた強力な洗濯ばさみを自ら買って来たんだから。 余程、自分の肌を傷めたかったんだろう。 その柔肌に傷が残っても恨むなら自分を恨むがいい。」
 まだチェーンを軋ませて大きく前後に揺れている咲織に瞳に映る様に三宅は房鞭を翳した。 一本一本がコードパンの様に分厚くしかも長い房鞭だ。 その威力を文字通り肌で知っている咲織の瞳が怖れに大きく見開かれる。 

「ま、まさかその鞭で、洗濯ばさみを・・・。」
「そうだ。 全ての洗濯ばさみが吹き飛ぶまで打ってやる。 バネが強い上にご丁寧に凹凸まで付いている。 この肌も無事では済まないだろうが。 啼け、啼いて、痛みを味わいなさい。」
 三宅は咲織の揺れを留めると、下腹を覆う洗濯ばさみを撫で上げた。 しゃらしゃらと涼やかな音を立てて、数多の洗濯ばさみが咲織の柔肌を玩ぶ。 無数の針を突き立てられ、掻き混ぜられる痛みに咲織は腰を折った。


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